写真:かのえ かな
地図を見る泉福寺洞窟が発見されたのは1969年のことです。それまでは雑木林にある、名もない洞窟でした。見つけたのはなんと、地元の中学生。遺跡の発掘調査を見学していた際、「ここに似ている場所がある」と泉福寺洞窟を思い出したことがきっかけでした。
その後、本格的に泉福寺洞窟を調査してみたら、宝の山のように出てくる石器や土器の数々。最初は平安時代のもの。さらに掘り進めると弥生時代や縄文時代のものまで。そしてついに、これまで見たことがない土器が発見されるのです。
その名は豆粒文土器(とうりゅうもんどき)。それまで世界最古といわれていた隆起線文土器よりも古いことが分かり、世界の歴史をぬり変えることとなりました。豆粒文土器が明確に出土されたのは、ここ泉福寺洞窟だけとされています。つまり、世界の土器文化はここから始まった可能性も。
写真:かのえ かな
地図を見る住宅地にありながら、ここだけ昔のまま保存されていた偶然。そして中学生達の発見による偶然。ふたつの偶然による歴史的発見がなされたドラマチックな場所なのです。現在、泉福寺洞窟は国の史跡に指定されています。
写真:かのえ かな
地図を見る泉福寺洞窟へ行くには、長崎のローカル線・松浦鉄道が便利です。佐世保駅から電車で揺られること、約13分。泉福寺駅で下車します。
写真:かのえ かな
地図を見る駅を出て、右手に進むと泉福寺洞窟までの案内板が数か所に渡って立てられているので、道なりに進みましょう。
写真:かのえ かな
地図を見る泉福寺駅から歩いて約5分ほどで、写真の案内板が見えてきます。「ここまで」のアクセスは非常に簡単なので、初めての佐世保観光の方でも安心です。
写真:かのえ かな
地図を見る泉福寺洞窟は住宅地にあることもあり、途中までは歩道が整備され、階段も設置されています。しかし最後の最後で、思わぬ獣道が待っているのです!
写真:かのえ かな
地図を見る気付けばそこは、雑木林の真っただ中。しかも周囲は急な斜面。多くの観光客が「どうやって歩こう?」と戸惑った場所で、探検気分を味わいましょう。
写真:かのえ かな
地図を見る中には「子どもだけで歩かせるのは心配・・」という人も。小さなお子さんをつれて訪問する場合は、しっかりサポートしてあげてください。もちろん、歩きやすい服装・靴で行くことは必須条件です。
写真:かのえ かな
地図を見る豆粒文土器が発掘された地層からたどると、泉福寺洞窟には少なくとも1万2千年以上の歴史があるとされています。間近に立つと、歴史の重みからか雑木林にありながらここだけ異空間のように感じられます。
美しい緑色の苔に包まれた岩壁は、ところどころ激しくえぐり取られ、見る者を圧倒させます。
写真:かのえ かな
地図を見る腰をかがめれば、洞窟の奥まで入ることもできます。地面がなだらかになっているのは、土器の発掘が行われた証拠。住居としての形跡、そして歴史的発掘が行われた形跡を間近に見て、歴史の醍醐味を味わいましょう。
スリリングな雰囲気がより伝わるように、泉福寺洞窟までの道のりを動画にしてみました。こちらもぜひ、ご覧ください。
動画:かのえ かな
知る人ぞ知る、佐世保観光スポット・泉福寺洞窟はいかがでしたか?なお豆粒文土器は、国の重要文化財として佐世保市博物館島瀬美術センターにて展示されています。泉福寺洞窟を体感した後に見に行くと、より歴史的価値を実感できそうです。
佐世保で歴史探索、ぜひ楽しんでみてくださいね。
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(2023/12/1更新)
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