ピースおおさかは1991年に建てられ、場所は大阪城公園の敷地内にあります。「ピース」という名前が付くように、平和の情報発信基地として開館しました。内容はほぼ戦争に関する事で、主には以下のの3つが大きな柱となっています。
1.大阪空襲
2.戦時下の大阪のくらし
3.戦後、復興に向けて発展していく大阪の姿
まず1Fの展示室に「大阪空襲でどれだけ被害にあったか?」という事が詳しく紹介されているゾーンがあります。ここでは実際に落とされた1トン爆弾の実物大の模型や、被弾したレンガの壁や鉄カブト等、空襲の痕跡となったものが展示されています。(被弾した鉄カブトだなんてさらっと言いましたが、本当に銃の弾が直撃した本物の鉄カブトが展示されています)
他にも十数分ごとに照明が暗くなり、当時の大阪の街のジオラマの上にマッピング映像が流れたり、その後ろには当時の防空壕が再現されたりして、実際にその中に入る事もできます。
この防空壕にも十数分ごとに空襲警報や爆撃の音が流れ、「早く逃げろ!」という緊迫した人々の声等で、当時の様子を再現されています。
2Fでは戦時中の大阪のくらしを紹介しているゾーンがあり、一番目を引くのは当時の民家が再現されたセットです。ここからも十数分ごとに当時の会話が流れ、寝る前の親子の会話とその後に空襲が起こる内容となっています。
他にも学校の教科書や広告等が展示されているのですが、時代背景を色濃く物語っている内容となっています。展示されている広告の一部を紹介しましょう。
「米英を倒す戦費だこの貯蓄 昭和18年度大阪市目標 28億貯蓄達成運動」
「明日の戦力、貯蓄で送れ!二百七十億決戦貯蓄達成運動(270億は国全体の目標金額)」
このように軍事費だけでは追いつかず、国民から更にお金を集めているのがよく解ります。(更に「決戦貯蓄展」なる催し物が高島屋で開催されるという広告も見ることが出来ます)
他にも「旅は満州へ!」のコピーと共に、満州国の鉄道路線図等も展示されています。
ちなみにピースおおさかの入り口はこの2Fにあり、一番最初にこのゾーンを見る方も多いです。
このゾーンはピースおおさかの3Fにあり、ここからは戦後の話になります。最悪の事態が過ぎ去って、一から立ち上がっていく様子が伺えるので、展示物を見ていても何となく心が前向きになってきます。
大阪には天神祭りという大きなお祭りがあり、その中の川渡御(かわとね)という行事が13年ぶりに行われるという広告や、「復興祭」という市が主催した行事の広告等が象徴的です。
当時の新聞記事や広告等を見ていると時代背景が見えてきて、非常に面白いです。
リアルな時間と空間があるので本やテレビとは違い、五感を通して戦争時代の状況を生々しく感じる事ができます。現在、我々自身が自分の国の安全について真剣に向き合わないといけない時期に差し掛かっているので、そういう意味でもこのピースおおさかは戦争の事を知る良い機会になります。
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(2024/12/12更新)
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