将軍綱吉愛用の湯たんぽは必見!東京「中野区立歴史民俗資料館」

将軍綱吉愛用の湯たんぽは必見!東京「中野区立歴史民俗資料館」

更新日:2016/04/28 17:09

櫻井 れきのプロフィール写真 櫻井 れき タイグルメ冒険家/フードアナリスト/地域密着型ライター
近年、中野ブロードウェイの人気や次々と開店するオシャレなお店など、利用客が増加している中野。さらに利用人口の年齢層は年々低くなり、若者であふれる街へと成長してきています。
中野は今でこそ賑やかな街ではありますが、一体どんな歴史をたどって現在のような人気スポットに成長したのでしょう?
今回はそんな中野の歴史にふれられる「山ア記念中野区立歴史民俗資料館」をご紹介します!綱吉愛用の湯たんぽは必見ですよ。

名誉都民・山ア喜作氏による土地の寄付により開設された「中野区立歴史民俗資料館」

名誉都民・山ア喜作氏による土地の寄付により開設された「中野区立歴史民俗資料館」

写真:櫻井 れき

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西武新宿線・沼袋駅より8分ほど北上した新青梅街道沿いに「山ア記念中野区立歴史民俗資料館」はあります。こちらは名誉都民である山ア喜作氏からの2600平方メートルの土地の寄付をきっかけに、郷土の文化遺産を保存・展示するための資料館として1989年に開設されました。

館内は、「常設展示室」・「特別展示室」・「企画展示室」の3つのブースに分かれています。「常設展示室」では中野に暮らす人々の歴史や民俗を紹介する展示、「特別展示室」と「企画展示室」は年に3〜4回テーマを変えた企画展示で、特に毎年2〜3月に行う企画展『おひなさま展』は、都内随一の規模です。

「常設展示室」で中野に暮らす人々の歴史や民俗にふれよう!

「常設展示室」で中野に暮らす人々の歴史や民俗にふれよう!

写真:櫻井 れき

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2Fは「常設展示室」と「企画展示室」のフロアです。「常設展示室」には“武蔵野における中野の風土と人々の暮らし”をテーマとして、原始時代から現代までの中野の歴史や民俗を紹介する展示物があります。

また、昭和末まで使用していたの旧家の台所部分と昔の台所、今では見ることのできない大空襲により焼失してしまった宝仙寺三重塔の模型なども展示されています。

中野区はこうやってできた!古地図で見る中野区

中野区はこうやってできた!古地図で見る中野区

写真:櫻井 れき

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12の村によって形成され、現在に至った中野区。その村々の配置や代表的な村の古地図を紹介した展示物です。

これを見ると現在の中野駅周辺は「中野村」とよばれ、中野区の中央に位置する村であったことがわかります。中野村は江戸への物資の供給拠点、また行楽地として栄え、現在まで発展してきたのです。

5代将軍綱吉による犬の保護施設「御囲」の古地図と、愛用湯たんぽは必見!

5代将軍綱吉による犬の保護施設「御囲」の古地図と、愛用湯たんぽは必見!

写真:櫻井 れき

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こちらは、江戸時代に徳川5代将軍綱吉により発令された「生類憐みの令」に基づいて作られた犬の保護施設の古地図や、当時用いられた道具などが展示されているコーナーです。

展示ケースの上には、保護した犬を乗せて運んでいた籠が展示されています。そしてなんといっても必見なのは、ケースの中にある犬の形状のもの。綱吉が愛用していたと伝わる犬型のゆたんぽの複製です。犬将軍として恐れられていた綱吉は、こんなかわいらしい湯たんぽを使っていたんですね。

将軍綱吉が作らせた大きな柵で囲われた犬の保護施設は「御囲」と呼ばれ、たくさんの犬が保護・飼育されていました。やがて時は経ち、現在は中野再開発地域であるセントラルパークに姿を変えています。犬将軍と呼ばれた綱吉の政策として発せられた「憐みの令」の名残は、中野区役所の敷地前に犬のオブジェとして今も見ることができます。

見学を終えたらロビーで休憩!ガイド本も販売してますよ!

見学を終えたらロビーで休憩!ガイド本も販売してますよ!

写真:櫻井 れき

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1Fには広々としたロビーと「特別展示室」があります。こちらでは展示物を見学したあとにゆっくり休憩をとったり、展示物を見学することができます。また、事務室前には中野の史跡ガイドや史跡マップなどが販売されていますので、中野区の歴史をもっと知りたい方にオススメです。

おわりに

「山ア記念中野区立歴史民俗資料館」は中野駅よりバス、もしくは西武新宿線・沼袋駅から徒歩8分と少し距離はありますが、沼袋駅から徒歩で向かう場合、商店街の中を通って行くので退屈することはないでしょう。また車の駐車スペースは5台用意されていますので、車での来館にも対応しています。
開館時間は9:00〜17:00、休館日は毎週月曜・毎月第3日曜・年末年始です。なお、入館料は無料です。

中野の人々がどのような暮らしをしていたのか、その歴史・文化をひもとくことで、発展してきた今の中野との対比を楽しむというのもいいかもしれませんね。

掲載内容は執筆時点のものです。

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