写真:カカミ ユカ
地図を見る神島の見所の1つの監的哨。監的哨は戦時中に弾丸の落ちる場所を確認するために建設された建物なのですが、三島由紀夫の小説『潮騒』の重要な舞台となった場所でもあります。
ちなみにこの島は、5回行われた映画のすべてにおいてロケ地にも使われ、本や映画を見た人なら誰もが気になる建物やスポットが目白押し。
一見、不気味な建物ではありますが、ここの屋上から眺める景色は絶品です。たどり着くまでの道はアップダウンが激しく、ただの散歩道と思っているとちょっときついかも…というコースですが、ぜひこの建物を目指して頑張って歩いてみてください!
写真:カカミ ユカ
地図を見る監的哨は老朽化のため最近までは内部に立ち入り禁止になっていたのですが、今年の春に耐震工事が終了し、一般観光客も中へ入ることができるようになりました。
小説では主人公の新治と初江がお互いの気持ちを確認し合う場面に監的哨が使われています。雨の夜に人目を避けてここで落ち合う主人公の男女が、焚き火をしているのですが、少女が青年に「その火をはやく飛び越して来い!」と叫ぶシーンが有名です。
リニューアルされた監的哨の中には、『潮騒』のシーンを再現するような焚火スペースが作られており、見るとセリフなど再現したくなってしまうこと間違いなしです(笑)
そして、監的哨の中にはたくさんの小窓も設けられており、そこから見る海はまるで額縁の中の絵のようです。ここから砲弾を確認していたという場所だということもあり、見晴らしはバツグン。伊良湖岬から太平洋まで一望できます。
写真:カカミ ユカ
地図を見る島の西側から歩き始め、ぐるっと時計回りするようにトレッキングをして、島の東南部までくると、ニワの浜という浜辺に出ます。
そこは“カルスト地形”といって、石灰岩が風化してできた市指定天然記念物の隆起した岩肌を見ることができるスポットです。
こちらに飛び出してくるような真っ白のゴツゴツした岩が迫力満点で、自然美に圧倒されます。
写真:カカミ ユカ
地図を見る島を一周する小径は、アップダウンや階段などがあり、ナメてかかると、途中で「こんなにしんどいの!?」と思うようなコースですが、伊良湖方面や太平洋方面の海の景色が次々に現れ、飽きることがありません。
■神島を歩く時の注意事項■
神島にはレンタサイクルなどはないので、観光は基本的には“歩き”のみ!
大人で体力がある人なら、1時間半ほどで島を一周できるコースですが、基本的には山道になるので、トレッキングシューズなど歩きやすい靴を履いて行くことをオススメします。サンダルなどでは危険なので要注意です。
また、定期船が到着する神島漁港周辺にしか集落はなく、水等を買うことができる自動販売機もそこにしかありません。歩き出す前に、ペットボトルなどを買っていくことをお勧めします。
写真:カカミ ユカ
地図を見る定期船の乗り場の目の前にある食堂「潮波」。島に気軽に行くことができる食堂がなかったため、島民が2009年に開いた食堂です。
店では、島のお母さんたちがつくる神島名物、タコ飯などをいただくことができます。「タコ飯定食」には、アワビの餌となる海藻、アラメで秋刀魚を巻き、炊きあげた「アラメ巻き」など島の味覚がたくさん付いた上にお値段が800円!と超おトクな逸品です!
島内を歩き疲れた体に染みいる、島のお母さんのやさしい味をぜひご堪能あれ。
神島は、秋のトレッキングシーズンに向けてぜひともオススメしたい場所です。1周4キロほどの小さな島ですが、“文学”“自然”両方を楽しむことができます。また、トレッキングといえば山を思い浮かべる方も多いと思いますが、“山”“海”両方眺めながら歩くことができるコースは、それほど多くありません。歩けば見所満載の島、神島。ぜひ訪れてみてはいかがでしょう!?
■潮波
三重県鳥羽市神島町85-2
■神島へのアクセス
近鉄鳥羽線鳥羽駅から徒歩5分の佐田浜港から市営定期船で36〜50分
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(2023/12/3更新)
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