真っ赤な紅葉と未完の枯山水は必見!晩秋の京都「圓光寺」

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真っ赤な紅葉と未完の枯山水は必見!晩秋の京都「圓光寺」

真っ赤な紅葉と未完の枯山水は必見!晩秋の京都「圓光寺」

更新日:2017/10/19 11:24

木村 優光のプロフィール写真 木村 優光 和風景写真家、夜景愛好家

「圓光寺」は京都市左京区に位置し、メジャー観光スポットである銀閣寺からもそれほど遠くない場所にある寺院です。境内には素晴らしい池泉回遊式庭園があり、まさに京都の美を凝縮したかのよう!特に晩秋の時期はたくさんの紅葉の木が真っ赤に染め上がり、未完の枯山水とのコラボレーションは開いた口が塞がらないほど!小さい山門からは想像がつかない立派な境内へ足を踏み入れて、京都らしさを十分に味わってみましょう!

絶景の境内庭園があるとは想像がつきにくい山門

絶景の境内庭園があるとは想像がつきにくい山門

写真:木村 優光

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叡山電鉄一乗寺駅から東へ歩くこと約20分、辺りは閑静な住宅街ですが、これが京都という街の特徴であり、落とし穴!観光する人にとって、まさかこの周辺に絶景寺院「圓光寺」があるとは思わないでしょう。

しばらく住宅街を彷徨い続けていると、小さな山門と、その前に植えられた紅葉の木。普通の寺院ではあるけれど質素な表向きであるため、観光目的なら入るのを躊躇するか通り過ごしてしまうハズ!しかし、これが京都という街の特徴!時は戦国時代、一人の武将が敵将から身を守るために隠れたくなるような場所です。敵将からしたらまさかここに隠れている武将などいるはずない!そんな捉え方に似ていませんか?

京都の歩き方は表玄関から判断するのではなく、少しでも境内に足を踏み入れてみることがコツ!そうすれば、境内の雰囲気が若干わかるはずです。したがって、京都旅行には前持った調査も大切ですが、いざ現地にて見知らぬ寺院に出くわした場合は、時間が許す限り、その寺院の周囲を見渡すことも重要です!

参道の階段を上り詰めると立派な枯山水庭園が出迎えてくれる!

参道の階段を上り詰めると立派な枯山水庭園が出迎えてくれる!

写真:木村 優光

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「こんな住宅街の中にある寺院だから、たいした規模のない寺院だろう・・・」と疑いながら山門をくぐり、参道の階段を上り詰めると、そこには想像を絶する素晴らしすぎる枯山水庭園が出迎えてくれます!

一般的なお寺さんで見る枯山水と比較すると、一味も二味も雰囲気が違いますよね?特に白砂が棚田のように層になって敷き詰められている姿や特徴的な岩が置かれている姿は、ほとんど見ることができない技法!枯山水に興味が無い方でも思わず見入ってしまうでしょう。

参道の階段を上り詰めると立派な枯山水庭園が出迎えてくれる!

写真:木村 優光

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この枯山水は「奔龍庭」と呼ばれ、瓦によって分けられた白砂を雲海に見立て、その間から龍の頭が天空に舞い上がる姿を表現したものです。しかし未完の枯山水とのこと!完成像は見る人が個々に想い描いてほしいとのことです。それでもあまりの芸術的な枯山水の魅力に、ただただ見惚れるばかりです。そして背景の真っ赤な紅葉が、枯山水を引き立ててくれています。

ここまで素晴らしい枯山水はほかの寺院に例がなく、とにかく見て損は無し!枯山水を目の前にすれば、誰もが立ち止まって見てしまうほど!ちなみに龍の頭と背中から突き出した石柱は、旧庭の井戸で使用されていたものだそうです。

参道の階段を上り詰めると立派な枯山水庭園が出迎えてくれる!

写真:木村 優光

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この「奔龍庭」では、龍の頭に見立てた岩の近くにアクセスすることができます。触ることは厳禁ですが、間近で見ると龍そのもの!どことなく雲の上を飛んでいたら、下界から龍が現れた瞬間に見えませんか?ちょっとした想像を掻き立てることができるのも、「圓光寺」の「奔龍庭」の素晴らしさ!貴方にはこの光景がどのように写りましたか?

牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を元に造られた「十牛之庭」は和の芸術!

牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を元に造られた「十牛之庭」は和の芸術!

写真:木村 優光

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真っ赤な紅葉が沢山植えられた「十牛之庭」も非常に魅力的ですが、まずは書院にて一休みしてみましょう。縁側には赤い絨毯が敷かれていますが、この絨毯と真っ赤な紅葉!同じ赤系なのにこれほどまで和を彷彿させるのは京都マジック!日常の忙しさを忘れて、ボーっとしたくなってしまいます。

ちなみに「十牛之庭」とは、牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を元に造られた池泉回遊式庭園で、写真のように敷居と柱を額縁と見立てた、絵画のような美しい紅葉を眺めることができます。これは一見の価値ありです!

しばらくは書院にて、目の前に広がる「十牛之庭」庭園のどこから攻めてみようか、と考えるのも旅の楽しみ!貴方ならこの庭園のどこから攻めてみますか?秋もさらに深まれば、庭園の苔と紅葉落ち葉との色彩コントラストが非常に美しい光景を作り成すことでしょう。

牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を元に造られた「十牛之庭」は和の芸術!

写真:木村 優光

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紅葉が美しい晩秋の季節は、「十牛之庭」の西側にある講堂も公開されます。圓光寺は徳川家康が学校として開祖させた寺院のため、講堂内には圓光寺が学校であったことを証明する資料が沢山展示されています。中には重要文化財も展示されているので、一見の価値あり!

そして、この講堂からも「十牛之庭」を眺めることができるのです!障子戸越しに見る晩秋の「十牛之庭」、とても風情がありませんか?何時間でも見ていたくなります。時折、講堂内へ優しい風が入ってきて、ついつい長居したくなります。それどころか、ずっとここにいたくなるような気持ちにさせられるでしょう。

牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を元に造られた「十牛之庭」は和の芸術!

写真:木村 優光

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「十牛之庭」の参道を歩けば写真のように落葉が庭園内を覆いつくされます。まるで真っ赤な絨毯を敷き詰めたかのような光景に、庭園内を走り回る牛と童心もびっくりでしょうね。もちろん、観光する側も開いた口が塞がらないほど感動指数は非常に高くなります。

「応挙竹林」で目に焼き付けた真っ赤を『目休め』!

「応挙竹林」で目に焼き付けた真っ赤を『目休め』!

写真:木村 優光

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今まで目に焼き付けてきた真っ赤な紅葉とは180°も異なる竹林が、庭園南側の端にあります。この竹林、「応挙竹林」と呼ばれ、昔は円山応挙がよく訪問したことから、その名が付けられたとか。深緑色が広がる空間も、紅葉の彩と相まって非常に美しい空間を見せてくれます。

なお、この「応挙竹林」ですが、今まで見てきた紅葉の『目休め』的存在!つまり、今まで目に焼き付けた紅葉の赤を休めさせて、「応挙竹林」を訪問し、再度紅葉の植えられた「十牛之庭」に行くと、庭園の素晴らしさが改めて発見できるということ。これも京都マジックのひとつ!

「応挙竹林」で目に焼き付けた真っ赤を『目休め』!

写真:木村 優光

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そして、「応挙竹林」の目の前には洛北最古の泉水と呼ばれる「栖龍池」があります。その池に覆い被さるような紅葉!非常に美しくもあり絵にもなります。真っ赤な紅葉ではなく、橙色や黄色がメイン。風が落葉シーンを招き、ひらひらと落ちる紅葉、そして池の水面、淵に積もっていく落葉は息を呑むほどの美しさ!

「栖龍池」自体、大きくはありませんが、それがかえって落葉した紅葉が一箇所に集まりやすく、見ごたえある風景を作り上げています。奥に見える「応挙竹林」も和の空間を表現するには欠かせない存在です。

境内最上部からは洛北の町並みを一望!

境内最上部からは洛北の町並みを一望!

写真:木村 優光

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「圓光寺」はもともと徳川家康によって開祖されたため、家康との関係が非常に強い寺院でもあります。そのため山頂には家康を祀った東照宮が存在します。徳川家康といえば久能山東照宮にて埋葬され、その後に日光東照宮で改葬されたことで有名ですが、大の将軍様が「圓光寺」の開祖にご縁があるのは、そういった理由からです。

「十牛之庭」から墓所を横目に、境内の奥地へとアクセスすると、徐々に高度を上げていき、東照宮が現れます。ここで家康の墓所に一礼をしてお参りしましょう。家康といえば日本史の授業で必ずと言ってよいほど登場する人物で、江戸時代の初代将軍であることは誰もが知っているハズです。

境内最上部からは洛北の町並みを一望!

写真:木村 優光

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家康の墓所からさらに奥にアクセスしてみましょう。そうすると視界が良いポイントにアクセスできます。「圓光寺」の境内全域はもちろん、洛北エリア全体を見渡すことが可能!

ビューポイントにはベンチもあるため、洛北の街並みにしばし見とれていてもOK!「圓光寺」の拝観時間が午前9時〜午後5時のため、晩秋の時期は綺麗な夕焼け空を見ることも可能!紅葉で真っ赤に染まる境内と、茜色に染まり上がる洛北の街並みを見ることができれば、明日以降の糧になることは間違いありません。

境内最上部からは洛北の町並みを一望!

写真:木村 優光

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ちなみに、本堂入口には写真のような水琴窟が置かれています。水琴窟の近くで耳をすませば、水滴が落ちる音が聞こえ、神秘的な世界が広がります。これぞ自然が弾く楽器そのもの!水琴窟には季節ごとの花の枝が飾られ、晩秋ですと紅葉の枝が飾られることが多いです。

山門が小さいからといって侮ってはいけない!「圓光寺」

京都という街は本当にミステリアスであり、常識を覆す目線で見ないと、京都の素晴らしさを底近くまで見出すことはできないでしょう。「圓光寺」も同じことで、小さい山門を見ただけで、徳川家康の墓所(東照宮)が境内にあるとは、誰が想像付くことでしょうか。京都を知るにはとにかく歩くこと!これのみです。

なお「圓光寺」の南には石川丈山作の綺麗な庭園がある、詩仙堂、北には紅葉の名所である曼殊院がある関係上、観光スポット密度は意外と濃い一乗寺界隈です。これらの寺院と合わせて訪問すれば、1日などあっという間に過ぎてしまいます。

そして一乗寺といえば京都ラーメン激戦区!叡山電車一乗寺駅周辺や白川通り沿いには、美味しい京都ラーメン店が軒を連ねています。見た目濃そうなスープが特徴的ですが、意外とあっさりしているため、昼食などに利用するとよいでしょう。

<基本情報>
住所:京都府京都市左京区一乗寺小谷町13
電話番号:075-781-8025
アクセス:叡山電鉄一乗寺駅より徒歩約15分
拝観料:500円

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/04 訪問

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