写真:Hiroko Oji
地図を見る「北欧のパリ」ともいわれるデンマークの首都コペンハーゲン。その町を象徴する景観として名高いのがニューハウンです。運河に沿ってカラフルな木造家屋がズラリと軒を並べるエリア。ここには、おとぎの国にふさわしい眺めが広がります。色合いだけでなく屋根や出窓等の形も可愛く、素敵な看板がぶら下がっています。コペンハーゲンで最も活気のある地域になっており、通りまでテラス席が並ぶカフェ・レストランや興味深いアンティークショップなどが並んでいます。
ニューハウンとは「新港」という意味があり、1670年代に国王クリスチャン5世によって建設されました。当時は、長い航海を終えた船乗りたちが羽根を伸ばすために賑わいを見せていた所です。現在、埠頭となる運河には、ヨットや観光船が所狭しと停泊しています。
また、童話王ハンス・クリスチャン・アンデルセンが愛した場所としても知られ、この界隈に3回も居を移動しながら18年間住んでいました。彼の住んだ建物には小さなプレートが壁に掲げられていますので、それを捜し歩くのも一つの楽しみとなるでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る市庁舎前広場とコンゲンス・ニュートゥーを結ぶ通りが、歩行者天国となっているストロイエ。北欧一の繁華街です。そのほぼ中央から北西へ延びる通りを進み、ローゼンボー公園方面へ右折する通りの角にあるのがラウンド・タワーです。
1642年にヨーロッパ最古の天文観測所として建てられた赤煉瓦造りの円塔で、その高さは34.8メートル、螺旋状に上りつめていく通路の長さは209メートル。展望台となっている屋上に出ると、眼下にはコペンハーゲンの町並みが一望のもとにできます。ルネッサンス様式の赤煉瓦でできた頑丈な建物群に、お城や教会の尖塔が点在する旧市街の眺めは、見ていて飽きることがないくらい!
この眺めを楽しんだら、下りる途中にある図書館を改装したホールにも寄ってみましょう。ここでは、期間限定の展示やコンサートがおこなわれていることがあります。また、冬季限定ですが、夜には天体観測所が開放され、星の観測も可能となります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るデンマーク女王の住む「アメリエンボー宮殿」は、その外観は宮殿とは思えないほど地味なごく普通の建物。1794年、当時の宮殿クリスチャンスボー城が焼失したため、元4人の貴族のマンションを急遽宮殿として利用することになったからです。
宮殿は、夏季のみガイドツアーが催行されるクリスチャン7世王宮殿をはじめ、時計回りに、宝物展示室があるクリスチャン8世王宮殿、フレデリクス8世王宮殿、クリスチャン9世王宮殿と4つの建物が円形の広場を取り囲むように建ち並んでいます。広場の中央にはこの宮殿の造営者であるフレデリク5世の騎馬像がたっています。
アメリエンボー宮殿では、熊の毛皮の帽子をかぶった衛兵が身動きせずに立っているのですが、女王の滞在中には、午前11時30分にローゼンボー城からコペンハーゲンの通りを通過し、正午にはアメリエンボー宮殿の前で衛兵交替する式が行われます。1時間毎にある小規模な交替式はすぐに終わってしまいますが、正午のものは華麗な交替式で見応えがありますので、是非お時間の調整をして見に行ってくださいね。
写真:Hiroko Oji
地図を見るスロッツホルメンと呼ばれる一帯には、コペンハーゲン発祥の地とされるクリスチャンスボー城をはじめ、ブラックダイヤモンドと言われる王立図書館、トーヴァルセン彫刻美術館、王立武器博物館などが集中しています。
かつては王宮として使用されていたクリスチャンスボー城は、1167年にアブサロン大主教によって建てられた石造りの建物で、当時は砂州に造られた小規模な砦にすぎなかったものです。現在は、各国の親書を王室に献ずるクリスチャンスボー宮殿、「四痛」という彫刻が正面玄関の上部にある国会議事堂、かつての宮廷劇場を利用して演劇史に纏わる展示をしている演劇史博物館、建設当時の姿をとどめるアブサロン大主教時代の城跡などの建物が集中する一角になっています。
「四痛」とは、「歯が痛い」「耳が痛い」「頭が痛い」「胃が痛い」と嘆く四体の彫刻で、これには元気で働くようにという国会議員への警告の意味が。また、これらの建物が取り囲む石畳の広場中央には、欧州の義父と呼ばれたクリスチャン9世の騎馬像が建っています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る緑溢れる広大な敷地のローゼンボー公園は、デンマーク最古のルネサンス様式の庭園です。奥に、オランダ・ルネッサンス様式で建てられているのがローゼンボー離宮。クリスチャン4世王によって1605年から着工され、1634年に完成したもので、絶世の美女キアステン・ムンクとの愛の新居として定められた宮殿です。
城内は博物館として公開され、豪華な大時計や暖炉のある大理石張りの居間をはじめ、歴代の王たちが所有した煌びやかな品物が数々展示されています。最上階の騎士の間では、戴冠式に用いた豪華な椅子も数点見ることができます。
地下室は、王室の宝物館として、財宝や銃・刀剣の数々が並べられています。中でも、戴冠式に用いられた煌くばかりの二つの王冠は見逃せません!一つはクリスチャン4世王のもの。絶対君主制の前のもので、頭部が開いているもの。もう一つは、クリスチャン5世王のもので、国内を統一したという意味で頭部が一つにまとまっているのです。それぞれ、その人物の偉業を表しているのですね。
コペンハーゲンは見所の多い町です。ここではその一部をご紹介しましたが、数ある見所を周るのに強力な見方があります。それは「コペンハーゲン・カード」!宮殿や博物館・美術館、公共交通機関などが無料になるカードです。またレストランで割引される所もあり、物価の高い北欧においてはお財布に優しい優れものとなります。空港や鉄道駅、観光案内所、主要ホテルなどで購入が可能です。MEMOにリンクしておきますので、是非ご利用くださいね。
この記事を書いたナビゲーター
Hiroko Oji
旅の計画を練り、現地でその土地ならではの経験を楽しみ、帰ってきたら写真の整理をして旅行記や記事を書くと、一つの旅で3〜4回楽しんでいます。アメリカで大自然の偉大さに圧倒され、人生観が大きく変わりました…
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