「おとぎの国」デンマークの首都コペンハーゲンで、メルヘンの世界へ

「おとぎの国」デンマークの首都コペンハーゲンで、メルヘンの世界へ

更新日:2016/05/05 20:50

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
童話王アンデルセンを生んだデンマークは「おとぎの国」と世界中から絶賛される国。緑の森と色とりどりの花々、碧く輝く湖沼に海岸線など、整備された公園のような美しい景観が魅力です。

その首都コペンハーゲンは「北欧のパリ」とも言われ、重厚な煉瓦や石造りの建物にカラフルな木造家屋、近代的な建物が上手く調和した美しい町並みが広がります。アンデルセンが愛した町のメルヘンチックな見所を訪ねてみましょう。

市庁舎前のアンデルセン像!見上げる先はチボリ公園

市庁舎前のアンデルセン像!見上げる先はチボリ公園

写真:Hiroko Oji

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童話王アンデルセンの国として知られるデンマークの首都コペンハーゲン。鉄道の中央駅とチボリ公園を挟んで北東に位置する市庁舎前のアンデルセン通り沿いに、アンデルセンの座像がチボリ公園を見上げるように設置されています。

アンデルセンは生誕地のオーデンセで15歳まで過ごし、その後オペラ歌手になろうとして移り住んだのがコペンハーゲン。アンデルセンは、オペラ歌手になることには失敗し、挫折を繰り返した後、ヨーロッパを転々としながら文学的才能の花を開かせ、この地に戻ってきました。彼は特にコペンハーゲン・ニューハウン界隈を愛し、3回引っ越しをしながら18年間住んでいました。そんな彼の像が見上げるのは、コペンハーゲンっ子の心の故郷として愛されている遊園地「チボリ公園(Tivoli)」!世界有数の観光スポットです。

アンデルセンやディズニーが参考に!世界最古のテーマパーク「チボリ公園」

アンデルセンやディズニーが参考に!世界最古のテーマパーク「チボリ公園」

写真:Hiroko Oji

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アンデルセンが優しく見上げる先にある「チボリ公園」は世界最古のテーマパークです。

1843年オープンした世界最古のこの遊園地は、アンデルセンが童話の構想を練るために度々訪れていたというだけあって、まるで園内は童話の世界そのもの!ウォルト・ディズニーも参考にしたと言われています。中央駅隣接の85,000uの広大な敷地では、観覧車をはじめメリーゴーランド、ジェットコースター、フリーフォールなどの乗り物はもちろんのこと、野外劇場でパントマイムやコンサートなどのエンターテイメントが楽しめたり、ファーストフード店やレストランで食事を楽しんだり・・・、たっぷり時間をとって過ごしたいスポットです。

百年で千分の一秒の誤差の時計を持つ市庁舎の塔は絶景スポット!

百年で千分の一秒の誤差の時計を持つ市庁舎の塔は絶景スポット!

写真:Hiroko Oji

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チボリ公園の向かい側、アンデルセン像の前に聳えるのは堂々たる佇まいの市庁舎。中世デンマーク様式とイタリア・ルネッサンス様式を取り入れた煉瓦造りの建物で、コペンハーゲンで最も高い塔が天に向かっています。高さ105.6メートルの塔からは足元には夢のあるチボリ公園の全景が、そして周りを囲むコペンハーゲン市街が一望のもと!

まるで教会の入り口かと思うような聖人たちの像の装飾があるタンパンの下をくぐって市庁舎内に入ると、すぐあるホールの片隅に、100年に千分の一秒しか誤差が生じないという天文時計が置かれています。裏側の歯車も見られるようになっていて、カチカチと動く歯車の動きに引き込まれてしまいそう。

このホール自体が重厚な教会内にある装飾のようで、モザイク画で覆われた壁面やアーチ形の連窓など見応えタップリ!階段を上った所の壁にも惹きこまれるような壁画が施されており、無料で見学できるのはここまで。これだけでも十分満足できる館内ですが、1日1回だけのガイドツアーでさらに奥が見学でき、これに参加すると塔の上にも上ることができます。

中庭は、お城のような煉瓦造りの重厚な建物に囲まれた中に緑もたっぷりの空間。噴水もあって、都会の中とは思えない静けさの中で一休みするのに絶好の場です。

物悲しい人魚像!世界3大ガッカリと言われるけれど・・・

物悲しい人魚像!世界3大ガッカリと言われるけれど・・・

写真:Hiroko Oji

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皆さんは海外旅行で、ウキウキ楽しみに見に行ってみて「なんだ、こりゃ?」と、がっかりなさったことはありませんか?

ベルギー・ブリュッセルの「小便小僧」、シンガポールの「マーライオン」と共に、世界3大ガッカリの一つと言われている観光地が、ここコペンハーゲンにもあるのです。それが、アンデルセン童話にも出てくる「人魚姫」の像!港北東部ランゲルニエ地区にあるブロンズ像で、岩の上に腰掛けた姿は全長80センチメートル。下半身が魚という物語とは少し違って、足首まで人間の脚でその先がひれのようになっているのです。それに付け加えて、思っていたより小さいこと、また、工場や煙突が背景に見えるなど周辺の立地的なことから、ガッカリ感が大きくなるのでしょう。

この像は、悲しい童話の内容だけでなく、実際に1964年と1998年、2度もその首が切り落とされたり、1984年には腕がもぎ取られるという災難にあっています。さらには2003年、爆破事件までも起こり、胴体が投げ出されてしまったという悲劇が起こっています。そんなことを考えると、よくぞ耐えてくれていると、かえって愛おしくさえ感じてしまいます。

星型の要塞カステレット周辺!聖アルバニ教会とゲフィオンの泉

星型の要塞カステレット周辺!聖アルバニ教会とゲフィオンの泉

写真:Hiroko Oji

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ヨーロッパ各地で見られる星型の要塞「カステレット」も、ここコペンハーゲンに存在しています。1662年、“商人の港”コペンハーゲン港の入り口を守る目的で建設され、砲台が残されているものの大部分が破壊されてしまい、現在残っている姿は、メルヘンチックな風車小屋のある緑溢れる美しい公園なのです。

公園内には聖アルバニ教会(Skt. Albans Kirke)が建ち、堀の水面に映る姿にウットリです。そのそばにあるのがゲフィオンの泉(Gefion springvandet)。4頭の雄牛と女神の像が中央で豪快な泉の飛沫を浴びています。北欧神話によると、女神ゲフィオンは、一晩で耕せるだけの土地を与えるとスウェーデン王に言われ、4人の息子を牛に変えて土地を耕させたというもので、その後得た土地が、現在のシェラン島といわれています。

「要塞」のイメージからはほど遠く、静かで開放的な公園内です。のんびりお散歩してくださいね。

コペンハーゲン・カードをフル活用しよう!

コペンハーゲンは見所の多い町です。ここではその一部をご紹介しましたが、数ある見所を周るのに強力な見方があります。それが「コペンハーゲン・カード」!ここでご紹介したチボリ公園をはじめ、宮殿や博物館・美術館、公共交通機関などが無料になるカードです。さらにはレストランで割引される所もあり、物価の高い北欧においては、観光客の強力な味方となることでしょう。空港や鉄道駅、観光案内所、主要ホテルなどで購入できます。MEMOにリンクしておきますので、是非ご利用くださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2006/07/27−2006/07/30 訪問

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