万年雪の立山へ、特別天然記念物ライチョウに会いに行こう!

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万年雪の立山へ、特別天然記念物ライチョウに会いに行こう!

万年雪の立山へ、特別天然記念物ライチョウに会いに行こう!

更新日:2014/02/21 14:12

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者

夏は褐色、冬は純白の羽をまとうライチョウは、高地に一年中住んでいる唯一の鳥。氷河期に日本にやってきて、氷河期の終わりと共に多くのライチョウが北に帰っていく中、日本列島の中央高地部分に住み着いた貴重な鳥です。現在3000羽くらいが生息していると考えられています。そんなライチョウに会いに、霊山・立山に行ってみませんか?

夏は避暑、秋は壮大な紅葉に出会える室堂で、ライチョウが待っていますよ!

『ライチョウ』ってどんな鳥?

『ライチョウ』ってどんな鳥?

写真:SHIZUKO

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神の使いとして古来より大切にされている鳥『ライチョウ』。漢字で書くと『雷鳥』<かみなりのとり>と書きます。平地へ降りることなく、標高の高い中部山岳地帯の一部にしか生息していないので、幻の鳥といわれます。それゆえ、出会うことができると、すごくラッキーに感じる鳥です。

『ライチョウ』の名の由来は諸説ありますが、山岳信仰の高地に住み、冬には真っ白な冬毛に衣替えする不思議な鳥を『霊鳥(れいちょう)』と崇め、それがライチョウと転訛したと考えられているようです。また、雷が鳴るような日によく活動するから、という説もあるようです。

これがあながちウソではなく、登山者がライチョウに出会う日は、ガスがかかった雨の日や雨上がりの時が多いのです。景色がいまいち楽しめないなーって思っているような日こそ、ライチョウに出会う確率は大。遊歩道にひょこっと姿を現します。

というのも、上空が雲に覆われ見通しが悪い日は、ライチョウの天敵である猛禽類にとっても見通しが悪い日。つまり、ライチョウにとってはとても安全な日ということになります。こんな日こそ、チャンスです。夏なら、子ども連れの一家に出会うこともあります。

でも出会ったら、そーっとそーっと邪魔をしないように、静かに観察してくださいね。

ライチョウに出会う確率が大きい『雄山』へチャレンジ

ライチョウに出会う確率が大きい『雄山』へチャレンジ

写真:SHIZUKO

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ライチョウに出会うには、どこへ行けば確率が高いかは気になるところでしょう。

立山は、四季折々いろんな楽しみを与えてくれます。

春は、『雪の大谷』や春山スキー、夏はハイキングや登山、秋は綾錦をなす紅葉の絶景など。立山の魅力は、なんと言っても、本格的な登山者から一般観光客まで受け入れてくる懐の深さにあります。

四季を通じて、ライチョウに出会う確率が高いのが、みくりが池付近と雄山に向かう登山道の雪渓の近く。万年雪が真夏でも残る、酷暑の地上からしたら信じられないような場所です。

ハイマツが生い茂る登山道は、ライチョウに出会うには絶好の場所。多くの登山者が行きかう時間は、ライチョウも警戒しているので、早朝に出掛けてみてください。

ただし、雪渓のあたりまで歩く場合は、やはり、足元はトレッキングシューズなど歩くに適した靴をお選びください。滑って転んで、滑落! なんてことになると大変ですから。比較的簡単にアプローチできるといっても、万全の準備で行かれることをお勧めします。

靴の準備ができている人は、せっかくですから、雄山に挑戦してみてはいかがでしょうか。

立山は、もともと山岳宗教の日本三霊山の一つに数えられる由緒正しい山。最高峰の大汝山(3015メートル)、主峰の雄山(3003メートル)、富士ノ折立(2999メートル)の三峰からなり、雄山の山頂には雄山神社の峰本社があります。社務所で手続きすれば、山頂のお社でお祓いを受けることができます。3000メートルを超える場所で受けるお祓いは、とても心がすがすがしくなります。

振り返れば、はるかな山並みの向こうに富士山も見えます。昔の人が、山に神様の姿を見て、艱難辛苦を超えて山頂に神社を建てた気持ちが少しだけ理解できそうな風景が、眼下に広がっています。

『みくりが池』や『血の池』、『地獄谷』と見どころ満載

『みくりが池』や『血の池』、『地獄谷』と見どころ満載

写真:SHIZUKO

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雄山に登頂するのは、ちょっと…という方にも、立山は多くの楽しみ方を提供してくれます。

室堂ターミナルを、雄山への登山道とは反対側に進めば、10分ほどで日本一の高所にある天然温泉『みくりが池温泉』に到着。少し先にある『地獄谷』に源泉を持つこの温泉。もちろん日帰り入浴もできます。お風呂から眺める大日岳の姿は格別。

もう少し足を延ばせば『みくりが池』。ライチョウ目撃情報の多い場所です。

秋には、五色に彩られた立山を映す鏡となるこの池の深さは15メートル。周囲は630メートルくらいなので、楽に散策できます。また、近くには赤い水をたたえる『血の池』や『リンドウ池』、緑の水が美しい『みどりが池』があり、散策ルートはいっぱい。ゆっくり歩いて、立山の室堂を堪能してください。

みくりが池を過ぎ、その名も雷鳥沢を見下ろす『らいちょう温泉雷鳥荘』のあたりまで行くと、夏山シーズンには、剣山への登山基地となる雷鳥沢のテント場に色とりどりのテントを見ることができます。

宿泊するなら、どの山小屋?

宿泊するなら、どの山小屋?

写真:SHIZUKO

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せっかく室堂まで来たなら、一泊して、満天の星を楽しんだり、ライチョウに出会う確率の高い早朝の散歩を楽しんでみてはいかがでしょう。室堂には、いろんな種類の山小屋やホテルがありますから、どのタイプの宿を選ぶかで、旅の楽しみは七変化するかもしれません。

温泉のある『みくりが池温泉』や写真の『らいちょう温泉雷鳥荘』、もう少し頑張って歩いて『雷鳥沢ヒュッテ』に泊まれば、夕食も心づくしのものが出て、とても快適な一夜が過ごせます。

普通の温泉地と遜色なし、とは言い難いけれど、暖炉のある談話室で、その日出会った旅人と旅話をするのも楽しいですし、夜には、天気が良ければ天然のプラネタリウムで星の話を聞かせてもらえることもあります。

また、室堂ターミナルの2階にある、日本最高地点のリゾートホテル『ホテル立山』を選べば、まさに、山岳リゾートそのものを堪能できます。もっと山体験をしたいという方は、日本最古の山小屋『立山室堂山荘』もおすすめ。もっともっと山小屋体験してみたい人は、雄山への登山道の途中、一の越にある『一の越山荘』という選択肢もあります。

ただし、ここは、本当に山に登る人向けの山小屋。お風呂はありません。また、標高が2700メートル地点ですから、夏でも夜はかなり寒くなります。

でも、小屋を一歩出れば、雄山へのガレ場の急坂が目の前。逆側は浄土山へ続く道。沈む夕日がとても美しいので、一度は泊まってみてもいい宿だと思います。

3000メートル超えの雄山の魅力

3000メートル超えの雄山の魅力

写真:SHIZUKO

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3000メートルを超えると、やはり、空気が薄い。普段は、空気の濃い薄いなんて気にもかけない生活をしているけど、さすがに山の上では深呼吸を心掛けましょう。深呼吸というと、たくさん吸うって考えがちだけど、逆でとにかく吐く。吸うことを意識せずにとにかく、苦しいくらいに吐く。これが高山病予防の唯一といってもいい方法。

3000メートルに届く山の上からの景色は、それはそれは見事。

日常生活では絶対にお目にかかれないし、本格的な登山家だけが見ることのできた世界。でも、今は、頑張れば、一般人にもそのチャンスは与えられています。

高所の澄んだ空気が見せてくれる空の青さは格別。夜の暗さは、恐ろしいくらい。そして、静かさもとても深い。

食事やお風呂など、多少の不自由すら、山にいるための条件だとすれば、すんなりと受け入れられる素晴らしい時間。ぜひ、皆様も、ちょっとした不自由を楽しみ、今まで体験したことのない素敵な時間を立山で手に入れてくださいね。

おすすめポイントのおさらい

立山・室堂は、立山黒部アルペンルートの中心地。ともすれば、ただの通過点として通り過ぎてしまう場所かもしれません。

でも、ちょっと足を止めて、貴重な「ライチョウ」との出会いを心待ちに、しばらく時間を過ごすというのも素敵な旅の時間ではないでしょうか。多くの人が行き交う時間では決して手に入れられない自分だけの時間を、ライチョウに託して過ごしてみる旅は、いかがですか? 
もちろん、相手は生き物なので、出会えるかどうかはその時次第ですけれど。

掲載内容は執筆時点のものです。 2011/08/24−2011/08/25 訪問

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