小國神社は、1450年以上の歴史ある神社で徳川家康など数多くの名将も必勝祈願に訪れ、古くから遠州一円の守護神として崇拝されてきました。立派な老杉に囲まれた参道は清々しく、境内の桜や新緑、花菖蒲、紅葉などを季節毎に楽しめたりと、美しい自然は人々を魅了してやみません。
境内に流れる清流宮川沿いには、約1000本のもみじの木が生い茂ります。初夏を迎える頃には、生き生きと輝きを増した青もみじの中に宮川に架かる赤い橋が映え渡り、時には小さなお子さんが気持ちよさそうに水遊びをする姿も。
例年4月中旬〜12月初旬には、宮川のほとりに、地元森町のこんにゃく料理の老舗店「久米吉」が営む「宮川桟敷」がオープン。宮川のせせらぎや差し込む木漏れ日と一緒に、静寂な空間の中で美味しい桟敷料理やデザートセットなどを楽しむことができます。
小國神社の一宮花しょうぶ園は、毎年5月下旬から6月下旬頃まで毎日開園。約1200坪の広大な敷地に約130種類・40万本の彩り鮮やかな花菖蒲が咲き誇ります。
種類により開花時期が異なり、早咲き、中手、遅咲きと順次開花。期間中は、江戸系・伊勢系・肥後系の花菖蒲をたっぷりと楽しむことができます。例年、6月上旬から中旬位に見頃を迎えます。
毎年6月の第1日曜日には、花しょうぶ祭が開催。お茶会や舞殿での尺八と和琴の奉納演奏があったりと、多くの人で賑わいます。
現在は、紫や白、ピンク、黄など数えきれないほどの花菖蒲が一面に咲いていますが、元々はご神域に点在していた野生の花菖蒲を、昭和35年に境内の一角に集めて試し植えたのが始まりです。
アヤメやカキツバタなどの花と似ていますが、花菖蒲の特徴は、花の付け根にくっきり入った黄色の模様と立派な雄しべ。花菖蒲は、特に江戸時代から品種改良を重ねてきた日本の伝統園芸で、日本の初夏を告げる花として親しまれています。
この時期、天気が心配になりますが、梅雨時の曇りや小雨などの日には趣がでて風情ある情景に。晴れた日とはまた違った、鮮やかな美しい姿が見られることでしょう。
辺り一面美しい花菖蒲に囲まれた園内を散策すれば、日本の伝統美を思う存分に堪能できるはずです。園内には、東屋があったり、木陰にはベンチが用意されているので、座りながらのんびりと鑑賞することもできますよ。
開園期間中と閉園後の植え替え作業期間中には、花菖蒲の株を販売。気になる方は、ぜひ係員の方に聞いてみて下さいね。(1株1000円)
※一宮花しょうぶ園の入場料:大人300円、小人無料
小國神社の鳥居の横には、「小國ことまち横丁」という休憩処・お土産処があります。開運だんごや生メロンジュース、ソフトクリーム、かき氷、うどんなどを、その場で召し上がることができるよう、休憩スペースも用意されています。森町や遠州地区の地元特産品も多数販売。特に、これでもか〜と、真っ赤な袋にギュウギュウパンパンにお茶を詰めてくれる、地元森町の製茶問屋「ヤマチョウ」の名物「お茶の詰め放題」は必訪ですよ。
小國神社は、「許当麻知(ことまち)神社=願い事を待つ神社」、もしくは「事任(ことのまま)神社=願い事のままに叶う神社」ともいわれ、古来より人々の願いを成就してきました。境内には、神社に参拝をして、ことのままに願い事が叶った人がお礼に鯉を放ったとされる「事待池(ことのまちいけ)」もあり、小國ことまち横丁の名前の由来となっています。
小國神社は、縁結びの木「ひょうの木」があったりと、縁結びにもご利益があると評判。新緑や紅葉が綺麗な時期には青葉と紅葉の2種類ある「縁結びもみじ守り」が人気だそう。縁起の良い紐でもみじの形に結ばれた繊細で可愛らしいお守りです。
初夏のこの時期に、日本の粋を小國神社で楽しんでみませんか?色鮮やかで奥ゆかしさもある花菖蒲と青もみじをはじめとする新緑の素晴らしさを、大いに実感することができるでしょう。
※一宮花しょうぶ園の開園・閉園の時期や宮川桟敷については、記事最後の関連メモ欄「小國神社:季節の便り」、「久米吉 宮川桟敷」よりご確認下さい。2016年の一宮花しょうぶ園の開園は、5月21日(土)の予定です。
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