いざ忠臣蔵のふるさとへ!赤穂名物「塩味饅頭」の名店を一挙ご紹介

いざ忠臣蔵のふるさとへ!赤穂名物「塩味饅頭」の名店を一挙ご紹介

更新日:2016/10/07 09:56

たび パンダのプロフィール写真 たび パンダ 総合旅行業務取扱管理者、国内旅程管理主任者
兵庫県の赤穂では、特産の赤穂塩を使った塩ラーメンや塩アイス、塩ラスク、塩珈琲など塩メニューが目白押し。なかでも根強い人気を誇る「塩味饅頭(しおみまんじゅう)」は、赤穂を訪れる多くの人が必ず買って帰るお土産の定番。なんとそのルーツは江戸元禄時代!参勤交代の際に赤穂藩の御用菓子として献上されていたという由緒正しい塩スイーツです。赤穂市内で「塩味饅頭」をつくっている和菓子の名店8軒をご紹介します。

『元祖 播磨屋』の「塩味饅頭」

『元祖 播磨屋』の「塩味饅頭」

写真:たび パンダ

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「塩味饅頭」は、寒梅粉で出来た落雁風の皮でこし餡を包んだお菓子です。赤穂特産の塩味が効いた餡は、甘じょっぱくて癖になる美味しさ!白(プレーン)と抹茶の2種類が定番です。

『元祖播磨屋』は創業が明和初年の老舗で「塩味饅頭」の商標登録をとっています。ご先祖は時の当主に御用菓子司として認められ、菓子職人でありながらお侍さんのように名字帯刀が許されていたそうです。写真の包装紙は「義士討入之図」。シックなパッケージは贈答品にピッタリです。塩味饅頭のほか、粒あん好きには塩味もなか「利休」がオススメです。

『三島屋本店』の「塩味饅頭」

『三島屋本店』の「塩味饅頭」

写真:たび パンダ

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『三島屋本店』には、白と抹茶ときな粉の塩味饅頭があります。なかでもイチオシは「きな粉」。香ばしいきな粉の外皮は、塩味しっかりめの餡と絶妙にマッチ!やわらかくて口溶けも良し。個性的な六角形の箱(6個入)は「忠臣蔵義士本望の圖」の絵柄です。
本店は街中から少し離れた御崎にあり、民家のような外観なので、お車で行かれる方は見落とさないように。(姫路グランフェスタ店や土産物店などでも販売されています。)
全国菓子大博覧会で数々の受賞をされている実力派。赤穂で唯一、薪を使った昔ながらの製法で作られる餡は絶品です。

『総本家 かん川』の「冷やし生しほみ」

『総本家 かん川』の「冷やし生しほみ」

写真:たび パンダ

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『総本家かん川』の「しほみ饅頭」は、創業300余年という老舗の伝統を守りつつ、通常のしほみ饅頭に加え、新しいタイプのしほみ饅頭もラインナップ!「生しほみ」は、柔らかい羽二重餅でしほみ餡を包んだお饅頭。そして「冷やし生しほみ(=写真)」は、冷たいしほみ饅頭。外皮は冷えてもトロフワの柔らかい羽二重餅で、中にはしほみ餡がたっぷり入っています。そのほか、全行程を手づくりにこだわり、和三盆を贅沢に配合したプレミアムなしほみ饅頭「茶彩(ささい)」もあります。「生しほみ」「茶彩」は直営店でのみ販売されています(要予約)。
山陽自動車道 赤穂ICすぐの新田店内には和カフェ「甘味所かん川」もあります。

『かん川本舗』の「義士もなか」

『かん川本舗』の「義士もなか」

写真:たび パンダ

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『かん川本舗』では、塩味饅頭「志ほ万」と「義士もなか」がオススメです。
「義士もなか」は、“赤穂義士はもなか好きだった!”という故事にちなんで名付けられました。浅野内匠頭は茶の湯に造詣が深い人だったので、茶の湯の友としてお饅頭は切り離せないものだったと思われます。最中にあしらわれた浅野内匠頭長矩公と大石内蔵助良雄の家紋が赤穂義士ファンには嬉しいですね。ちなみに地元赤穂では、赤穂浪士とは呼ばず「赤穂義士」と呼びます。
あっさり味のこし餡をモチモチのお餅で包み、それをパリパリの最中でサンド。3つの食感が楽しく、ぷっくりした見た目がかわいいお菓子です。

かん川本舗本店まで来られたら、お隣にあるお茶屋さん『茶舗わかさ』を覗いてみてください。「播州赤穂のお茶屋がつくった抹茶塩」が絶品ですよ。お饅頭に合わせてお茶もどうぞ。

『宮崎蜜月堂』の「塩味饅頭」

『宮崎蜜月堂』の「塩味饅頭」

写真:たび パンダ

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『宮崎蜜月堂』には、食べきりにぴったりな2個入りの箱があります。白と抹茶のセットで真空パック包装されています。「赤穂観光協会(JR播州赤穂駅構内2階)」やSAなどで購入できます。

塩味饅頭の人気店はまだまだあります。
『潮見堂』の「塩味まんじゅう」は、白と抹茶に加えて梅、ゆずもありバラエティーに富んでいます。また期間限定でチョコやレモンなどの珍しい塩味まんじゅうも登場します。

『巴屋』は赤穂城跡そばに「大手門前店(本店)」と「巴屋おほり茶屋」があります。大手門前店では茶席でいただく「討入そば」が名物。「鹽味饅頭(しおみまんじゅう)」や、もなか「鹽ふくみ」にも赤穂の天塩が使われています。

嘉永6年から続く老舗『岩佐屋』のお城通り店には、和カフェ「かふぇ・ど・亜月」があります。大きい暖簾が目印です。お抹茶や珈琲と共に「塩味饅頭」などの銘菓や季節のお菓子をいただくことができます。「和パフェ風ほうじ茶ソフトクリーム」も好評です。お土産には、赤穂の天塩を使った「はまぐり最中」や「塩大福」はいかが?

おわりに

塩味饅頭を中心に、赤穂の和菓子店をご紹介しました。地元の人でも「パッと見、どのお店のかわからない」という塩味饅頭。サイズや値段は大差ありません。どれも美味しいので食べ比べてくださいね。塩味饅頭の賞味期限は2週間から1ヶ月くらい。固くなっても2個くらいお椀に入れ、熱湯を注いでよく混ぜるとお汁粉に。さいごまで美味しく食べられる優れものです。

ところで、赤穂の観光名所は「赤穂大石神社」「赤穂城跡」「花岳寺」が有名ですが、「赤穂市立図書館」にも是非お立ち寄りください。2002年にグッドデザイン賞を授賞。立野井一恵著『日本の最も美しい図書館』でも紹介されました。塩田をイメージして配置された美しい書架は壮観で、歴史好き必見の忠臣蔵文庫コーナーもあります。さらに、この図書館で見逃せないのが草間彌生の「水玉の銀河2011(おはなしの部屋の窓ガラス)」と奈良美智の「メルティング・ムーン(地域資料コーナーの壁)」。「メルティング・ムーン」は2階へ続く階段の踊り場からごく間近で眺められます。

さいごに、赤穂観光や和菓子店巡りには、駅前のレンタサイクルや、土日祝運行の観光バス「陣たくん号」が便利です。元禄ロマンを目で舌で味わってくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/21 訪問

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