1964年に開通した東海道新幹線は、もうすぐ開業50年が経とうとしています。半世紀もの間、大きな事故もなく今日まで乗客を運び続けている新幹線の歴史のうち、その大半をこの写真にある0系と呼ばれる車両は走行してきました。
0系車両は、開業時の1964年から2008年に渡り運用された、大変息の長い車両です。40代以上の方にとっては、新幹線と言えばこの車両だ、という方もいるでしょう。営業速度は時速210km、今ではそれほど速いスピードに感じませんが、当時は夢の超特急と言われた車両だったのです。
こちらの写真は0系の食堂車です。ガラス越しにしか見えないのでわかりづらいかもしれませんが、当時のメニューにあった「ハンバーグステーキ」と「ライス」がテーブルに置かれています。手前のテーブルは4人掛けの席、奥は2人掛けの席となっています。当時は禁煙や分煙などを気にする風潮ではなかったので、どのテーブルにも灰皿が置かれているのが印象的です。
残念ながら食堂車に入ることはできませんが、窓越しに見る食堂車の様子は、今でこそ少々チープに見えますが、当時は、食堂車で食事をするととても優雅な気分が味わえました。
現在の新幹線は食堂車はもちろん、ビュフェ、カフェテリアもなくなりました。東海道新幹線の「こだま」では車内販売も廃止となり、なんだか寂しい限りです。
同じく0系の車内にある飲料水の機械です。こちらの機械を覚えていらっしゃる方はいるでしょうか。これは新幹線の車両と車両の間にあるデッキ部分に置かれた機械で、今でいうところのウォーターサーバーです。
写真の右上にある「紙コップ」と書かれた場所には、中が耐水コーティングされた紙製の袋が用意してありました。それを1枚取り出し、中を開け、中央のボタンを押して水を入れます。紙コップとありますが、コップの形状をしていないため、大変飲みにくく、また用意された水もおいしいものではありませんでした。
「リニア・鉄道館」では、実際の車両だけでなく、このように車両の内部も公開されているので、当時の備品や座席なども詳しく見ることができます。
「リニア・鉄道館」はそれほど広い博物館ではありませんが、2階からは1階に展示してある鉄道が一望できます。0系から進化をとげる新幹線の車両が奥へと配置されており、時代の流れを見てとれます。
手前には木造の客車などが並んでいます。中でもモハ1形式という車両は、当時の鉄道省が製造した木造車両で、日本では「リニア・鉄道館」で展示されているこの車両しか現存していません。
2階にはカフェコーナーや映像スペースなどがあり、1階に展示されている車両を一望できるようにテーブルが配置されているので、往年の車両を上から見下ろしながら食事をすることもできます。
カフェコーナーでは新幹線の車内で販売されているものと同じコーヒーや、新幹線開業当時のお弁当、また土瓶で販売されていたころのお茶などが販売されています。
お土産コーナーの中には、写真にありますように「名古屋みやげ」も販売されています。700系新幹線やドクターイエローをかたどった箱に、名古屋名物のきしめんや、味噌煮込みうどんなどが入れられたもの、同じく名古屋銘菓のういろうを、新幹線やドクターイエローに入れたものなど、名古屋らしいお土産が販売されています。
こちらの博物館では、新幹線や在来線の列車のシュミレーター体験、車掌体験などが抽選でできたり、リニアに実際に乗って時速500kmを疑似体験できるコーナーがあったりと、子どもや大人が同時に楽しめるようになっています。また、プラレールで遊べるキッズコーナーもありますので、小さなお子様がいるファミリーにもおすすめです。名古屋駅から「あおなみ線」を使って来場すれば、実際に乗り物にも乗ることができるので、お子さんがさらに喜ぶでしょう。
「リニア・鉄道館」は、単なる鉄道博物館とは異なり、実車に触れたり座ったりできる体験型の博物館です。新幹線の運転シュミレーターは、抽選にはずれても走行映像は誰でも見ることができます。天候にも左右されず、快適な空調が整っているので、小さなお子さんをお連れのファミリーにもおすすめです。
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(2024/10/12更新)
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