本に触れることもできない!リオデジャネイロ「幻想図書館」が神秘的すぎる美しさ

本に触れることもできない!リオデジャネイロ「幻想図書館」が神秘的すぎる美しさ

更新日:2016/05/05 20:40

手塚 大貴のプロフィール写真 手塚 大貴 バックパッカー旅の提案人、スポーツ観戦トラベラー
ブラジルの観光都市・リオデジャネイロに、思わず言葉を失ってしまうほど神秘的な美しい図書館があるのをご存知ですか?
その名も「幻想図書館」は、クラシカルな空間に35万冊以上の古書が整然と並び、まるでハリーポッターの映画に出てきそうな芸術的な雰囲気!なんと本に触れることさえできない、実に不思議な図書館なのです。

日本のガイドブックにもほとんど掲載されていない、幻想に満ちた秘密の図書館をご紹介します。

19世紀に創設された王立ポルトガル図書館

19世紀に創設された王立ポルトガル図書館

写真:手塚 大貴

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「幻想図書館」があるのは、リオデジャネイロの旧市街・セントロ地区。裏通りにひっそりと建っていて、何も知らなければそのまま通り過ぎてしまいそうな建物です。

幻想図書館の正式名は、王立ポルトガル図書館。19世紀、ポルトガルからの移民によって、母国の書籍を提供するために創設されました。
建築は後期ゴシック様式で、教会のような佇まいの外観。石灰岩の白さが際立つ建物ですが、比較的質素な外観なので、まさかこの建物の中に神秘的な空間が広がっているとは思えないでしょう。
実はこの幻想図書館、日本のガイドブックにもほとんど掲載されていない、リオの秘密スポット。リオを訪れた観光客でも、この図書館の存在を知らずに帰ってしまう人も多いのです。

古書と静寂が生み出す芸術的な美しさ

古書と静寂が生み出す芸術的な美しさ

写真:手塚 大貴

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「幻想図書館」の中へ入れば、誰もが思わず言葉を失ってしまうはず。そこには現実の世界とは思えない、神秘的な美しい空間が広がっています!

天井近く3階まで設けられた書棚と、そこに整然と並ぶ35万冊以上の古書。天窓のステンドグラス、吊り下げられたシャンデリア、青い壁、装飾的な柱、光沢を放つ机と椅子、そして空間に満ちる圧倒的な静寂・・・。
それらがすべて共鳴し合い、芸術的な美しさを生み出しているのです。

幻想図書館へ足を踏み入れた人は、あのハリーポッターの世界を思い出すことでしょう。そこに広がるのは、映画の中に登場するホグワーツ魔法学校の図書館のように、どこまでも神秘的な光景・・・。
こんな美しい図書館が本当に実在するなんて!と驚かずにはいられない、リオの隠れた異空間となっています。

本に触れることができない不思議な図書館

本に触れることができない不思議な図書館

写真:手塚 大貴

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「幻想図書館」の壁面を覆い尽くす書棚に並ぶのは、35万冊以上のポルトガル語の古書。背表紙が色褪せた古書が並ぶ光景は、長い時の流れを感じさせます。
思わず本を手に取ってみたくなるかもしれませんが、一般の人が本に触れることは禁止。いずれも貴重な古書のため、特別な許可を受けた専門家しか、本を手にすることは許されていません。
ここは図書館でありながら、一般の人は本に触れることさえできない、実に不思議な図書館なのです。

館内のガラスケースには、ポルトガルの詩人、ルイス・デ・カモンイスの代表作『ウズ・ルジアダス』の初版本が展示されています。大航海時代のポルトガルの栄光を描いた16世紀の古書なので、ぜひ見ておきましょう。
図書館の奥にはカモンイスの胸像があり、こちらもシックな雰囲気が素敵です。

夢の中に出てきそうな、幻想の空間

夢の中に出てきそうな、幻想の空間

写真:手塚 大貴

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「幻想図書館」では本に触れることはできませんが、館内の写真撮影は自由。どこを切り取っても絵になる図書館なので、美しい写真を撮ることができるはずです。

ここは日本人だけでなく、外国人にもあまり知られていないスポットらしく、訪れる観光客はまばら。いつ訪れても、静寂に包まれた雰囲気を味わうことができます。
館内を歩けば、まるでこの図書館が、何十年もの間、時が止まり続けているかのように感じることでしょう。ここにあるのは、古書に封じ込められた長い時間と、特別な“場”の力・・・。
喧騒渦巻くリオの街にあって、どこまでも静かで神秘的な幻想図書館。まさにその名の通り、夢の中に出てきそうな、幻想性に満ち溢れた図書館です。

死ぬまでに行きたい!地球の裏側にある幻想図書館

「幻想図書館」へのアクセスは、地下鉄のウルグアイアーナ駅から徒歩5分。図書館があるセントロ地区は治安の悪い地域のため、行動には細心の注意を払うようにしましょう。
幻想図書館は入館無料。入り口で氏名や国籍を記入するだけで入館できます。
セントロ地区には他にも、リオ最古の教会であるカンデラリア教会や大聖堂のカテドラル・メトロポリターナ、カラフルなセラロンの階段など、たくさんの見所があるので、それらと合わせて幻想図書館を訪れるとよいでしょう。

トリップアドバイザーの“死ぬまでに行きたい世界の図書館”にも選ばれた、リオの幻想図書館。地球の裏側まで旅に出た暁には絶対に立ち寄りたい、夢と幻想に満ちた神秘の図書館です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/03 訪問

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