お子様を見守り続けて800年!千葉県柏市「廣幡八幡宮」

お子様を見守り続けて800年!千葉県柏市「廣幡八幡宮」

更新日:2016/05/08 15:15

井伊 たびをのプロフィール写真 井伊 たびを 社寺ナビゲーター、狛犬愛好家
千葉県柏市にある「廣幡八幡宮」の主祭神は、もちろん「八幡神」である「誉田別名(ほんだわけのみこと)」です。その八幡神を生んだ聖母神「息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)」も合祀されている関係で、特に安産子宝・子育てを中心とした子孫繁栄にご神徳があります。安産祈願に、お宮参りに、七五三にと、大切なお子様が末永く健やかにとの思いで、その都度参拝されるご家族も多いお社です。

まっすぐな表参道の正面に拝殿を望めば・・・

まっすぐな表参道の正面に拝殿を望めば・・・

写真:井伊 たびを

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まっすぐに伸びた表参道をゆっくりと進めば、こころが引き締まる思いが、自然とわいてくるお社です。生い茂る緑の木立が、語りかけてくるような境内。それは、「聖地」という表現がぴったりな神聖なお社です。また「美しい!」と、思わずつぶやいてしまいそうな境内です。それは、清掃が隅々までゆきとどいている状況が、荘厳さをより高めているからでしょう。

ここ「廣幡八幡宮」の創建は、第59代宇多天皇(867年6月10日〜931年9月3)の御代に「下総国第一鎮守宇多天皇勅願所」として鎮座され、その後、鎌倉時代に至り、建久年間4年(1193年)後鳥羽天皇の御代に、柏市近郊一帯の総鎮守(守護神)として再び社殿が創建されました。

また、徳川時代に至って、慶安3年(1649年)には、三代将軍家光より御朱印地(領地)十石を献上されました。「下総旧事情」によると、御朱印神社は、下総国で64社、葛飾郡内で18社。柏市内ではここ廣幡八幡宮と塚崎の神明社の2社のみです。

宝暦7年(1758年)には、伯州刺吏藤原正珍公より、旧領采地、病気平癒の御札として石華表(石鳥居)一基を寄進されました。これは廣幡八幡宮のほか、布施の「東海寺」と塚崎の「神明社」の二社一寺に寄進されただけです。

苔むす手水舎で身を清めて拝殿へ進む

苔むす手水舎で身を清めて拝殿へ進む

写真:井伊 たびを

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廣幡八幡宮には、誉田別名(ほんだわけのみこと)を主祭神として、他に、息長足姫命(おきながたらしひめのみこと・神功皇后)、玉依姫命(たまよりひめのみこと)、そして、父・仲哀天皇と武内宿禰(たけしうちすくね)の、合わせて五柱の神様が合祀されています。

現在の本殿は、天保年間(1830年〜1843年)に建てられたものと伝えられ、権現流れ造り、基礎の石垣は安土桃山時代(1573年〜1595年)の形式を遺す貴重なものであり、また本殿周囲の彫刻は、御祭神の事跡を刻んだものです。

「八幡神」のご神徳

「八幡神」のご神徳

写真:井伊 たびを

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主祭神である「八幡神」こと誉田別命は、第15代応神天皇をさし、四世紀末、その41年間の治世に優れた力を発揮し、わが国の文化の基礎がこの時代に確立されました。中世以降、「八幡信仰」は、源氏の守護神となって、全国に分祀されています。

「八幡神」のご神徳は、国家鎮護・殖産興業・家内安全・家運隆昌・心願成就・交通安全・災厄消除・学業教育・病気平癒など、その信仰利益は多岐に及んでいます。

安産子宝・子育てのご神徳がある「息長足姫命」

安産子宝・子育てのご神徳がある「息長足姫命」

写真:井伊 たびを

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境内には多くの末社も祀られています。

ところで、「息長足姫命」は、八幡神を生んだ聖母神として、また、「玉依姫命」は、神婚によって神の子を宿し、子孫繁栄のシンボルとして合せ祀られており、そのご神徳は、安産子宝・子育てを中心として、勝運・開運・招福・悪病災難除け・方位除けなどがあります。

また「武内宿禰」は、長寿をまっとうし、五代の天皇に仕えたとされる日本一長寿の神様として有名で、そのご神徳は、延命長寿・武運長久を中心に、立身出生・必勝合格・勝負事・厄除けなどがあります。

普段からも参拝者が多いお社です

普段からも参拝者が多いお社です

写真:井伊 たびを

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廣幡八幡宮は、年末年始の参拝者の多いことでも有名ですが、境内にしばらく佇んでいると、普段から参拝者の多いことがわかります。

境内にさりげなく、掲げられている子供さんの案内板(写真)。普段から折に触れて、ご家族と一緒にお詣りに来られているのでしょう。地域に根差したお社であることの証明でもあります。

ところで、参拝者はやはり比較的年配の方が多いのですが、企業の経営者風の中年紳士も目立ちます。また、比較的若いカップルが、「おみくじ」に一喜一憂している光景にも出会います。

柏市内で、ぜひ訪れておきたい神社仏閣は・・・

柏市内には、多くの神社仏閣がありますが、あえて「訪れておきたい神社仏閣」を選ぶなら、創建が鎌倉時代末期とされる歴史ある塚崎の「神明社」と、布施にある東日本随一を誇り、「布施弁天」と親しまれている「東海寺」。それにここ廣幡八幡宮でしょう。

本文でも触れましたが、三代将軍家光より御朱印地十石を献上され、当時「御朱印神社」として、柏市内で認められていたのは、廣幡八幡宮と塚崎の「神明社」の2社のみでした。

また、宝暦7年(1758年)には、伯州刺吏藤原正珍公より、旧領采地、病気平癒の御札として石華表(石鳥居)一基を寄進されました。これも、柏市内では廣幡八幡宮のほか、布施の「東海寺」と塚崎の「神明社」の二社一寺だけでした。

この二社一寺は、いづれも心休まり、清らかな気持ちになれる、お勧めできる場所です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/02 訪問

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