まずご紹介したいのが清水寺。「せいすいじ」と読みます。京都にある有名な「清水寺(きよみずでら)」をモデルにした舞台のあるお寺です。
その歴史は実に古く、約1200年。京都・清水寺の千手観音菩薩を信仰した桓武天皇が、京都に参拝できない佐渡の人々のために造らせたと言われています。現存する本殿・鐘楼・中門・仁王門は1730年に建てられたもので、市の文化財に指定されています。
正面の仁王門は、外の世界との違いを明確にするよう、どっしりと重く構えます。奥へと続く真っ直ぐな石段の両脇には美しく杉の木が並び、小川のせせらぎを聞きながら歩けば、呼吸するごとに清水寺の特別な空気が身体に満ちていくのを感じることができるでしょう。
境内は深く木々に覆われ、中央には池を備えた庭が、奥には京都に比べたら小ぶりながらも、しっかりと舞台が構えられています。苔むした石段を上がれば、舞台の上にも行くことができます。この景色は映画館のスクリーンのように、春は桜、初夏は新緑、秋には紅葉し、冬は雪化粧と四季折々、様々な表情へと変化します。
どの季節、どの時間、どの角度を切りとっても美しい絵画のようで、ひたすら贅沢な空間なのです。
次にご紹介するのは牛尾神社。こちらも1200年以上の歴史があります。
幕末に作られた立派な大鳥居を抜けると、うっそうとした森の中には茅葺屋根が風情ある天満宮、奥には力強くも繊細な拝殿、樹齢1000年と言われるご神木の安産杉と、歴史を感じる見どころが続きます。拝殿向かって左に位置する本格的な能舞台では、現在でも毎年6月に薪能(たきぎのう)が奉納されています。
元は八王子大明神という名前で、地元では「天王さん」と親しみを込めて呼ばれることも。
時代の流れで名前や姿を変えながらも、歴史と文化を受け継いで、島の平和と発展を支え、佐渡の人々と共に生き、愛される神社なのです。
牛尾神社の建造物や宝物のほとんどは、市や県の文化財として指定されいます。大変貴重で美しい場所ですが、こちらの一番の特長といえば、拝殿を飾る彫刻群!
拝殿が建造された明治時代、多くの名工がかかわった彫刻は拝殿の周囲をぐるりと巡り、色々な動物や物語が立体的に描かれています。梁は透かし彫りで、写実的に情緒的。躍動感あふれ鯉が川を泳ぐ裏面には、薄く長くたなびく雲を切って、龍が天を上ります。
パワフルな水や雲の流れ、ひげや爪・うろこの一枚一枚に至る繊細な描写には、ただ目を見張るばかり!桁の表面に彫られた龍は姿も大きく、鋭い眼光が、歯が、今にも咆哮しそうな迫力です。
起伏に富む佐渡島の中では、国仲平野はハイキングやサイクリングにも向いている土地です。
ドライブの方も一度車を降りて、歴史深い土地で、さわやかな空気を楽しんでください。
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(2024/12/14更新)
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