写真:東郷 カオル
地図を見る歌舞伎の演目でかの石川五右衛門が「絶景かな絶景かな」と称える三門からの景色。実際には建築されたのは石川五右衛門の没後といわれています。
現代の建築物に比べるとお世辞にも「高い」とは言えませんが、上ってみると緑に覆われた南禅寺の境内の見事な美しさがひと目で見渡せますので、やはりベタでも一度は上っていただきたい場所です。
内部の階段は急勾配で、「登れたけど降りられない」という高齢者も見かけますので、ご年配の方はくれぐれも無理なさいませんように。
ちなみにこの建造物の正式名称は「三門」。「山門」と書き表されることもありますが、「三門」というのは仏教用語なのです。
※三門というのは、仏道修行で悟りに至る為に透過しなければならない三つの関門(空、無相、無作の三解脱門を略した呼称)のこと
写真:東郷 カオル
地図を見るこちらは南禅寺三門より更に奥にある「水路閣」。南禅寺といえばこの水路閣を思い浮かべる方も多いでしょう。琵琶湖から京都市内に向けて水路が引かれているのですが、これを疎水と言い、この疎水がここ南禅寺を通っているのです。南禅寺の伽藍が完成したのが1305年、この水路閣は1888年と、その差は600年近くになります。ですがその年月を感じさせないほどしっくりと調和しているのがまた不思議なところです。
様々なサスペンスドラマの舞台となった南禅寺の水路閣。あなたはどんなシーンを思い浮かべますか?ちなみに筆者は米倉涼子と仲村トオルの「黒革の手帖」です(笑)。
写真:東郷 カオル
地図を見る南禅寺に対して紅葉の印象が強い人は、「ここが南禅寺?」と驚かれることでしょう。こちらは文化人・教養人としても名が高い細川幽斎(忠興の父)が再興した南禅寺の塔頭の天授庵。
庭は入ってすぐの枯山水と、その奥の池泉回遊式の2つ。池には新緑が映り込み、瑞々しい幻想的な絵が広がります。訪れる時間によって光の入り方が違ってきますので、是非綺麗に写る角度を探して撮影してみてくださいね。
写真:東郷 カオル
地図を見る南禅寺だけで帰るのはもったいない。近くで青もみじがおすすめなのは、昭和26年(1951年)に国の名勝庭園に指定された、七代目小川治兵衛により作庭された山縣有朋の別邸「無鄰菴(むりんあん)」。
以前訪れたことがある方も、是非再訪してみてください。庭園案内、お点前体験のほか、最近は能や和紅茶の講座、左官の紹介まで、様々なイベント開催に力を入れています。イベント案内の冊子は市内の一部のホテルや観光案内所で入手できます。
京都でどこか一カ所に絞って観光するなら、南禅寺界隈がおすすめ。
今回ご紹介した南禅寺や無鄰菴の他にも、哲学の道、京都市動物園も徒歩圏内。意外と平安神宮も近くです。
秋の紅葉も美しいですが、初夏の青もみじも見事。是非瑞々しい京都の新緑を楽しんでみてください。
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(2023/11/29更新)
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