ご紹介する「石垣りん文学記念室」は、南伊豆町の温泉地として知られる「下賀茂温泉」の近くにある、南伊豆町立図書館内にあります。石垣りんは、1934年頃から活躍した詩人で、日本現代詩人会が、優れた詩集を発表した新人に送る「第19回H氏賞」を受賞。その後、女流作家の優れた作品に送られる「田村俊子賞」を受賞するなどした人物です。
同じく詩人として知られる「谷川俊太郎」などと交流があり、この文学記念室は、2009年3月に建てられました。生前、記念室を開館するのを熱望していたようで、木造2階建ての図書館の1階部分を増設し、記念館があります。
館内には、作品集をはじめ、直筆の原稿や親交のあった詩人たちからの手紙などが収蔵され、生前愛用した机や、トレードマークだったベレー帽などが展示されています。日頃使っていた火鉢まであり、記念館と言うより、まるで石垣りんのお家へお邪魔しているかのような温かい雰囲気です。
ここでは、自分の詩を朗読する映像を見ることができるので、知らない人でも「石垣りん」について知ることができ、お勧めです。DVD鑑賞後は、きっと、詩の素晴らしさもさることながら、とにかく温厚な人柄に、誰もがファンになってしまうことでしょう! 話しは少しそれてしまいますが、この記念室を建てるにあたり、近隣や全国の方から予想以上の寄付金が集まったそうで、これも「石垣りん」さんの人柄が伺えますね。
DVD鑑賞した後は、詩集を読んでみませんか? どんな人が作ったのか、人間観が分かったところで読む詩は、また違ってきます。数々の作品集がありますが、こちらの「レモンとねずみ」は、約350編の中から40編を選んで出版されたもので、言わば、とっておきの一押しの詩集です。
石垣りんは、東京で生まれ育ちましたが、父の出身地は南伊豆。石垣りんは、南伊豆町子浦にある「西林寺」で両親と一緒に眠っています。作品の「村」と言う詩の中で、「少女の日村人の目を盗んで母の墓石を抱いた」と読まれ、母に対する強い愛が感じられ、ファンなら西林寺も訪れたい場所かもしれません。
記念室は、室内なので雨の日にもお勧めです。作られた詩は、身近な事を題材にしたものが多く、誰もが分かりやすく馴染み深いような詩です。「石垣りん」が、愛した土地「南伊豆」を折角訪れたら、是非立ち寄っておきたいところ。
是非「石垣りん文学記念室」へ足を運んでみませんか?
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
旅行ガイドを検索!
(2025/2/8更新)
- 広告 -