観光大使「たぬき猫にゃん太郎」に会える!築110年のレトロな「JR嘉例川駅」(鹿児島)

観光大使「たぬき猫にゃん太郎」に会える!築110年のレトロな「JR嘉例川駅」(鹿児島)

更新日:2016/05/12 09:44

花村 桂子のプロフィール写真 花村 桂子 九州よかとこ探検家
鹿児島県霧島市JR嘉例川駅は、明治36(1903)年開業当時の駅舎が残るレトロな駅。そこで観光大使を務めるのが、人なつっこい猫のにゃん太郎。駅舎のまわりをパトロールしたり、切符売場の棚で写真撮影に応じたりと愛らしい仕事ぶりで、観光客や地域住民にかわいがられているのです。待合室にはベッドやブラシも用意され、撫でられて嬉しそうに眼を細める姿は超ラブリー。百年の駅舎へ、にゃん太郎に会いに出かけませんか。

百年の駅舎JR九州・肥薩線「嘉例川駅」

百年の駅舎JR九州・肥薩線「嘉例川駅」

写真:花村 桂子

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JR九州・肥薩線の嘉例川(かれいがわ)駅は、明治36(1903)年の開業当時の駅舎が残るレトロな駅。平屋造り切妻屋根は横に長く、ぴかぴか輝く瓦と黒い横板が重厚感をかもしだしています。待合室、事務室、切符売り場など建設当時のままの造作がよく残っており、貴重な明治期の遺構として、平成18年国の登録有形文化財に登録されました。

現在は無人駅ですが、築110年を超える木造駅舎の人気は高く、観光特急「はやとの風」も停車するほど。山中の集落に寄り添うようにある小さな駅は、萌えるような山の緑と草花にあふれ、ゆったりとした時間が流れているようです。

ラブリーな観光大使「たぬき猫にゃん太郎」

ラブリーな観光大使「たぬき猫にゃん太郎」

写真:花村 桂子

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にゃん太郎は、白いお腹におコゲみたいな茶ブチがキュートなオスの猫。正式名称は「たぬき猫にゃん太郎」。平成28年5月5日嘉例川地区活性化推進委員会によって「嘉例川観光大使」に任命されました。

肩書きにたがわぬ立派な仕事っぷりで、駅舎のまわりをパトロールしていても、列車が停まるといそいそと戻って来ます。切符売り場の棚でカップルと写真撮影に応じたり、小学生の女の子に頭をなでてもらったり、人なつっこいにゃん太郎は、みんなの人気者。待合室には手作りベッドやブラシも用意されており、ブラッシングされて嬉しそうに眼を細める姿は超ラブリー。撮影時は、にゃん太郎の目や安眠を守るため、フラッシュをOFFにしてあげましょう。

にゃん太郎は駅舎で暮らしていますが、野良猫ではなく、委員会に管理されている「さくらねこ」です。さくらねことは、殺処分される野良猫が増えないように、不妊手術をして一代の命を大切に暮らす猫のこと。耳をさくらの形にカットされているのがその印。どうぞ優しい気持ちで見守ってくださいませ。

地元の味がぎゅっと詰まった駅弁、百年の旅物語「かれい川」

地元の味がぎゅっと詰まった駅弁、百年の旅物語「かれい川」

写真:花村 桂子

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旅の楽しみといえば、駅弁もそのひとつ。嘉例川駅の駅弁はその名もズバリ「百年の旅物語 かれい川」。JR九州駅弁コンテストで3年連続グランプリに輝いた、森の弁当「やまだ屋」の風情あふれるお弁当です。

竹皮編みの弁当箱は、ふわっと優しい手触りで、おとなの片手にほどよく馴染む大きさです。この日のメニューは、霧島市の棚田でとれた「ひのひかり」と、しいたけと竹の子の炊き込みご飯。おかずは鹿児島特産紅さつま芋の天ぷら「ガネ」。ガネというのは鹿児島弁で蟹のこと。芋を棒状に切ってから揚げる鹿児島ならではの調理法で、天ぷらの形が蟹に似ていることからこの名がついたとか。ほかにも、みそ田楽、千切り大根の煮物、スセ(酢の物)など、地元の美味しい!が詰まっています。

観光特急「はやとの風」ご乗車の方は、2日前までにJR九州の各窓口でご予約を。嘉例川駅では土日祝日に午前10時半ごろから販売。駅で買うなら予約は必要ありません。車でお越しのあなたは、駅隣の公園ベンチでお弁当タイムはいかがでしょう。山の緑に囲まれて食べる味は格別!ブランコやすべり台もあるので、小さなお子ちゃまも楽しめること請け合いです。

たぬき猫にゃん太郎がお出迎え!JR肥薩線「嘉例川駅」へ

JR肥薩線「嘉例川駅」は、百余年前も前の駅舎がそのまま残るレトロな駅。萌えるような山の緑と、草花にあふれる静かなたたずまいは、まるで時が止まったみたい。待合室の黒光りする棚の上では、かわいい観光大使、たぬき猫にゃん太郎が、お客さまのお越しをお待ちしています。どうぞ、のんびりゆったり良い旅を。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/05 訪問

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