写真:いなもと かおり
地図を見る150年以上の歴史を誇る横浜中華街は、神戸や長崎と並ぶ日本を代表するチャイナタウンです。その大きさは、日本だけに留まらず東アジア最大級ともいわれています。
約500の店舗が並ぶ横浜中華街。異国情緒あふれる雰囲気や美味しい料理は、多くの観光客を魅了させます。シンボルともなっている「善隣門」を潜ると、中華料理店の前には長蛇の列が。お土産屋さんや占いショップ、パンダグッズを販売する出店も賑わいを見せています。
中華街での過ごし方といえば、食べ歩きもひとつですが、実はイベントも充実しています。なかでも、獅子舞は迫力満点! 中国に行かなくても楽しめる、本場の伝統芸能です。
写真:いなもと かおり
地図を見る喧々たる爆竹や力強い太鼓が響きわたるなか、獅子舞が中華街を練り歩く。商売繁盛や五穀豊穣を祈り、盛大にお祝いする風習です。中国式の獅子舞は、日本では横浜中華街をはじめ、神戸の南京町や長崎新地中華街でも見ることができます。
日本式の獅子舞とは異なり、豪華絢爛の鮮やかな色使いが特徴的です。獅子は伝説上の生き物で、起源は中国やインドなどの諸説ありますが、確かなことはわかっていません。中華街などで演じられている現在の形は、清時代から受け継がれたものとされ、前足に1人、そして背中・後足に1人の計2人によって演じられています。
写真:いなもと かおり
地図を見る獅子舞は、かつて中国南方の広東省で盛んに行われていました。横浜の開港後、中華街には南方の中国人が多く住んでいたため、今に至るまで中国式の獅子舞の伝統が引き継がれています。
現在、横浜には2つの華僑学校があり、各学校の卒業生や在学生たちが協力して行っています。中華街を訪れると365日必ず見られるというわけではなく、獅子舞が踊るのは年に数回の祭事の時だけ。見学するならば、日本のお正月をはじめ、春節(旧正月)、媽祖祭、港祭り、開港祭、関帝誕、国慶節、雙十節名殿といった祭事に合わせて訪れてみましょう。最も有名なのは春節に催される「採青(ツァイチン)」です。
しかも、全てのお店に登場するわけではないので、中華街MAPを入手して、あらかじめ観光案内所や各店舗に確認しておくことをオススメします。
写真:いなもと かおり
地図を見る獅子舞がやってくると、踊りながら店を一巡。最後には、ニョキニョキと体を大きく伸ばして立ち上がります。店先に吊るされたご祝儀「紅包(ほんぱお)」を咥えたり、奉納されたお菓子を食べる仕草をしながら見学者にプレゼントしたりします。
演舞では、大音量の爆竹を鳴らします。これは、邪気を祓い、福をもたらすためのもの。呼び込むたくさんの福にあやかりましょう。
写真:いなもと かおり
地図を見る古来より、獅子は神様の使いと崇められてきました。そのため、獅子には「さわる」よりも「さわってもらう」方が、縁起が良いとされています。
時には、頭をかんでもらえることもあるそうです。かまれたけど無事だった、また縁起の悪い物を食べてもらったということから「無病息災」や「健康長寿」の御利益があるといわれています。
気になるアクセスは
・電車:横浜高速鉄道みなとみらい線「日本大通り」より徒歩5分
・電車:横浜高速鉄道みなとみらい線「元町・中華街」より徒歩1分
・電車:JR京浜東北・根岸線「関内」または「石川町」より徒歩5分
最近では羽田空港から直行するバスも運行しておりますので、詳細は公式HPにてご確認ください。
車での来場も安心。中華街パーキングでは、中華街の店舗70軒と提携し、500台も収容する大型駐車場も完備しています。
年にたった数回しか味わえない風物詩。横浜中華街に行くならば、獅子舞の日に合わせてみてはいかがでしょうか?直近では、2016年7月27日(水)に催される「關帝誕」で出会うことができます。
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この記事を書いたナビゲーター
いなもと かおり
年間120城をめぐる城マニア。國學院大學文学部史学科古代史専攻卒。小学生の時に古墳に目覚め、歴史の道へ。19歳の時に、会津若松城に一目惚れしてから城の虜となる。訪城数は700ほど。日本城郭検定1級、国…
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(2025/1/19更新)
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