写真:藤田 聡
地図を見る下部温泉大市館裕貴屋は、県道が川の左岸に横断する橋のたもとにあり、迷わず到着出来ます。昭和初期の建築は、老舗旅館らしい風格に溢れた佇まいです。
宿の右裏手には熊野神社の赤い鳥居があり、温泉街中心部の特等席に立地しているのが分かります。大市館裕貴屋自慢の洞窟風呂は、鳥居左側の建物の地下にあります。鳥居右側には、老舗宿「古湯坊源泉館」の別館があり、やはり地下に洞窟風呂があります。鳥居を挟んで洞窟風呂が2つ並んだ温泉地は他に無く、館内の階段踊り場から鳥居を見る度に、信玄の隠し湯と呼ばれる下部温泉の歴史と伝統を実感出来ます!
写真:藤田 聡
地図を見る大市館裕貴屋といえば、洞窟風呂の浴場が有名。写真は男湯ですが反対側の女湯も、ほぼ同様の造りです。湯船の底板に「スノコ」のような隙間があり、泡とともに温泉が湧き出します。これは足元湧出温泉と言って、日本でも数える程しか無い貴重な温泉で、口コミやブログでも評判の浴場です。体温以下の源泉温度なので、一番奥にある加熱浴槽と交互に入浴します。
山梨県の温泉の中でも、信玄の隠し湯と呼ばれる温泉は温い湯が多く、加熱浴槽と交互に入浴するのが伝統になっています。なお温泉法では、25度以上であれば成分に関係なく温泉なので、体温以下でも温泉です。
他にも内湯の温泉浴場があり、新源泉の「下部奥の湯温泉」を利用しています。温泉は循環併用ですが、源泉の吐水口があり濃厚な硫黄臭を確認出来ます。洞窟風呂と内湯の2つの温泉浴場は、夜中は清掃の為入れませんが、昼間はずっと入れます。
写真:藤田 聡
地図を見る下部温泉は、国産ミネラルウォーター発祥の地。現在でも名水の里として知られ、名水が必須のホタルの里でもあります。お茶にも料理にも名水が使われ、旨さの違いは歴然。宿に到着して何気なくお茶を飲むと、あまりの旨さに叫んでしまう程です。
下部温泉大市館裕貴屋の夕食も、料理がいちいち美味しいので驚かされます。名水も要因ですが、全ての料理が美味なのは、やはり料理長の腕前です!
旅館の料理は通常のレストランと異なり、メニューを自分で選べません。そうした制約の中で、全ての料理を美味しく頂ける事は、本当に気分がよいもの。この気分を、是非一度味わって下さい!
写真:藤田 聡
地図を見る下部温泉大市館裕貴屋には和洋室と和室の客室があり、和洋室の方が広いので宿泊料金が上がります。和室には様々な広さがありますが、宿泊人数に応じて部屋割りされます。
写真はGW期間、二名一室・格安宿泊プランでの客室の一例。しっかりと床の間に掛け軸が付いた客室で、流石は老舗旅館という風情です。
下部温泉大市館裕貴屋も名湯ですが、山梨県には他にも沢山の名湯があります。中でも、お肌すべすべの「美肌の湯」が素晴らしいのが、奈良田温泉白根館。下部温泉からも近いので、連泊にも最適です。白根館の姉妹館の、十石上湯温泉「源氏の湯」もおすすめ。二軒とも別記事で紹介しましたので、是非ご覧下さい。(記事の最後にリンクあり)
下部温泉の周辺観光としては、国道300号線で本栖湖まで至近距離で、富士五湖方面の観光の基地としても最適です。春は新緑や芝桜祭りが有名で、秋は紅葉が有名。中でも、富士山と河口湖と紅葉がコラボする「もみじトンネル」と「もみじ回廊」は必見!別記事で紹介しましたので、併せてご覧下さい。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
藤田 聡
「源泉かけ流し」にこだわる、泉質重視の温泉研究家。温泉旅行検定試験2年連続日本一で、温泉旅行博士の称号を獲得。日々、温泉や周辺観光地の取材・撮影を行い、国内旅行の奥深い魅力を各種メディアで発信中!温泉…
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(2025/2/17更新)
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