古代ローマ時代の遺跡としては大変保存状態が良く、現在もほぼ当時の形のまま残されているこの「アレーナ野外円形劇場」。1913年に19世紀のイタリアを代表する作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディの生誕100周年を記念し、この場所で「アイーダ」の公演が行われたのをきっかけに、その後毎年この野外劇場でオペラ公演が開催されるようになりました。
ヴェルディの代表作である「アイーダ」を始めとする数々の演目が上演され、限りなく無限に広がる空間を、真っすぐに突き抜けてゆくその歌声はまさに圧巻の一言。壮大なオペラ音楽祭は全ての観客を魅了し、夏の夜空を一層輝かせます。
アレーナ円形劇場の収容人数は約2万人。座席は6つのグレードに別れており更に位置により値段の差は若干ありますが、訪れる観客のスタイルは様々。カクテルドレスに身を包み最上位ランクのお席にて高貴な時間を過ごす観客、そしてもっともお手軽なお値段の石段席で、リュックに軽食を詰め込み談笑しながら気軽に舞台を眺める事も出来るのです。
石段のお席では気軽な飲食の販売もしているので、イタリアワインをお供にオペラ観賞などと、そんなお洒落な時間を過ごす事も。是非それぞれ思い思いの空間を演出してみてください!
世界的レベルのオペラ公演を、こうした様々なスタイルで堪能出来るのもこのアレーナ野外劇場公演ならではの最大の特徴です。夏の一日、強い日差しもおさまり静かな空気が流れ始める頃に、その幕は開かれます。
毎年定番の演目を含め、年ごとに演目が構成されます。2016年の公演は、6月24日の「カルメン」を皮切りに、「椿姫」「トゥーランドット」「イル・トロヴァローレ」、そして最終日となる8月28日の「アイーダ」へと46公演がが繰り広げられます。
天まで響き渡るソリストの歌声は、未知なる想像を創り出す事でしょう。そして更なる圧巻は壮大な舞台装置!オペラファンだけに留まらず、それは観ている全ての観客を異空間へと運び込む総合舞台美術のスペクタクル!
頭上に輝く本物の月と星、そこはまるで天空の舞台となって、訪れる人の心に幻想的な世界観をもたらしてくれるでしょう。
アレーナ円形劇場は、街の中心にあるブラ広場に面しており、周辺には沢山のオープンエアのカフェやレストランが並んでいます。オペラの開演時間は全て21時前後なので、公演の始まる前に食事の時間をゆっくり楽しむのも、今宵の雰囲気を更に盛り上げるはず!
また、会場には華々しくドレスアップをしたたくさんの紳士や淑女の姿が見られますので、テラスに座りながらそんな姿を眺めるのも、普段では決して味わう事のない特別な時間です。
そして更に劇場のすぐ横には、街のメインストリートとなるマッツィーニ通りが面しています。両側には欧州のブランド店が軒を連ねているので、ショッピングを楽しむのもいいでしょう!
各公演は夜の21時前後に始まり、終演は深夜0時を過ぎてしまいます。来場する場合は必ず近辺のホテルを予約をしておくか、もしくは周辺には大型の公共駐車場もありますので、お車でのお越しを検討された方がいいでしょう。
またチケットのお値段は17ユーロから226ユーロまで幅広く、得に良いお席は事前購入しておく事をお薦めしますが、石段の階段席は当日券での購入も充分出来ますので、アレーナ劇場の裏に位置するチケットオフィスを訪ねてみてください。
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