写真:彰 伴治
地図を見るモアイ像といえばチリのイースター島。世界中にモアイ像のレプリカはたくさんありますが、本物のモアイ像と言えるのはイースター島の石を使いイースター島で作られたものだけです。更にイースター島のモアイ像は門外不出。島外へ持ち出すことは決して許されないものなのです。
では、なぜ南三陸町に本物のモアイ像があるのでしょうか?。それは、イースター島の長老達が、1960年のチリ地震津波で甚大な被害があったことをきっかけに友好関係となった南三陸町が、東日本大震災で大きな被害を受けたことに心を痛め「町を励ますためにモアイを送ろう!」と決断し、イースター島の石でモアイ像を作り贈ったからなのです。
「モアイ」とは、イースター島のラパヌイ語で「未来に生きる」という意味。更にこのモアイにはこの像を含めて世界に2体しか無いという眼が入っています。眼を入れるとマナ(霊力)がに宿り、南三陸町の悲しみを拭い去り復興を見守る存在になるという、非常に深い意味が込められた像なのです。
写真:彰 伴治
地図を見るモアイの眼が見つめる先にあるのが「南三陸さんさん商店街」。飲食店、食料品店、菓子店、そしてモアイグッズが並ぶみやげ店など32のプレハブのお店が立ち並ぶこの商店街は、観光庁の「東北六県 見るもの・食べもの・買いもの100選」にも選出された「南三陸キラキラ丼」や、オリジナルのスイーツなどが人気で、週末には多くの観光客で賑わいます。
また、2014年7月23日には 天皇皇后両陛下がお越しになられ関係者を激励されるなど、全国的にも注目を集めて来ました。
しかし、現在の場所は津波で大きな被害を受けた場所であり、将来に渡って営業を続けることはできない場所。この仮設の商店街は2016年で終了し、2017年からは高台造成地で、本設の商店街として新たなスタートを切ることになっています。
写真:彰 伴治
地図を見る仮設ゆえのプレハブの店舗は手狭で、店の前にテントを張ったりして苦労しながら運営してきました。しかしそれが訪れる人達にはとても新鮮で、他の商店街では感じられないアットホームな雰囲気が人気の原因の一つです。
提供される商品も手作り感いっぱい。マルセンでは新鮮な魚介類の他、南三陸特産のタコをカツにしてパンで挟んだ「さんさんタコバーガー」や、かまぼこをころもで包んで揚げた「カマボココロッケ」などのオリジナルな商品を作りたてで提供します。
写真:彰 伴治
地図を見る南三陸さんさん商店街の店舗は全て仮設のプレハブですが、中には仮設とは思えないほど高いクオリティのお店があります。
こちらは明治41創業の「阿部茶舗(あべちゃほ)」。100年以上続く老舗らしく商品だけではなく店作りにもこだわり、和傘を中央に配置するなど和の雰囲気で統一した店内はとても仮設とは思えないクオリティ。外見は普通のプレハブなので店内に入った時にそのギャップに驚きます。
更にお勧めなのがスイーツ!店内の甘味処では、静岡県産の厳選された原料を独自のブレンド技術により仕上げた、格調高い抹茶をたっぷり使ったロールケーキやソフトクリーム、お茶屋さんらしい上品な甘さのおしるこなどが頂けます。
写真:彰 伴治
地図を見るさんさん商店は周囲を山に囲まれた場所にあり、山に沈む夕日が赤々と空を染める光景をしばしば見ることが出来ます。赤く燃える空に浮かび上がるスリムなモアイのシルエットはとても幻想的。
イースター島でもなかなか見ることが出来ない、プカオと呼ばれる帽子をかぶったモアイと夕焼けとの素晴らしいコラボレーションが見られるのも、ここ南三陸さんさん商店街ならではです。
いかがでしたか?
本物のモアイと仮設の商店街を両方楽しめるのは2016年限りです。モアイ像は他の場所に移設されますが、仮設の商店街は終了し、無くなってしまった後は二度と訪れることはできなくなります。
世界中でここだけの本物のモアイ像と、仮設ならではの楽しみがたくさん詰まった「南三陸さんさん商店街」を是非訪れてみて下さい。
なお、お店の有無、品揃えなどは変わることがあるので、お出かけ前に関連メモに記載した公式ホームページでご確認頂くようお願いします。また、キラキラ丼やスイーツについては、関連メモに記載した「「キラキラ丼」に「絶品スイーツ」宮城県南三陸さんさん商店街はA級グルメの宝庫」もご参照下さい。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/12/5更新)
- 広告 -