写真:万葉 りえ
地図を見る16世紀から存続しているというウブドの王宮。1908年にオランダが征服するまで王政が続き、この王宮付近は政治と文化の中心でした。最後の王であったチョコルド・グデ・スカワティが亡くなってからも、王の子孫と親族が今もこの王宮に暮らしています。
現在の王宮の姿は1978年に改修されたものですが、王宮内部を一部公開しており当時の華やかな面影を見ることができるようになっています。南側にある「バレ・パドック」という東屋は王の物見台だった場所。ここから向かいにある市場などの町を眺めていたといいます。
ウブドがバリの文化を見学したり体験したりできる中心となっているのも、こんな歴史があるからこそ。王宮の見学は無料になっているので、ウブドを訪れた際はぜひ訪れてほしい場所です。
写真:万葉 りえ
地図を見るそのウブドの王宮からまっすぐ南へと延びるのが「ジャラン・モンキー・フォレスト」という通りです。
王宮から南下してすぐに、ツーリストポリスの先の右手には現代風のレストラン「トロピカル」、そして左手には「ジェラート・シークレッツ」というスタンドタイプのジェラート屋さんが見えてきます。食べ物関係だけでなく銀製品などを取り扱う所でも、現代風の構えをした店がこの通りに多いことを一見してわかっていただけるでしょう。
そんな通りの左手に、おしゃれな店に挟まれるように残っている古い民家。それが今回ご紹介する「Canderi」です。
写真:万葉 りえ
地図を見る通りに面した側は人が入りやすいように間口を大きくしています。しかし、バリの伝統的な家の造りをいかした店には往時の面影が今も色濃く残っています。
奥へと進めば、バリの伝統的な家屋のままの先祖を敬う場所が残され、石像なども変わらずに鎮座しています。現在も変わることなく先祖を大事にしていることが、奥の様子から感じ取っていただけるでしょう。
注文品が出てくるのを待つ間に店内を見渡せば、元の家の造りを大きく壊すことなくお店へと改造したというアットホームな感じを楽しんでいただけるはずです。
この店ではマンゴーなどトロピカルフルーツを使ったジュース類だけでなく、食事も用意できるので一人旅の来訪者にも好評です。さすがに海外からの来訪者があふれている街「ウブド」。店の造りは伝統的でも、名前だけではわからないメニューの内容は片言の英語で説明してくれます。
写真:万葉 りえ
地図を見る邪悪なものを家の中に入れさせないようにするために、入り口からすぐの場所には衝立(ついたて)のような壁が造られていることが多いバリの家屋。「Canderi」の中にも、今でもその造りが残っています。
バリ・ヒンドゥー教を信仰する人が多い島内。「Canderi」ではたんなる壁だけでなく、ヒンドゥー教の神・ガネーシャが壁におさめられて祭られています。この島の人々は毎日神に花などの供物をささげるのですが、魔除けだけでなく、商売繁盛などの願いも込められているのでしょうね。
写真:万葉 りえ
地図を見るテーブルに置かれたメニューの冊子におばあちゃんの写真とともにお店の由来が説明されています。
そういったところにも、家族で力を合わせてこの町の変化を乗り越えてきたという庶民のたくましさが感じられます。日本でもそうですが、家族で守っている店のほっとできる空気は、世界中から観光客が集まるこのウブドの街でも健在です。
店を開くために通りに対して間口を広げたものの、やはり邪悪なものから家族を守りたいという気持ちは変わりないでしょう。昔から使われてきた細い入り口は、ガネーシャの像とともに今も大事に残されています。
寺院の祭礼やきらびやかさがバリ島の中でも抜きんでていると言われているウブド。
街の中心部を離れると今でも昔ながらののどかな暮らしが残っているので、長期で滞在する人も多い街です。しかし、ここでの滞在時間がそんなにとれない方でもウブドらしさは味わっておきたいもの。
ウブドの街歩きで一息つくなら、バリ島らしさも味わえる古民家カフェ「Canderi」へ。
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(2024/12/14更新)
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