全国37ヶ所に展開する「休暇村」は、国立公園・国定公園という自然豊かな立地が売りのホテルチェーン。その1つ「休暇村 日光湯元」があるのは、群馬・栃木・福島の三県にまたがる日光国立公園内、奥日光でも一番奥にある湯元温泉と呼ばれる温泉地です。周囲たったの2.8kmの小さな湖、湯ノ湖が目の前、周りは白樺やカラマツの林という、高原リゾートと呼ぶのがぴったりな佇まいです。
春〜秋にかけてはハイキング、冬場はスキーと、1年を通して楽しめるこのエリア。東京から日帰りで訪れる人も多いようですが、ここはぜひ泊りがけで訪れて、名湯、湯元温泉にじっくり浸かってみたいものです。そんな自然&温泉を両得できる宿が、ここ「休暇村 日光湯元」。1人用料金も充実しているので、1人旅の方にもおすすめです。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る日光湯元温泉の歴史は意外と古く、最初に発見されたのが788年、日光山輪王寺を建立した勝道上人によると伝えられています。沸出量の多さも手伝って、以来湯元温泉は湯治場として広く庶民に親しまれてきました。
源泉は温泉街の東北部はずれにある湯ノ平湿原。休暇村のお湯も、もちろんこの源泉から引いています。泉質は硫黄泉。PH6.6の中性で、源泉かけ流し、白濁のこゆ〜い温泉です。糖尿病、高血圧、疲労回復、冷え症など、さまざまな症状に効能が期待できます。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るレトロ感あふれる内風呂と解放感のある露天風呂からなる大浴場。露天には数人入れる石風呂の他に1人用の壺湯が2つあるので、どれに浸かるかはそのときの気分次第。塀の向こうには木立が広がり、夜には星も鑑賞できたりして、風情もなかなかな温泉です。
さて、「白濁」と書きましたが、実は源泉が出てきた直後はほとんど透明。時間が経ってくると徐々に濁りを増してくるという不思議な現象が見られます。さらに光線の加減で、エメラルドグリーンに見えたり、淡いブルーに見えたり、全く白く見えたり。入浴のたびに変化する色を自分の目で確かめるのも、この温泉の楽しみの1つです。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「休暇村 日光湯元」には、和室、洋室、和洋室の3タイプの客室があります。中でもおすすめは写真の和洋室。38.72平米のゆったりした客室に、シモンズのマットを使用したダブルサイズベッドが2つのベッドルームと6畳の和室スペースを配した、木の香もすがすがしい客室です。
そして窓から見える林越しの湯ノ湖の美しいこと!座り心地満点のリラックスチェアからこの景色を眺めるだけで、何とも心が安らいできます。うれしいことに1名でも滞在が可能なこのお部屋、わずか13室しかないので早めに確保したほうがよさそうです。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るそして、こちらが洋室タイプの客室。広さが27平米と、和洋室より小さくなっていますが、ベッドがシングルサイズで間仕切りがないため、和洋室よりかえって広く感じられます。こちらも全室湯ノ湖に面しているので、眺めのよさは同じ。和洋室よりこちらのタイプを好む人もいるかもしれませんね。
この休暇村の夕食は、テーブルに運ばれる料理+セルフサービスのミニビュッフェというスタイルです。基本は4品からなる和の会席コース、「四季の膳」。加えてビュッフェコーナーには、ご飯、蕎麦、汁もの、サラダ類、天ぷら各種、デザート類、テイクアウトOKのコーヒーや紅茶があり、食べ放題、飲み放題! 満腹虫垂は確実に満足するはずです。
でも、ここでの一番のおすすめは、日光名物汲み上げ湯波、湯波刺し、湯豆腐など、ありとあらゆる豆腐・湯波・豆乳料理にお肉料理もついた「日光名物湯波料理コース」(写真)。「四季の膳」にわずかプラス1000円するだけで楽しめます(要予約)。ヘルシーながらボリューム感もあるコースです。
一方、朝食は完全なビュッフェスタイルで、和洋さまざまな料理がビュッフェコーナーに勢ぞろい。こちらもサラダ各種、ざる豆腐、野菜中心の品ぞろえなど、健康への心配りが随所に感じられる女性にうれしい内容となっています。パン3種とともにパンケーキやフレンチトーストなどのスイーツ系も登場するので、朝食のしめにはぜひ!
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「休暇村 日光湯元」に滞在したら、温泉以外にぜったい堪能したいのが、奥日光の自然。ここはぜひ連泊して中日をハイキングにあててください。もし連泊できないようなら、チェックアウトの後、出かけてみるのもいいでしょう。
一番手軽なのは湯ノ湖を一周するコース。ホテルを出て右方向に歩くと、すぐにハイキングコースの標識があるので、ここから湖の周囲を周ります。小さい湖なので、ゆっくり歩いても1時間くらいですが、自然はたっぷり堪能できますよ。
時間的に余裕があるなら、湯ノ湖を半周した後、湯滝方面へ。滝に沿って山道(階段)を降りれば、幅25m、落差70mの迫力ある湯滝の全景を真下から眺められます。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るハイキングコースはさらに湯川沿いに戦場ヶ原へと続いていて、赤沼バス停までの全行程が、休暇村からでおよそ7km。休憩を入れても所要3時間ほどでこなせます。平坦で整備された散策路は初心者にもおすすめ。赤沼からはバスで休暇村へ戻るか、そのまま日光駅へ向かいましょう。
湖、滝、森林、草原と、変化に富むこの奥日光のハイキングコース。レンゲツツジ、ワタスゲ、ノアザミなどの花が咲き乱れる夏から紅葉が見ごろの10月くらいまでが特におすすめです。ハイキング客でにぎわうこの頃なら、1人でも安心して周れます。
「休暇村 日光」へは、列車+バスで行くことができます。列車利用の場合は、東武鉄道が運行する特急スペーシア「けごん」が便利です。東武日光まで、浅草発の「けごん」で1時間48分。そこから東武バスで終点の湯元温泉までが1時間22分。ちょっと時間はかかりますが、わざわざ行くだけの価値あるホテル&エリアです。
切符は「まるごと日光 東武フリーパス」の購入がだんぜんお得。4日間有効で、浅草・北千住など東武各駅から東武日光までの往復乗車料金と、日光エリア内乗り放題のバス料金が込み。東照宮、華厳の滝、中禅寺湖など、何度途中下車して立ち寄ってもいい、使い勝手抜群のフリーパスです。なお、スペーシアを利用する場合は、これ以外に特急料金がかかります。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/16更新)
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