白い村の魅力は白さにあらず!軒先が可愛いスペイン「フリヒリアナ」

白い村の魅力は白さにあらず!軒先が可愛いスペイン「フリヒリアナ」

更新日:2016/05/21 17:51

浅井 みら野のプロフィール写真 浅井 みら野 総合旅行業務取扱管理者、全国通訳案内士(英語)、世界遺産検定2級、JSBA スノーボード バッジテスト 1級
太陽がまぶしいアンダルシア地方。夏は気温35℃以上も上がり、情熱の国スペインを体感するのにお勧めな人気観光エリアです。リゾート地で有名なマラガから東70q、海抜300mの山沿いに小さな白い村「フリヒリアナ(Frigiliana)」は位置しています。村全体が白の漆喰で塗られ、ひとつのまとまりに見えますが、玄関周りにキラリと光る住民それぞれの個性!村の奥に隠された魅力をご案内します。

白い村はなぜ白い

白い村はなぜ白い

写真:浅井 みら野

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“白い村”で一番有名なミハスはじめ、なぜアンダルシア地方にはそもそも“白い村”が多いのでしょうか。そこには太陽が大きく関係します。アンダルシア地方は地中海に面し、気候は典型的な地中海性気候。夏は太陽が輝き、雨が全く降らない月もあるほどです。

そこで注目したのが白色の特徴。光を分散するので、気温の上昇を抑えることができます。壁を白く塗る技法は昔から受け継がれている、この地域独特の建築方式なのです。ちなみに建物の塗装、フリヒリアナでは女性の仕事なんですよ。

植物で軒先をコーディネート

植物で軒先をコーディネート

写真:浅井 みら野

壁も白、道路も白みがかった石畳ゆえ、緑や赤など何色でも映えますね!決して広くない40平方kmの土地に約3,000人の住民が暮らしています。村を歩くと、どの家にもカラフルな花や植物たちが飾られ、通行人の目を楽しませてくれますよ。

どの植物も丁寧にお手入れがされており、生き生きとしています。家によってはサボテンやアロエを育てていたり、壁に鉢植えを直接埋め込んでいたりなど、それぞれのお宅の個性が見えてきます。

トカゲが“こんにちは”

トカゲが“こんにちは”

写真:浅井 みら野

植物以外にも個性が光る飾りが。写真は扉のアップ写真。よく見るとトカゲがドアノッカーを咥えてます。扉と同じ茶色に塗られ、本物さながらのクオリティ。気付かずノックしたら、思わずヒヤッと驚きそうですよね。スペイン風ユーモアが感じられるドアノッカー、村のお土産屋さんで購入することができます。

トカゲ以外にも紅色のベルの上に、同じ紅色に染まった馬の置物をあしらったお宅なども見かけます。小さな部分にまで自分ならではの工夫や装飾、遊び心まで見ることができ、凄い!と唸ることも。

扉の色が住所に

扉の色が住所に

写真:浅井 みら野

明るい色の扉で毎日出迎えられたら、気分も嬉しくなりますよね。友達に自宅を伝える際も、“○色のドアが目印”と言えば、すぐに見つけてくれそうです。旧市街の奥に位置するこちらの住宅エリア、扉の色がライムグリーンや、パステル調のブルーやパープルに塗られ、ポップな印象が魅力的です。

フリヒリアナは旧市街が北、新市街が南に広がっています。旧市街はアラブ文化の影響を受け、細く村全体に張り巡らされた道路が特徴的。 石畳には幾何学模様が描かれています。保存状態が他の村と比べて良く、当時の雰囲気が感じられますよ。

明るい色が可愛いお土産類

明るい色が可愛いお土産類

写真:浅井 みら野

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お土産屋さんで目にする陶器類。陶器には温暖なスペインの気候を模した赤や黄色など明るい色が多用されています。繊細な模様が特徴のレースやかごバッグも地元で作られています。

他にお勧めなのが“せっけん”。日本ではあまり馴染みのないミルラ。カンラン科の樹脂から採取でき、作られたせっけんからはとても優しい香りがします。その他にもまっ黄色のミモザせっけんや、シナモン、オリーブなど珍しい原料で作られたものもあり、是非手に取って香りをかいで頂きたいです。

ローカル気分が味わえる貴重な白い村

約3000年前から古代ローマ人が暮らしていたとされる、小さな美しい村「フリヒリアナ」。山沿いの村なので、アクセスもあまり良くなく、マラガからバスで乗り継いで訪れます。その分、観光客の数も少ないです。だからこそ、周りの目を気にせず、住民の方々も玄関先を自由に飾り付け、自分たちの生活を楽しめるのではないでしょうか。白い村で暮らす雰囲気、どんなものか味わいに行ってみませんか。

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掲載内容は執筆時点のものです。

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