埼玉・秩父の清流に立つ巨木・明ヶ指のカツラ〜名水も湧く静かな清流で森林浴〜

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埼玉・秩父の清流に立つ巨木・明ヶ指のカツラ〜名水も湧く静かな清流で森林浴〜

埼玉・秩父の清流に立つ巨木・明ヶ指のカツラ〜名水も湧く静かな清流で森林浴〜

更新日:2016/05/26 09:46

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

埼玉県の西部に位置する秩父市は、秩父盆地を中心とした山々に囲まれた自然豊かな地域。県内でも人気の観光スポットは、ハイキングや登山、お祭り、神社仏閣巡り、桜や紅葉の名所です。そんな秩父の見所の1つ、美しく豊かな自然の中から、清流の奥地に立つ巨木「明ヶ指のカツラ」をご紹介。名水の湧く静かで美しい清流での納涼に、濃い緑の空気と見事な巨木に包まれる森林浴に。

巨木が立つ場所・名水の湧く安谷川の清流

巨木が立つ場所・名水の湧く安谷川の清流

写真:大木 幹郎

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秩父市は埼玉県でも人気の観光スポットで、美しく豊かな自然に、多くの文化・歴史の遺産が包まれています。名山への登山や周辺のハイキング(武甲山、秩父御岳山、三峰山、両神山、中津峡)。長い歴史を持つ神社仏閣(秩父神社、三峰神社、秩父札所・三十四観音霊場)。大規模かつ個性的な祭り(秩父夜祭、龍勢祭など)。そして、春は桜、秋は紅葉の名所にもなる、とても見所の多い地域。これらを目当てに秩父へご訪問を予定で、自然がお好きか、巨木にご興味のある方に、特に夏季にお勧めの場所があります。それが、安谷川の上流にある清流と、そこに立つ巨木、明ヶ指(みょうがさす)のカツラです。

写真は、荒川の支流である安谷川の上流の様子(右岸)。苔むした岩と草木に包まれた澄んだ清流。静かな濃い緑の空気に包まれた、清涼感抜群の美しい景観が続いています。写真のやや左下にあるのが、湧き水「明ヶ指のたまご水」。たまご水の位置から清流の右岸を50mほど上流に進んだ先に、「明ヶ指のカツラ」との対面が待っています。

安谷川の上流へのアクセス

安谷川の上流へのアクセス

写真:大木 幹郎

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巨木のご紹介の前に、名水の明ヶ指のたまご水と、現地へのアクセスについて説明を。この地域には古くから、たまご水と呼ばれる、硫黄分を含んだ湧き水が、所々に見られました。昔の人々は、たまご水は病に効能があるとして、飲泉や風呂に入れることで、養生に利用し、そのための湯治場もあったそうです。写真は川沿いに流れるたまご水。ドラム缶に湛えれらた水は薄い青で、底には白い湯の花。ゆで卵のような臭いが漂っています(※衛生状態が不明なため、飲泉はお止め下さい)。

現地へのアクセスについて。武州日野駅から、徒歩40分ほどの距離です。駅から東へ線路沿いに進んだ後、蕎麦処・和味の前まで南に進みます。和味の近くにある「明ヶ指のたまご水」を示す道標と小道に従って進めば、やがて、安谷川に架かる木橋へ(地図は木橋の位置)。木橋で左岸から右岸へ渡った後、民家の近くを通って林道に出て南下。やがて林道は、別荘地に似た「秩父温泉郷やすらぎの里」の入口前に出ます。この入口から右へしばらく進めば「たまご水」のある安谷川の川辺(右岸)です。

アクセスの注意点。「秩父温泉郷やすらぎの里」の入口まで、安谷川の右岸に続く林道を通って車で来ることも可能ですが、この林道は、未舗装の細い道で、大型車や車高の低い車は通行はできません。車でのアクセスでも、蕎麦処・和味の駐車場までとし、後は徒歩で進むことをお勧めします(和味から約15分)。安谷川の木橋の周辺の雰囲気は良く、近くに湧き水の「十二天水」があるのもこのルートをお勧めする理由です。

美しい清流の奥地に鎮座する巨木

美しい清流の奥地に鎮座する巨木

写真:大木 幹郎

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安谷川の奥地にある清流、たまご水の場所から約50mほど進んだ先(右岸)で、遂に明ヶ指のカツラとのご対面です。両岸に聳える大岩と巨木は、まるで門の様子。その先へ密やかに続くに清流。納涼に、巨木を主体とした森林浴に、まさに相応しい景観が広がっています。

カツラ(桂)の木について少し説明を。カツラは日本に自生する落葉高木で、30m以上の樹高にも生長することもある樹木。葉は可愛らしいハード型、花は葉が出る前の4月頃に、ピンク色の小さなものが開きます。水を好む樹木で、巨木の立っている場所の殆どが、渓流沿いなどの、水が豊富な場所。生長して巨大になった大カツラは、中心の幹が折損し、周囲から複数の幹が立ち上がってくる株立ちするものが多く見られます。

清流に根を張る・明ヶ指のカツラ

清流に根を張る・明ヶ指のカツラ

写真:大木 幹郎

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安谷川の奥地、清流の主のような存在感の神秘的な巨木・明ヶ指のカツラ。幹周約11m、樹高約30mにもなる堂々たる巨木で、その大きさは、埼玉県でもトップクラスのもの。川岸の土砂を掴み、川底に潜り込んでいる逞しく太い根元。燭台のように分かれて真っ直ぐ伸びる、素晴らしく高い幹。大きな損傷も見当たらず、樹勢も良好。その姿はまるで、清流を鎮座する神殿のようです。この素晴らしい姿の大カツラを前にすれば、感動に清流の涼が加わり、真夏の暑さも吹き飛ぶことでしょう。

なお、写真は川原の中から撮影したもの。基本的に、大カツラは岸の上から眺めるものですが、水量が少ない場合は、安全に川原へ降りることが出来ます。川底の見えない水量の多いとき、降雨後や台風直後の際は、岸から川原へ降りることはお止めください。大変危険です。

関東でも最大級のカツラの巨木

関東でも最大級のカツラの巨木

写真:大木 幹郎

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秩父の奥地にある密やかな清流、そこに立つ神秘的な巨木の明ヶ指のカツラ。素晴らしいのは、巨木自体だけでなく、美しい清流の周囲の景観、そして、関東地方でも最大級のカツラの巨木という、希少性です。

関東地方で、最大のカツラの巨木は、同じ秩父市の地域にある「西沢の大カツラ」(または金蔵沢の大カツラ)で、幹周は約13mあります。場所は、明ヶ指のカツラよりアクセスが困難な、より山奥にある中津峡の沢の中。未舗装の長い林道(中津川林道)と、道なき沢沿いを進んだ先です。比べて、明ヶ指のカツラは、駅や国道(140号線)から近く、アクセスは比較的に容易。更に、大きさも立ち姿も、西沢の大カツラに見劣りしない迫力なので、お勧めです(※写真は明ヶ指のカツラ)。

おわりに

以上、秩父の清流の奥地に立つ巨木、明ヶ指の大カツラでした。荒川の上流部に隠された、静かで美しい清流。そこに立つ関東最大級の神秘的な大カツラ。この秘境の風景が、国道や駅(140号線、武州日野駅)から徒歩で約40分、車を利用すれば約10分〜15分と、さほどアクセスに苦労することなく堪能できる場所。自然がお好きな方、巨木にご興味がある方へ、夏の納涼と森林浴に、強くお勧めいたします。

周辺の観光地については、文末の観光情報のサイトをご覧下さい。特にお勧めなのが、札所28番・橋立堂、札所29番・常泉院、桜の名所・清雲寺、浦山ダムの4つです。また、大カツラの立つ場所は、普段は静かな清流でも、荒天時には激流となります。安全の為、天気の安定した日(降雨や台風の後日も避ける)の、陽の高い明るい時間帯にご訪問下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/08/12 訪問

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