1928年(昭和3年)に国の名勝に指定された「気比の松原」は静岡県静岡市の“三保の松原”、佐賀県唐津市の“虹の松原”と共に、日本三大松原の一つとしても有名な景勝地。政治家の勝海舟(かつ かいしゅう、1823年〜1899年)、後藤新平(ごとう しんぺい、1857年〜1929年)、俳人の高浜虚子(たかはま きょし、1874年〜1959年)、石塚友二(いしづか ともじ、1906年〜1986年)といった方々の石碑も多く建立され、古くから愛されている風光明媚な場所であることが伺えます。
「気比の松原」までのアクセスは、敦賀駅から主要観光スポットを巡る「ぐるっと周遊バス」で約8分、コミュニティバスで約12分。また敦賀インターチェンジから約10分といった好立地です。敦賀駅ではレンタサイクルのサービスもあるので、目的に合わせて御利用下さい。
1878年(明治11年)、明治天皇が北陸巡幸の際に「気比の松原」に立ち寄り、その景観を眺めました。1891年(明治24年)には、勝海舟がこの地を訪れ、明治天皇の巡幸を回想しながら漢詩を詠みました。駐車場の脇には高さ約3メートルの“駐輦の碑(ちゅうれんのひ)”として、その漢詩が刻まれています。
また駐車場の海岸側にはベンチも備え付けられているので、潮風を肌で感じながら、その景観を楽しめます。「気比の松原」には、松原公園、観光案内所、複数のトイレなど各種の設備も整っている点もオススメのポイントです。
古くは“氣比神宮”の領地であった「気比の松原」は異国船の襲来時に突如、数千本の松原が出現。その松の梢に神の使い・白鷺(しらさぎ)が集ったため、異国船は軍旗と勘違いして退却したという“一夜の松原”伝説も残っています。
7月22日に執り行われる神功皇后(じんぐうこうごう)の遠征航行に倣った“氣比神宮”の神事。総参祭(そうのまいりのまつり)では、神宮丸と和船が敦賀湾を渡り対岸の“常宮神社(じょうぐうじんじゃ)”に向かいます。
“白砂青松100選”にも選ばれた「気比の松原」には美しい景観と共に伝説や神事との繋がりが残っているのも興味深いポイントです。
約1.5キロメートルに及ぶ「気比の松原」の砂浜は夏になると、海水浴場としても開放されます。7月中旬〜8月の下旬までの期間、シャワー、トイレ、更衣室なども充分に整えられた環境に様変わりします。海の家の他に、子供向けの海上遊具も登場し、カップルから家族連れまで幅広く楽しめる海水浴場となります。
また夏と言えば、花火。こちら「気比の松原」では日本海側最大級のスケールを誇る花火大会が行われます。水上花火や高速で次々と発射される花火のスターマインなど、水と音と光が織り成す夏の夜の盛大な一幕です。そして水面をよく見ると何かが流れ漂っています。
実は、打ち上げ花火の前には、赤、青、黄の三色のとうろうが流されます。波に揺蕩いながら、海面を徐々に埋めてゆく、柔らかな灯火。夜空を彩る花火の前に、宵の海辺を覆っていきます。
花火が始まれば、とうろうと花火の光が夏の夜の空と海を煌めかせます。花火の音を肌で感じ、数多の色彩を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。夏の思い出にピッタリなはずです。
「とうろう流しと大花火大会」の当日、会場周辺では交通規制が行われます。便利な無料シャトルバスの運行が予定されているので、こちらを是非、御利用下さい。
「気比の松原」の周辺には、松尾芭蕉の像や日本三大木造鳥居の一つとしても有名な“氣比神宮”を始め、恋の宮“金崎宮”、国の名勝にも指定されている書院庭園を有する“西福寺”などなど観光スポットが豊富です。
海水浴場や花火大会などについての詳しい情報は、下部関連MEMOにあります敦賀観光協会が運営する敦賀観光案内サイト「漫遊敦賀」などにて御確認下さい。
以上、夏には海水浴場が開き、日本海側最大級のスケールを誇る花火大会も行われる名勝「気比の松原」の御紹介でした。
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(2024/10/5更新)
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