写真:村井 マヤ
地図を見る尾道の商店街から山側に向かうため2号線を渡ると、千光寺や宝土寺と刻まれた石の道しるべと、真新しいアルミ製の大きな「おのみち文学の館」と書かれた案内版があります。
2つの道しるべの間には、階段があり線路の下をくぐることになります。階段と線路下の通路を抜けるとまた階段があります。その階段を上がったところに今回ご紹介のデザイン事務所「カメレオンワークス」さんの店舗「活版カムパネルラ」があります。こちらは、活版印刷体験のできるワークショップスペースとデザイン小物や紙もの雑貨を販売するお店。
尾道には、次々と素敵なお店などが出現しています。こちらは、2016年1月下旬に尾道市東土堂にオープンしたので、それ以前に訪れた方にとっては新発見ですよね。
写真:村井 マヤ
地図を見るもともとは、千光寺・宝土寺下の線路沿いに建つ民家の一つ。2階建ての一軒家を改築した店舗兼事務所です。店舗部分である「活版カムパネルラ」は元の家のお風呂場を玄関にしています。その痕跡は、ペパーミントグリーンの玄関ドアを開けて中に入ると分かりますよ。
また、元の玄関はそのまま残っていて、そこはデザイン事務所「カメレオンワークス」の入り口になっています。
さて、中に入るとまず目につくのは、むき出しの梁や右奥に見える面白い壁、そしてやはり中央の机の上にある活版印刷機です。
よく見るとテーブルの上には、食品もあります。こちらは尾道市で乾物屋を営んでいる有限会社藤本乾物さんの商品です。ふりかけや魚介類の加工品である「ブラックペッパー焼き穴子」や「ブラックペッパー鯛ロール」。これらは、カメレオンワークスがパッケージのデザインを手がけた商品です。人気は焼き穴子なんだとか。でも鯛ロールも甘さの中にペッパーが効いて、お酒のおつまみにぴったりですよ。
写真:村井 マヤ
地図を見る活版印刷機は、とってもユニークな形をしていますよね。上部の丸い鉄板は、まるで鏡みたいです。この丸い部分にインクを塗ります。
「活版カムパネルラ」では、5枚のカードを印刷でき約10分で活版印刷体験ができるAコースと、自分で好きな14字を決め「組版」し、15カードを印刷できる土日限定で1時間のBコース(要予約)という2コースを体験できます。お時間と予算があれば、Bコースを体験されると活版印刷の醍醐味を味わえるでしょう。Aコースの図柄は6種から選択できます。
印刷機の背後に見える棚には、活版印刷に使われる活字が収納されています。
Aコースは、色が選べません。厳密にはその日一番に体験した方の色がそのまま引き継がれますので、出来れば一番乗りしたいですよね。
使い方については、まず丸い部分にインクを塗り、あとは図柄の版をはめ込みます。組版もできるBコースの場合は、活字を組む作業もあります。あとは、左に見える長いレバーを下に降ろしガッチャンとするだけ。最後にはゆっくりとレバーを元の場所へ戻すと出来上がりです。
写真:村井 マヤ
地図を見る写真の名刺サイズのカードが、活版印刷体験で作成できるカード。詳細については下記MEMOをご覧くださいね。
店内のいたるところに素敵なアート作品が。活字が収められている棚の左横には、「カメレオンワークス」代表の上田さんが描かれた素敵な絵画がさりげなく置かれています。この絵画と活字棚が、店舗と事務所を隔てる仕切りのような役割を果たしています。素敵な絵画をご覧になりたい方は、ぜひ尾道までいらしてくださいね。
机の下や周囲には、その昔活版印刷所で使用されていた四コマ漫画の活版や、面白いものがさりげなく置かれています。気になる活版があれば見せてもらうとよいかもしれません。途方もない作業だったであろう活版印刷所の仕事・・体験することで、活版印刷時代の新聞などが大変だったことも少しは理解できるでしょう。
最近では、一部愛好家の間で活版印刷が見直されているそうです。味わいのある文字が魅力なんですって。
写真:村井 マヤ
地図を見る窓越しには、すぐ線路が・・。電車が通るとすごい音がしますが、これが尾道の愛嬌ですね。尾道の線路際にはお寺や家が立ち並び、本当にすぐそばを電車が通ります。尾道散策の際は、電車をすぐ近くで見られる楽しみもありますが、逆に危ないので、気を付けて尾道散策を!
さて、右の壁にはボルダリングができる壁が。実際2階に上がるには、ボルダリングが必須。面白い発想ですよね、さすがデザイン事務所!「活版印刷体験」をした後、店内にある素敵な雑貨を見たり、窓の外の風景を見たり、時にはボルダリングしたり?なんだかワクワクする空間ですよね。
ほかにも素敵な作家さんによる作品や壁部分に大胆に描かれている三重塔の絵なども。塗り壁は、外国人の左官職人さんによる作品。こんな遊び心溢れるアートな空間が楽しいですね。
お店の名前は、宮沢賢治の作品『銀河鉄道の夜』の登場人物より命名されました。空想を掻き立てる名前ですよね。同じく事務所の名前も・・。
ここで昔懐かしい活版印刷体験をしてみませんか?活版印刷の魅力はその活字を文選し、組版することではないでしょうか。尾道散策の途中で、独特の味わいを持つ活版印刷の魅力を堪能しましょう。
活版カムパネルラや周辺のスポットは下記MEMOを参照にしてください。
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(2023/12/7更新)
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