「松川タライ乗り競走」は、伊東市の中心を流れる松川で開催されます。毎年7月の第一日曜日に開催される恒例行事で、2016年で第61回を迎えます。今では、すっかり定着し、伊東温泉に夏を告げる風物詩になっています。
古くから温泉地として栄えた伊東市。イベントが行われる松川では1950年代、タライを持って川で浴衣を洗濯をしていたそうで、温泉街にとって馴染み深い川です。レースは、川に架かる「いでゆ橋」から下流のゴール「藤の広場」横までの約400mを、タライに乗ってしゃもじのようなカイで漕ぎながら順位を競います。
タライの大きさは、直径1m・深さは約40cm。巨大なタライに乗って、下流にあるゴールを目指します。タライは、安定しているように見えても、いざスタートすると、川の流れに飲み込まれて豪快に転覆! 他の参加者を追い越そうと漕いで、バランスを崩して横転して流されてしまうなど、見ているだけでも「あぁ〜」なんて、思わず声が漏れてしまいます。
レースに参加する人は、浴衣姿やプロレスマスク、かつらなどの仮装をした人まで実に様々。会場の雰囲気を盛り上げてくれるようで、レース以外に、参加者の格好にもご注目! 毎年参加する人もいて、大人をも夢中にさせてしまう熱いイベントです。
レースは、子供が参加する子供レース。大人が楽しめる個人戦。4人1組で行う団体戦。ホームステイ中の外国人などが参加する国際レースなど、実に多彩。大人から子供まで参加でき、更に、国境を超えて楽しめるのも魅力。この「タライ乗り競走」は、イタリアのリエティ市のペリーノ川で開催される「太陽の祭」の「パリオ・デルラ・ティノッツァ」に似ていることから、1985年に伊東市と友好都市を結ぶきっかけになったイベントでもあるんですよ。
松川は、伊東八景の一つになっていて、伊東市の自慢どころ。川沿いに、市指定の文化財になった「東海館」があります。東海館は、1928年創業の温泉旅館だった和風建築の建物。湯の街の風情を醸し出し、2002年度、県都市景観賞の最優秀賞を受賞。1988年には「静岡県まちなみ50選」に選ばれるなど、伊東市を象徴する眺めなので、是非とも併せて見ておきたいスポットです。
東海館は、有料ですが館内の見学が可能。高級木材をふんだんに使用し、欄間などの館内の至る所に、職人技が光る建築美が見られ、また、日帰り入浴や喫茶店をやっているので、イベントの当日は、川の見通しの良い東海館から見るのもお勧めです。
イベントが行われる松川は、実は愛称で、本当の名前は「大川」といいます。愛称が付けられているほど、庶民から親しまれている川です。川の上流には、人造湖「松川湖」があって、水量はダムで調節されているので、安心して楽しむことができますよ。
松川タライ乗り競走は、午前から行われるので、伊東に泊まって温泉を堪能されてみても良いですね。何度も言いますが、観光客の飛び入り参加もできるので、是非参加して、イベントを思いっきり楽しんでみては如何でしょうか?
【松川タライ乗り競走】
開催日:2016年7月3日(日)
開催時間:9時40分から12時30分
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