写真:肥後 球磨門
地図を見る熊本県阿蘇市にある阿蘇神社はJR豊肥線宮地駅から徒歩15分ですが、平成28年6月現在、地震の影響でJRは不通になっています。車でのアクセスは、九州道熊本ICから国道57号を阿蘇方面に一部迂回路を通りおよそ1時間、大分自動車道湯布院ICから県道11号を利用しおよそ1時間10分で到着します。
平成28年4月16日に発生した熊本地震の本震で阿蘇神社の象徴であった楼門や拝殿が倒壊しました。被災後は仮の参拝所が設けられ、再建に向けて動き出しています。
国の重要文化財であった楼門は倒壊した元の材料が再建に利用できるため、再建後も重要文化財として指定される予定です。再建には10年の歳月と20億円の費用が見込まれていますが、またここに在りし日の姿がよみがえることを門前町の住民は願っています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る阿蘇神社が倒壊したにもかかわらず、比較的被害が少なかったのが門前町商店街『水基巡りの道』です。住民は“阿蘇の神様が身代わりになってくれた”と感謝しています。
十数年前まで、年間数十万人の参拝者が阿蘇神社を訪れるのに門前町には人が流れてこず、人通りの寂しい商店街でした。そこで、参拝客を商店街に呼び込もうと住民が日頃使っている湧水を店先に引き、『水基(みずき)』と 呼ばれる水飲み場を整備しました。それが商店街『水基通りの道』の始まりです。
熊本地震の影響で少なくなった参拝客がまた湧水を求めて戻ってくれば阿蘇神社の再建も早くなるのではないでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る残念なことに熊本地震の影響で『水基』の一部が枯れてしまったものもありますが、以前よりも水量を増した『水基』もあります。
『水基』にはそれぞれユニークな名前が付けられていて、銀行の金庫室の下から湧きでるから『金脈の泉』、酒屋さんは『酒杜の泉』、お菓子屋さんは『菓恋水』などです。写真は『金脈の泉』で、この水を飲むと金運が上昇するかも!
門前町に湧き出る水は、ちょうど商店街の真ん中から右側と左側で軟水と硬水に分かれ、『水基』によってそれぞれ味が違うといわれています。阿蘇神社参拝のあと『水基』の名前を確かめ、いろいろな水を試飲しながら喉の乾きを潤してみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る阿蘇神社が身代わりになり倒壊を免れた『水基巡りの道』は湧水だけでなく、郷土料理に舌鼓を打ったり、阿蘇のお土産や雑貨を見ながら散策できます。
写真は『郷土料理・お食事処はなびし』の「あか牛 牛カツ重」です。衣に包まれた阿蘇名物「あか牛」の肉をレアに揚げた牛カツで、山葵をつけていただく人気メニューです。この店では他に熊本名物の馬刺しや、その大きさにびっくりする名物の「ジャンボ田舎いなり」もあり、おススメのお店です。
商店街では馬肉を使ったコロッケの「馬ロッケ」を販売する『阿蘇とり宮』、湧水を使った「水出し湧水珈琲」をいただけるカフェ『旧緒方屋』、そして熊本で大人気のシュークリーム「たのシュー」を販売する『阿蘇お菓子工房 たのや』など魅力満点のお店も震災後営業を再開しています。
阿蘇のここちよい風を受けながら、元気に店を再開した門前町商店街『水基巡りの道』をのんびりゆったり散策してみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る阿蘇神社の象徴である国の重要文化財の楼門は倒壊しました。しかし神様が鎮座する神殿は大きな損傷を受けたにもかかわらず倒壊を免れました。間近にある楼門や拝殿が倒壊したのに本当に不思議な光景で、神様がいらっしゃったと思わざるを得ません。
神様がいらっしゃったからこそ、“阿蘇の神様が身代わりになってくれた”と住民が言うように門前町は守られ、そして多くの店が早期に営業を再開できたと言えるのではないでしょうか。
阿蘇神社は阿蘇開拓の祖神である健磐龍命(たけいわたつのみこと)をはじめ、阿蘇国造りの神々が祀られています。国造りの神様だからこそ門前町を震災から守ったのかもしれません。
再建には10年の歳月が必要とされる阿蘇神社。神殿は奇跡的に倒壊を免れたので参拝に訪れ、『水基巡りの道』で阿蘇復興のパワーを感じてみませんか。
阿蘇神社の近くには、ふれあい動物園のカドリードミニオンなど他にも見どころ満載です。ぜひ熊本県阿蘇市にお越しください!
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この記事を書いたナビゲーター
肥後 球磨門
福岡県生まれですが、大分県別府市に長く住み10年前に熊本に移り住んできました。ドライブがとても好きで、熊本は九州内の著名な観光地のどこへ行くのも車で2時間くらいの好立地なので家族はいますが、一人旅を続…
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