写真:てっぴい
地図を見る山形県と宮城県の境界に接し、山形市と上山市に跨る蔵王高原。今回おすすめするトレッキングは、温泉街がある蔵王高原からさらにロープウェイに乗車して、より山の上の方を目指しますが、まず初めに蔵王高原までのアクセスについてご紹介しましょう。
山形市の中心市街地から直線距離にしておよそ10qと、市街地から比較的近い所に位置する蔵王高原へは、山形新幹線や多くの在来線が発着しているJR山形駅から路線バスでアクセスすることが出来ます。乗車時間は約40分、料金は山形駅前から終点の蔵王温泉バスターミナルまでで1000円ちょうどと大変リーズナブル。本数も平日、土日祝とも1時間に1本程度は出ていますので、公共交通機関でも蔵王高原までは気軽にアクセスすることが出来ます。
ちなみに、車でアクセスする場合には、山形道の山形蔵王ICか東北中央道の山形上山ICからアクセスするような格好になります。
そんな形で、蔵王高原までアクセスすることが出来ましたら、温泉街の中央に位置する蔵王中央ロープウェイを目指しましょう。こちらの蔵王中央ロープウェイは、ふもと蔵王温泉街から鳥兜山山頂にある鳥兜駅までの標高差574mを、所要時間約7分30秒で結ぶロープウェイです。
今回のトレッキングの舞台となる“蔵王中央高原”は、この蔵王中央ロープウェイを登った鳥兜山の山の上にありますので、早速ロープウェイに乗車して山頂の鳥兜駅を目指しましょう!
鳥兜駅に到着すると、爽やかな高原の風に吹かれて美しい山の景色が広がりますが、おススメは歩いてすぐの所にある蔵王大黒天展望台です。蔵王大黒天展望台からは、ふもとの蔵王温泉街の様子が一望出来るほか、空気の澄んだ快晴の日には山形盆地の向こうにある標高1984mの月山や、なんと遥か遠く日本海に程近い東北第2の高峰・鳥海山まで見えることもあります!
そして、振り返れば雄大な蔵王の山並みが。見事な山の景色を存分に満喫してから、蔵王トレッキングへと出発していきましょう。
写真:てっぴい
地図を見るさて、蔵王大黒天展望台で素晴らしい山の景色に感動した後は、早速蔵王中央高原に整備されたトレッキングコースを歩いて行くことにしましょう。
こちらのトレッキングコースは、途中いくつかの湖沼を巡りながら、蔵王中央高原を1周する所要時間およそ3時間のコースになります。コースの途中には、三郎岳や五郎岳の登山道に接続する道も整備されていますが、極端なアップダウンもなく普段こういったアクティビティに慣れてない方でも気軽にトレッキングを楽しむことが出来ます。
蔵王のスキー発展に多大な貢献を残したトニー・ザイラーの顕彰碑や背景の三宝荒神山が美しい片貝沼、直径わずかばかりの不思議な形をしたうつぼ沼など、随所に見どころもあります。
しかしながら、なんと言ってもこちらのトレッキングコースで見事なのは、散策路の両脇に続く美しいブナの森です!太陽の光を一身に浴びて、目にも鮮やかな明るいグリーンの光景が広がります。ブナの森が続く散策路をふと立ち止まって、新鮮な高原の空気をたっぷりと深呼吸…なんていうトレッキングの楽しみ方も良いかもしれません。
写真:てっぴい
地図を見る蔵王中央高原のトレッキングコースを普通に鳥兜駅→蔵王大黒天展望台→トニー・ザイラー顕彰碑→片貝沼→うつぼ沼→ドッコ沼→…の順番に巡っても良いのですが、体力に余裕のある方は、途中に分岐のある五郎岳登山にチャレンジしてみるのも面白いです。
上の写真がうつぼ沼→ドッコ沼の途中にある五郎岳の登山口。“登山”…と言っても、そんな本格的なものではなく、少し傾斜のある坂道を30分程度歩けば往復で行って帰って来れてしまいます。
頂上からは、蔵王の山並みや今回のトレッキングコースの出発地点である鳥兜山の様子、遠くには月山と、やはりこちらからの景色も素晴らしいです。また、少し山道を登れば簡単に山頂に辿り着くことが出来ますので、山登りをした!という気分を感じるにはおススメの寄り道コースです。
写真:てっぴい
地図を見るさて、スタートの鳥兜駅を出発し、ひと通りトレッキングコースの見どころを満喫した後は、いよいよ最後に今回のコースの最大の見どころである「ドッコ沼」へと向かいましょう。
美しく透き通った水面と遠くに輝くエメラルドグリーンの湖面。
思わず息を呑むほど素晴らしい光景が広がる「ドッコ沼」ですが、なぜこのようなエメラルドグリーンの湖面になっているかは、未だ解明されていません。また、こちらの「ドッコ沼」には水神様の伝説も残っていて、その昔、この沼に住んでいた竜を鎮める為覚山法師が沼に投げ入れた金剛杵の独鈷(ドッコ)の形に湖の形が似ていることから、「ドッコ沼」の名前が付いたと言われています。
木漏れ日が差し込む美しい緑のブナ林とエメラルドグリーンに輝く「ドッコ沼」の様子が相まって、とても幻想的な“緑”の景色を作り出しています。沼の端には上の写真の通り、ブナの林の中に設置されたベンチやテーブルなどもありますので、美しい「ドッコ沼」の景色を眺めながら昼食を摂ったり休憩することが出来ます。
ひんやりとした高原の空気が心地良い木陰のベンチに腰掛けながら、ぜひ蔵王中央高原だからこそ味わえる最高の景色を堪能してみて下さい。
蔵王の自然を思いっきり感じるトレッキングの旅はいかがでしたでしょうか?
実は最後に紹介した「ドッコ沼」ですが、トレッキングコースを1周しなくてもスタート地点である鳥兜駅から夏山リフトを乗り継いで来れば、簡単にアクセスすることが出来ます。
時間や体力にあまり自信のない方は、ロープウェイ+夏山リフトを乗り継いで「ドッコ沼」を巡るだけでも良し、トレッキングの帰りに片道だけ夏山リフトに乗って鳥兜駅まで近道するも良しと、使い方は様々です。
最後に、ロープウェイを下って蔵王温泉に戻ってからは、もちろん温泉で!
ロープウェイ乗り場から道路を挟んで真向いには、日帰り温泉施設である「新左衛門の湯」や、あの有名な蔵王温泉の大露天風呂もありますので、トレッキングの疲れはぜひ温泉でスッキリしましょう。
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この記事を書いたナビゲーター
てっぴい
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