富士山の登山時期は7月の上旬の山開きから9月上旬まで。富士宮ルートの出発地点「富士山表口(富士宮口)五合目」までは、富士山スカイラインを車で向かいます。ただし、シーズン中の7月上旬から9月上旬に、マイカー規制が実施されます。2016年は、7月9日(土)9時〜9月11日(日)昼12時。その期間中は、手前の水ヶ塚駐車場に駐車(料金1台1000円)して、シャトルバスやタクシーで五合目まで移動します。バスは6時からで約40分、タクシーは24時間対応で約30分です。
始発のシャトルバスは混雑が予想されるため、その前の5時台に水ヶ塚駐車場からタクシーで移動するのがお薦めです。
五合目レストハウスで身支度やトイレを済ませ、標高2400メートルの登山口からスタート。最初の山小屋(雲海荘と宝永山荘)がある六合目までは、やや緩やかな傾斜の道のり。
それぞれの山小屋では、無料で休憩可能ですが、トイレ使用は有料です。バイオトイレはチップ制で200円、小銭を準備しましょう。木製の杖を購入して登ると、記念の焼印を押してもらえます。
六合目を過ぎ、ややきつい登りになります。植物が無くなり、徐々に岩がゴロゴロしてきます。高度に慣れて、高山病にならないようにゆっくり登りましょう。
富士宮ルートは、登山道の先を見渡すと、次の山小屋が見えてくるため、目標となります。新七合目の御来光山荘で標高2780メートルです。高度を上げ、元祖七合目の山口山荘で標高3000メートルに到達です。行程の約半分になります。
標高3460メートルの九合目、万年雪山荘を通過し、木の鳥居を過ぎた先には、小屋の名前のように、万年雪が残っている脇を登ります。
9号5勺の胸突山荘は標高3590メートル。頂上が近づき、山頂手前の鳥居が小さく見えてきます。山頂まであとひと頑張りですが、傾斜がきつく、岩場の連続で、このルート最大の難所です。
登ってきた登山道を見下ろすと、山小屋や雪渓、遠くには箱根方面も望めます。頂上が近づくにつれて、それまでの身体の疲れも吹き飛ぶように元気が湧きます。
目標物とした頂上手前の鳥居をくぐり抜けて、その上にある、駒ヶ岳の小さい鳥居まで登ると、頂上に到着します。山小屋の頂上富士館や富士山本宮浅間大社奥宮のある標高3720メートルです。
日本一高所にある奥宮で参拝し、富士山登頂記念のお守りなどを購入しましょう。御朱印を授かったり杖への焼印も可能です。さらに、ご祈祷や結婚式を挙げることもできるのです。
時間と体力に余裕があれば、ぜひ、お鉢巡りをしましょう。頂上の火口の周り約3キロメートルを一周するには1時間半ほどかかります。
お鉢巡りのハイライトは何と言っても、富士山最高峰、標高3776メートルの剣ヶ峰です。4つの登山ルートの頂上では、富士宮ルートの頂上が一番近く、時計回りに進み約20分。そのルートの馬の背と呼ばれる急傾斜は、小石が散りばめられた砂地で、とても滑りやすいため、注意が必要です。
無事に馬の背を登りつめると、かつて富士山測候所として、気象庁職員が命懸けで台風の観測などに活躍し、現役引退した「富士山特別地域気象観測所」。現在は無人で自動気象観測や高所研究拠点として利用されています。すぐ隣に位置するのが剣ヶ峰。3775.63メートルの表示がある二等三角点「富士山」と「日本最高峰富士山剣ヶ峰 三三七六米」の石碑があります。
その後、雪渓の上を歩いたり、朝霧高原方面を見下ろしたり、火口を眺めながら、お鉢巡りを楽しみましょう。くれぐれも、強風には気を付けましょう。また午後になると、雲が立ち込め雨が降りやすくなります。
下山ルートは、登りルートをそのまま下ることも可能ですが、混雑を避けて別ルートをたどりませんか?頂上から途中まで御殿場ルートを下り、大砂走を駆け下り、分岐して宝永火口を見て、六合目の山小屋を経て富士宮口五合目へ至るルートは変化があって楽しめます。
下山後、近くの温泉で汗を流すなら、水ヶ塚駐車場から車で約30分の「ヘルシーパーク裾野」がお薦めです。広々とした露天風呂から富士山が望めます。
富士宮ルートの登り所要時間は山頂まで4時間半〜5時間。山頂の休憩+お鉢巡りで2〜2時間半。下山は御殿場ルート〜宝永火口経由で約2時間。
富士宮ルートは標高2400メートルの五合目から出発し、歩行距離は短いですが、傾斜がきつく岩場が多いため、健脚向きです。早朝出発で充分日帰り登山可能ですが、無理のない、時間に余裕を持った計画を立てましょう。
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(2024/12/14更新)
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