往復3時間でも歩いて行きたい!八ヶ岳の秘湯「本沢温泉」標高日本一の露天風呂

往復3時間でも歩いて行きたい!八ヶ岳の秘湯「本沢温泉」標高日本一の露天風呂

更新日:2016/06/13 19:18

藤田 聡のプロフィール写真 藤田 聡 温泉研究家、紅葉ガイド
本沢温泉(長野県南牧村)は、八ヶ岳山中の標高2150mにある秘湯。通年営業の露天風呂がある温泉宿では、日本一の標高を誇ります。露天風呂は湯船自体が源泉の、日本でも貴重な足元湧出温泉です。別源泉の極上内湯もあり、一度に2種類の泉質を堪能出来ます!

日帰り入浴も可能ですが、本格的な登山の準備が必要です。往復徒歩3時間かかりますが、それでも絶対に行く価値があります。本沢温泉は断然おすすめです!

本沢温泉は山中の秘湯にしては大きな宿

本沢温泉は山中の秘湯にしては大きな宿

写真:藤田 聡

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本沢温泉は山中の秘湯ですが、山小屋の一部が旅館になっており、温泉の内湯まであります。八ヶ岳の4軒で「本沢グループ」を形成している山小屋チェーン店で、創業130年を超えた老舗宿でもあります。

日帰り入浴も可能で、内湯と露天風呂は別料金ですが、両方に入るのがおすすめ。天気が下り坂の場合は先に露天風呂、天候回復中の場合は、後で露天風呂に入りましょう!

日本最高所の露天風呂「雲上の湯」

日本最高所の露天風呂「雲上の湯」

写真:藤田 聡

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本沢温泉は、日本一標高が高い露天風呂「雲上の湯」が有名。宿で入浴料を払って登山道を先へ進むと、谷底の岩場に突然、露天風呂の湯船があります。他に脱衣場も何も無いので、男性でも入浴に少し勇気が必要。しかし、登山道から適度な距離があり、登山客も頻繁に通る訳ではないので、一度入れば快適に入浴出来ます!

貴重な足元湧出温泉!露天風呂「雲上の湯」

貴重な足元湧出温泉!露天風呂「雲上の湯」

写真:藤田 聡

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露天風呂には、本当に湯船があるだけ。つまり温泉自体も、この場所で湧いているという事です。湯船の底から湯が湧く温泉は「足元湧出温泉」と呼ばれ、温泉が湧いてから空気に触れる前に、人間の皮膚に触れます。空気に触れて酸化・劣化する前の、フレッシュな湯を楽しめる最高の温泉です。

本沢温泉が素晴らしいのは、標高日本一だからではありません。日本でも数える程しかない、貴重な足元湧出温泉だからです!

本沢温泉の男女別内湯「苔桃の湯」

本沢温泉の男女別内湯「苔桃の湯」

写真:藤田 聡

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本沢温泉は、日本一標高が高い通年営業の温泉宿でもあります。露天風呂は白濁の硫黄泉ですが、内湯は鉄分が多い褐色の濁り湯。硫酸塩・炭酸水素塩泉は、通好みの極上泉質です。保温の為にフタがしてあるので、入浴に必要な分を開けて入ります。

男女別内湯「苔桃の湯」は、夏季限定で宿泊者優先です。宿泊客がチェックインすると、日帰り入浴が出来ない場合があるので、早めに行きましょう。

本沢温泉の下山後は、稲子湯温泉もおすすめ!

本沢温泉は、徒歩でしか行けない温泉です。登山靴と、天候の急変に備えた本格的な雨具、水筒や非常食も持参して行きましょう。宿のジープや雪上車も走行する登山道は、幅も広く勾配もなだらか。休憩しつつ歩いても、徒歩2時間弱で到着出来ます。

下り坂の帰りは1時間強で下山出来るので、往復約3時間の行程。下山後は、日帰り入浴をして汗を流しましょう。「八峰の湯」や「灯明の湯」など、源泉かけ流しの美しい日帰り温泉施設が豊富に揃います。

歴史的な山の秘湯・本沢温泉の後は、稲子湯温泉もおすすめ。標高1500mの明治時代創業の秘湯には、山小屋の風情が残ります。冷鉱泉を浴用加熱した風呂ですが、入浴感は何故か森林浴のように爽やか。冷鉱泉の飲泉も可能です!

掲載内容は執筆時点のものです。

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