叡山電車は出町柳駅を始点とし、比叡山に行くケーブル乗り場までの「叡山本線」と鞍馬まで行く「鞍馬線」の2本が運行されています。特に鞍馬線は京都の有名スポットがたくさんある場所ですから、乗客も多く大変人気の線です。
駅にして15駅、距離にして10kmもない短い路線ですが、その中にたくさんの見所が詰まっています。
ほとんどの方は始点の「出町柳」から終点の「鞍馬」、もしくはその一つ前の「貴船口」まで直行する方が多いのですが、それは非常にもったいない話。その間にこそ魅力のある駅がたくさんあるので是非寄り道して頂きたいです。
そこでオススメしたいのが「1日乗車券」の購入です。1000円を支払えばその日1日乗り放題になり、出町柳〜鞍馬間の運賃は往復840円ですから、どこか一駅でも降りるのなら断然1日乗車券のほうがお得です。(貴船口も同様、往復840円です)
叡山電車の一番の特徴は「きらら」という座席が外向きになっている列車です(鞍馬線のみ。期間限定で叡山本線でも運行されます)。全ての電車がきららではありませんが、比較的高い割合できららに乗ることができます。
詳しくは後述しますが、この鞍馬線は秋にはもみじが覆われて、トンネル状になっている所を通るなど、車窓の景色も非常に良いので景観を楽しんでもらう為にこのような作りの列車が出来ました。
市原駅〜二ノ瀬駅の間は線路の周りに紅葉の木がたくさん植えられていて、その間を通るので「もみじのトンネル」と呼ばれています。シーズンになると植えられているもみじがライトアップされて、かなりの絶景を楽しむ事ができます。
列車がこのエリアに入ると徐行運転してくれるので、ゆっくりと景色を眺める事ができます。
そして叡山電車で一番有名なのが終点「鞍馬」とその一つ前の「貴船口」です。
鞍馬の有名観光地は鞍馬寺で、鞍馬駅を降りて更に山の上にあり、その山中も様々な神社やお堂が祀られています。
そして貴船口駅は貴船神社と川床で有名な所で、鞍馬と貴船は一つのハイキングコースになっているので、どちらかの駅で降りてそのまま歩いて観光されるというパターンが多いです。
山道ですので少し辛いかもしれませんが、無料で杖の貸し出しがあったり途中で休憩する所もあるので、ゆっくりと歩いて行く事をおすすめします。
貴船口、鞍馬まで直行するのも良いのですが、その間にも魅力的な所がたくさんあります。その中で特にオススメのひと駅をご紹介しましょう。それは「一乗寺駅」で、一見閑静な住宅地に見えるのですが、70〜80年代の日本の風景が残っている懐かしい所で、観光スポットもたくさんあります。
有名な所で言えば、史跡(※)の「詩仙堂」もこの一乗寺駅が最寄の駅です。他にも宮本武蔵が決闘したとして有名な一乗寺下り松、金福寺、曼殊院、狸谷山不動院等、見所がたくさんある所です。
※:史跡とは文化財の一種
叡山電車はローカル線ゆえに、お客さんとの距離も近く、非常に小回りがきいている電車です。
座席が外向きになっている「きらら」やもみじのトンネルと更にはそれのライトアップ等、地元の人の足代わりだけではなく、観光客に向けたサービスが行き届いています。
それでいて観光列車らしからぬどこか懐かしい風情がただよっていて、一つ一つの駅舎を見ても解るように無人駅舎や木造の駅舎等、昔懐かしい風景に出会う事もできます。
移動手段としての電車ではなく、電車そのものを主役にする。そんな旅はいかがでしょうか。
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(2023/12/3更新)
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