写真:浦賀 太一郎
地図を見る呼子大橋は、九州本土の呼子と加部島(かべしま)を結ぶ道路橋。ハープを並べたような美しい橋は、全長727.8mでプレストレストコンクリート製の斜張橋としては日本で最大。
アクセスは、路線バスも走っていますが、自動車がやはり便利です。呼子側の弁天駐車場(無料)に停め、弁天島へ続く遊歩道から見上げる呼子大橋は雄大。
弁天島は、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際、舟遊びをしたと伝わり、二つの小島からなることから、双子弁天と呼ばれ、海上交通・豊漁のほかに、良縁、夫婦円満、子宝のご利益もあると伝わります。もとは干潮時しか渡れませんでしたが、高架の遊歩道が整備され、いつでも参拝が可能になりました。
写真:浦賀 太一郎
地図を見る加部島のど真ん中を貫く、およそ1kmのまっすぐな道。信号もなく唯々まっすぐに農村風景を突き抜けています。波打つような直線の一本道は、さながら北海道の道のよう。
水産業がメインと思いがちな加部島の産業ですが、タバコ、ニンニク、ジャガイモ、ムギ、アマナツ、稲作など、多彩な農作物が栽培されています。
このまっすぐな道は、区画ごとに変わる作物を眺めながら、ゆったりまっすぐ走るのがおすすめです!
写真:浦賀 太一郎
地図を見るまっすぐな一本道を抜け、うっそうと茂る繁みの道は、奥まるほどに細くなります。すれ違いもできないくらい狭くなりますが、我慢して少し走り続けると、突如視界が開け、緑のなだらかな牧草地が飛び込んできます。
加部島最北端の断崖に現れるミニフィヨルドのような丘は、杉の原放牧場です。小さな島に、14haもの広々とした、開放的な空間にはおよそ50頭のウシが放牧されています。
遊歩道は牧場を一周1200mほどで結び、展望台からは玄界灘に沈む夕日が美しく、駐車場やトイレも完備されています。
空と海のコントラスト、緑の絨毯に映える白の灯台と断崖の玄武岩は、遊歩道を歩くほどに表情を変え、絵はがきの世界に入り込んだような、詩的な時間に浸れることでしょう。
写真:浦賀 太一郎
地図を見るもはや古すぎて創建年代不詳となっている田島神社は、佐賀県下最古の神社といわれています。御祭神は海上交通の女神・宗像(むなかた)三女神で、田島神社では田島三神と称しています。
また境内には、日本三大悲恋の一つとされる、佐與姫(さよひめ)の伝説を伝える、「望夫石」を祀る佐與姫神社も鎮座しています。
大陸へ出兵した夫を、佐與姫は恋い焦がれるあまりに泣き続け、ついに息絶えてしまい、その身は石になってしまったという、その石が祀られているのです。
ほかにも、元寇の際に蒙古軍船が使用していた碇石が置かれています。
写真:浦賀 太一郎
地図を見る加部島南部には、牧舎のような建物が目を引く、「風の見える丘公園」には、加部島だけでなく、呼子大橋や呼子港の景色が一望できる展望台があります。
加部島の農村風景と、その先に広がる玄海の海と大小遠近の島影、漁船や遊覧船が行きかう呼子の漁港に、先述の呼子大橋。
「風の見える」の名の通り、吹きすぎ行く風は、それこそ風に表情があるかのようで、空を飛ぶ鳥が気持ちよさそうに気流に乗って羽を広げているのが、手に取るように見えるのです。
創建年代が不明な古代の社から、現代に架けられた技術の粋である橋。古代から現代にいたるまで在り続けたであろう農村風景・・・
今回紹介しきれませんでしたが、南端には加部島最高峰である、天童岳(112.1m)があり、山頂には佐用姫の像が建っています。往復30分もかからない登山ですので、時間がある方はぜひ!
では皆さん、がばい(とっても)楽しい佐賀の旅路をどうぞ!
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この記事を書いたナビゲーター
浦賀 太一郎
ペリー来航の地・浦賀出身の太一郎です。普通のサラリーマンです。週末や連休に気の向くまま、やや綿密に計画を立て旅をします。一人旅、友達との旅、お嫁さんとの旅、家族との旅、出張という悩ましい旅。人生の様々…
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