写真:織笠 なゆき
地図を見る隠岐のローソク島に沈む夕日を観に行くには、毎年3月から11月まで運航されている「ローソク島遊覧船」に乗る必要があります。島後北部の「ローソク島展望台」からでも雄大な日本海とローソク島の姿を望むことができますが、残念ながら角度の問題で、ろうそくの先端に夕日が沈むようには見えないのです。
遊覧船は、天候や海の状態によっては運航することができません。時期も限られているので、より絶景との出会いが貴重なものに感じられますね。
「ローソク島遊覧船」の乗船予約は、隠岐の島町観光協会まで。名前や人数に当日の連絡先(携帯電話番号など)を添えて申し込むと、当日、出航の可否や出航場所・集合時間が連絡されます。詳細は、ページ下部【この記事の関連MEMO】より、隠岐の島町観光協会の公式サイトをご確認ください。
写真:織笠 なゆき
地図を見る遊覧船が出航すると、すぐに「福浦隧道」が見えてきます。隧道とはトンネルのこと。海までせり出した断崖のために船しか交通手段がなかった集落と集落とを結ぼうと、手掘りで造られたもの。現在は「新福浦トンネル」にその役目を譲りましたが、明治初期に掘られた初代と明治21年に完成した二代目は、この時代にハンマーとノミでカーブしたトンネルを掘ったという技術力の高さを評価され、土木学会による「平成17年度選奨土木遺産」に選ばれています。
船上からはこのほか、想像力をかき立てる奇岩や、海水の浸食によりできあがった洞窟などが見え、いくつもの自然の造形美を楽しむことができます。
写真:織笠 なゆき
地図を見るローソク島に明かりが灯るように見えるのは、ローソク島を逆光で見ることになる、島の東側の位置。その前に、まず夕陽を背にして明るい姿のローソク島をチェックします。約20メートルもの高さがある、日本海にそびえたつ奇岩、ローソク島。中心の長い部分がまるでろうそくの芯のように見えませんか?この形が自然に出来上がるなんて、驚きです。
写真:織笠 なゆき
地図を見る西日が大きく傾いて日没の時間が近づいてくると、遊覧船はローソク島の東側へと移動します。日によって出航する船の数は違いますが、撮影ポイントが混みあってもめることはありません。各船の船長がちゃんと連携して、順番に船を絶好の位置まで進めてくれる仕組みになっています。
順番待ちの間に、焦らずカメラの用意を。シルエットとなった他の船もまた、美しいものです。
写真:織笠 なゆき
地図を見るこれが、条件が揃わないと観ることができない、ローソク島と夕日が織りなす絶景です。沈もうとする夕日がちょうどローソク島の先端にさしかかって見えた時、まるでろうそくに明かりが灯されたかのような光景が現れます。オレンジ色を帯びた光は、熱く燃える炎のようでもあり、心をあたたかくするともしびのようでもあり。深く心に残るひとときとなることでしょう。
しばらく余韻に浸っていたいところですが、この後は時間との勝負。真っ暗になる前に、急いで帰港となります。行きよりもずっと速いスピードになるので、ふざけずに心の中ではしゃぎましょう。
この極上の体験、縁の下の力持ちは各遊覧船の船長たち。タイミングを見計らって船を進め、奇岩の紹介や撮影スポットへの寄り道、他の船との連携をこなしつつ、位置の微調整や、全員が写真を撮り終わったかなどにも気を配ってくださいます。
ローソク島は少しずつ根元部分の浸食が進んでいるとのこと。自分の目で見てみたい!という方は、どうぞ早めのチャレンジを!
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
織笠 なゆき
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