写真:羽田 さえ
地図を見る何ともレトロな味わいのある外観。三角屋根には西洋風の小屋組み「トラス工法」を取り入れることで、柱の少ない内部空間を実現しました。国指定重要文化財でありながら、現在も芝居小屋として使われており、5代目坂東玉三郎や11代目市川海老蔵など人気の歌舞伎役者の興行がかかることもあります。
公演やイベントのない時には、有料で舞台裏まで見学できます。各種公演スケジュールや見学可能な日程を、公式サイトでチェックして出かけましょう。
写真:羽田 さえ
地図を見る劇場内に一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくる極彩色の天井画の数々。これらはすべて八千代座界隈にある商店の広告で、創建当初の資料をもとに再現したもの。独特のレトロな味わいを演出しています。この中には、なんと現在も八千代座の近くで商売を続けているお店もあるのだとか。
さらに空間に華やぎを加えているのが、真鍮製のシャンデリア。戦時下には金属供出のために取り外されるという災難を経て、平成13年に復元されました。
写真:羽田 さえ
地図を見る畳敷きの観覧席にも注目。1階は枡席と桟敷席、2階は桟敷席になっています。舞台に向かってゆるやかに下がる傾斜がついており、後方の席からでも見やすくなっています。
さらに枡席には床暖房まで完備。寒い季節でも、ほんのり暖かい畳に座って舞台を鑑賞することができます。
八千代座は映画「るろうに剣心」のロケ地としても注目を集めました。主人公の座った枡席を探してみてくださいね。
写真:羽田 さえ
地図を見るひどい目にあうことを「奈落の底に落ちる」などと言いますが、八千代座では正真正銘の「奈落」も見学できます。楽屋脇の狭い階段を下りた先、大人は腰をかがめないと頭がつかえるほどの狭い空間。役者が床下からせり上がって登場するための「せり」の下部がここです。
また、舞台の床を回転させる装置も、奈落で操作しています。20世紀初頭のドイツ・クルップ社製の車輪が使われており、大掛かりな設備ながらたった4人で動かすことができるのだといいます。
写真:羽田 さえ
地図を見る写真の景色は、舞台に立って客席方面を眺めたもの。出演する役者の気分で、美しい場内全体を見渡してみるのは面白い体験です。また、舞台袖の花道も歩くことができます。
ひととおり内部の見学が済んだら八千代座の外に出て、斜め向かいにある「夢小蔵」という資料館に立寄ってみましょう。紹介ビデオの上映のほか、舞台の小道具や映写機、公演に訪れた有名人のサインなど、見どころがいっぱいです。
熊本・山鹿のレトロな芝居小屋「八千代座」、いかがでしたか?
タイムスリップしてしまったような不思議な雰囲気の中、古き良き日本の大衆娯楽文化に触れられる貴重なスポットです。戦争や近代化などの時代の変化にも負けず、幾多の苦難を経て輝き続けるその姿を、ぜひ見てみてくださいね。
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(2024/12/5更新)
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