湯河原温泉の最も古い温泉街である「温泉場」付近には、純和風の高級旅館・割烹旅館、日帰り温泉がたくさんありますが、ガイドブックには紹介されていない、知る人ぞ知る、しかし温泉マニアには一目置かれている秘湯があります。それが「ままねの湯」という湯治専門の温泉。
温泉街の入り組んだ路地を入っていくと見えてくる、何とも古めかしい看板。建物の玄関らしき所で、入湯料200円を支払い、隣の建物の階段を下りて行くと、これまたレトロな風呂場が。一応、男湯女湯と別れています。
リピーターのお客さんは、平気な顔をして湯船に入っていますが、これがまた熱い!痺れるような熱さとはこのこと。48度位といわれていますが、ゆっくりと湯に体を沈めてひたすら耐えていると、やがて不思議と熱さがなくなり、心地良ささえ感じられてきます。しかし5分浸かっているのが限界。真っ赤に火照った体を一度クールダウンさせて、2回程入るのがベストです。風呂から上がった時の爽快感もクセになります。
温泉街の中心を流れる藤木川から、枝分かれして流れる千歳川に沿ってある緑地公園の「万葉公園」。その入り口の観光会館の隣に、茅葺き屋根の建物があります。5.6人も入れば、いっぱいになってしまう小さな施設ですが、そこでは、お抹茶と和菓子を400円で頂くことが出来ます。
囲炉裏を囲んで抹茶を一服すれば、心和むひとときを過ごせるし、隣り合わせた人たちと旅の情報交換したり、写真を撮りあったりするのも良い思い出になるでしょう。またお店の方から、地元の人しか知らない話を聞き出す事が出来れば、お値段以上のお得感ありです。
日本の歴史公園100選に選ばれた「万葉公園」を、千歳川沿いに上流に向かって歩いて行くと、その名の由来である万葉集の歌碑があちこちに立っています。実は湯河原は、唯一万葉集の中で詠われた温泉場で、その万葉集に登場する様々な種類の植物もこの公園に植栽されています。更に秋には紅葉、初夏にはほたるの飛ぶ姿も見る事が出来、四季折々の顔を持つお勧めの観光スポット。
緑豊かな川沿いを、森林浴をしながらのんびり進んでいくと、珍しい足湯施設が。「独歩の湯」と名付けられたここは、9種類の足湯が楽しめる施設。大人300円で、手荷物を預けられるロッカーや、ビーチサンダルの貸し出しもあって大変便利です。9種類というのは、お湯の種類ではなく、体の悩みに対する効能が9種類、と言う意味。それぞれに足裏のツボを刺激する湯船の底のデコボコや、温度も違うのが特徴です。足裏を刺激しながらお湯を楽しむと、疲れやむくみが取れスッキリ!
心と体が癒されたら、お腹も満たされたい。そこでこんなお食事は如何?「ままねの湯」の近くの湯元通りにある、美味しいお惣菜のお店として地元の人に愛される加藤精肉店が運営する食堂「食事処かとう」。
湯元通りは、僅か300mほどの入り組んだ路地で形成された、老舗旅館が幾つか残るエリアなのですが、今現在は人通りが少なくなり、すっかり活気が無くなってしまっている状態。そんな湯元通りに元気を取り戻そうと、隣の空き家を買取り改装して2015年オープンしたのがこの店です。
素朴だけれどバランスのとれた定食が自慢で、ハンバーグやとんかつ、アジフライ、コロッケがお勧め。作りたて熱々のメインデッシュを頬張ると、懐かしい母の味を思い出すかも。プラス100円でコーヒーも付いて、これで1000円はかなりお得。
「塩瀬五色せんべい」は、バス通りに沿って温泉場から駅方向に歩いて行くとある、創業670年の老舗手焼きせんべい屋さんです。店内に所狭しと並べられた、せんべいやおかきの数々。その多さに驚きます。
ちなみに「五色」とは、のり、しょうゆ、ごま、ざらめ、抹茶のことですが、唐辛子せんべい・海老入りせんべい・みそせんべい・ごませんべい・コーヒーせんべいなどなど、種類が豊富。老若男女喜ばれるお土産にピッタリなので、ぜひ旅の最後に立ち寄ってみて下さい。
雄大な自然の景観と豊かな山海の幸に恵まれ、古くから栄えたひなびた温泉街・湯河原で、今回はリーズナブルに過ごせるプランをご紹介しましたが、逆に、由緒ある旅館に泊まって、ご馳走を食べて!という贅沢プランだって組めます。更に箱根や熱海などともアクセスが良いので、温泉巡りをしても楽しいですね。
熱いお湯に入り、地元の人たちの熱い人情に触れれば、日頃の疲れも吹っ飛び、また明日から頑張ろうという力が湧いてくる事間違いなし!
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(2023/11/29更新)
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