所蔵のカラヴァッジョ作品がすごい!ローマの教会3選

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所蔵のカラヴァッジョ作品がすごい!ローマの教会3選

所蔵のカラヴァッジョ作品がすごい!ローマの教会3選

更新日:2018/07/25 11:49

藍色 しっぽのプロフィール写真 藍色 しっぽ

バロック期に活躍したイタリアの画家、カラヴァッジョ。写実的で明暗のコントラストの強い画面に魅了された人は数知れず、2016年に国立西洋美術館で行われたカラヴァッジョ展も記憶に新しいところです。

活動の拠点の一つとしたローマには、彼の生涯でも特に有名な作品が残されています。今回はカラヴァッジョの作品を所蔵するローマの三つの教会をご紹介します。

「聖マタイ三部作」を所蔵!サン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会

「聖マタイ三部作」を所蔵!サン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会

写真:藍色 しっぽ

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フランス王聖ルイの名を持つサン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会は、ナヴォナ広場近くにある400年あまりの歴史を持つ教会です。この教会で、カラヴァッジョは「聖マタイ三部作」と呼ばれる、聖マタイに関する三つのエピソードの作品制作を手掛けることとなります。

教会内のコンタレッリ礼拝堂の壁面には、正面に「聖マタイと天使」、左壁面に「聖マタイの召命」、右壁面に「聖マタイの殉教」が展示されています。それぞれの作品に差し込んでいる強い光の源をたどると、「聖マタイと天使」の上部にある窓に行きつきます。

窓からの光があたかも作品内に差し込んでいるように見えるよう、作品を巧みに配置し建築と絵画作品を見事に融合させた点も見どころの一つです。

「聖パウロの改宗」、「聖ペテロの磔刑」を所蔵!サンタ・マリア・デル・ポポロ教会

「聖パウロの改宗」、「聖ペテロの磔刑」を所蔵!サンタ・マリア・デル・ポポロ教会

写真:藍色 しっぽ

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聖マタイの連作画を描いたころと同時期に、カラヴァッジョはサンタ・マリア・デル・ポポロ教会に所蔵されることとなる二つの作品を制作しました。

祭壇右手のチェラージ礼拝堂の左右の壁面には、パウロがキリストの声を聴き落馬した瞬間を描いた「聖パウロの改宗」、キリストと同じ形ではなく、逆さ十字にかけられることを望んだペテロの処刑の場面を描いた「聖ペテロの磔刑」が展示されています。

描写する対象を最小限に抑え、人物の動きに焦点をあてる手法は、カラヴァッジョが確立させた独自の表現方法です。バロック以降、多くの画家によってこのカラヴァッジョの表現が模倣されるようになります。

カラヴァッジョのライバル、カラッチの「聖母被昇天」

カラヴァッジョのライバル、カラッチの「聖母被昇天」

写真:藍色 しっぽ

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ポポロ教会にはカラヴァッジョファンであればもう一つ、目にしておきたい作品があります。同時代に生まれ、彼と双璧をなしていた画家アンニバレ・カラッチの「聖母被昇天」です。

明るい色遣いや優雅で軽快な人物表現と、ミケランジェロやラファエロを思わせる古典様式とを融合させたような構図を得意とするカラッチは多くの教会の天井壁画を手掛けており、カラヴァッジョとは対極に位置する存在でした。

16-17世紀のイタリアにおいて、初期バロック様式の典型的な作風の頂点に立っていたカラッチの作品と比べると、カラヴァッジョの作風がいかに異質で革新的であったかが理解できます。

「ロレートの聖母」を所蔵!サンタゴスティーノ教会

「ロレートの聖母」を所蔵!サンタゴスティーノ教会

写真:藍色 しっぽ

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さらに数年後、カラヴァッジョは聖母を題材とした作品の依頼を受け、「ロレートの聖母」の制作を始めました。

現在サンタゴスティーノ教会の入り口付近にある、カヴァレッティ礼拝堂に所蔵される本作品は、聖母子の描かれ方が不適切であるという理由から裁判沙汰にまで発展し、カラヴァッジョは一時期を獄中で過ごすこととなりました。

作品には、年老いた二人の巡礼者が聖母子の幻視を見た瞬間が描かれています。巡礼者と聖母子はほぼ同じ大きさで描かれており、まるで画面の中にいて聖母を見上げているような錯覚に陥ります。こうした臨場感あふれる表現もカラヴァッジョ作品の魅力です。

バロックの革命児、カラヴァッジョとローマの街

カラヴァッジョは16世紀末から17世紀初頭にかけて、およそ15年をローマで過ごしました。強調された感情表現や徹底した写実性には嫌悪感を覚える人々も少なくなく、彼の作品はしばしば非難を浴びたと言われています。

カラヴァッジョがようやく評価されたのは、20世紀になってからのことでした。現在ではカラヴァッジョはフェルメールやレンブラントに影響を与えた画家としても知られており、カラヴァッジョの存在がなければ彼らもまた成功しなかったであろうとも言われています。

美術の歴史を大きく変えることとなったカラヴァッジョの作品。一生に一度は現地で見ておきたいものです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/01−2013/11/10 訪問

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