写真:羽田 さえ
地図を見る福岡に城があることを知らない人も多いかもしれません。福岡城は、福岡藩黒田氏の居城。熊本城よりも広大な敷地を持っていました。大濠公園は、もともと福岡城の外堀だった部分を活用したものなのです。
大濠公園を抜けて明治通りを歩いていると、見えてくる美しい石垣。ここから福岡城の歴史散歩が始まります。また、堀底部分の石垣の遺構も、週末のみ限定公開されています。見学は無料。赤坂駅にほど近い、歩道に小さな入口があります。
写真:羽田 さえ
地図を見る石垣だけではなく、わずかながら往時の建物も残っています。写真は南丸(二の丸南郭)にある国指定重要文化財の「多聞櫓」。長さ70メートルを超す大きな建物で、石垣の下から見上げる姿は圧巻です。白い漆喰で美しい佇まいですが、石落としが備えられ、本格的な防御を見据えた施設であったと考えられます。
また小さな「祈念櫓」も忘れずに見ておきましょう。本丸の北東の方角に建ち、鬼門封じのための施設と言われています。
写真:羽田 さえ
地図を見る写真は天守台の入口部分。福岡城の天守閣については諸説あり、どのような姿であったのか明確には分かっていません。天守台と礎石の実測や同じ時代の城郭との比較検討から、高さ27メートルほどの高さの天守があった見る向きもあります。実際に歩いてみて、自分なりの想像をめぐらすのは楽しいもの。
また、頂上からの眺めも必見。足もとの大濠公園から遠くは岡ドーム、福岡タワーまで見渡せます。
写真:羽田 さえ
地図を見る福岡城跡の敷地は広大。歩き疲れたら「福岡城むかし探訪館」にぜひ立ち寄っておきましょう。気軽に入れる無料の資料館で、福岡城の歴史を楽しく学ぶのにぴったりです。ジオラマやCGを使ったバーチャルムービーの上映もあり、歩いただけでは分からない知識を補完できます。
茶房「光姫」というカフェも併設。抹茶と和菓子のセットやコーヒーなどで休憩するのも良いですね。
写真:羽田 さえ
地図を見る福岡城跡の一部は、「鴻臚館」の跡地でもあります。鴻臚館は、平安時代に建てられた外交のための施設。前身となる筑紫館の歴史は、奈良時代にまでさかのぼります。古代日本の玄関口、博多の地へ、海のかなたからやってくる賓客をもてなす場でした。
遺跡は保護のためドームに入っており、「鴻臚館跡展示館」として公開されています。柱の跡などをすぐ近くまで降りて見学できるほか、木簡や青磁などの出土品も展示されています。一部復元された建物も必見ですよ。
福岡城跡と鴻臚館跡、いかがでしたか。
知る人ぞ知る、穴場の観光スポットです。福岡城跡は地元では桜の名所として人気があるので、お花見シーズンに出かけるのもおすすめ。
博多都心からすぐの、手軽な歴史散歩に出かけてみてくださいね。
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(2024/10/12更新)
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