大神神社は、「おおみわじんじゃ」と読みます。当神社は別名が「三輪明神」でもあり、こちらは「みわみょうじん」。どちらも「みわ」が入っています。「大神神社」には本殿がありません。拝殿の先にあるのが三輪山。この信仰形式は古神道に通じるものです。
普段、本殿がある神社にお参りしている人からすれば不思議な感じがするかも知れませんが、古の人々はこちらが普通だったのです。時に、古の参拝様式でお参りしてみましょう。
国の重要文化財に指定されている拝殿は、寛文4年(1664年)に、徳川家綱が再建したものです。祀られているのは大物主大神ですが、国造りの神として、日本神話に出てきます。日本の神様は多くの謎を秘めていますが、特にこの神も不思議な柱です。一説には大国主神の分霊が大物主大神とも言われます。他に分かれた分霊が大黒天とも言われます。
大物主大神は蛇神と言われます。蛇は鼠等を捕食しますが、そこから五穀豊饒に繋がります。そして水と雷の神とも言われ、水と天候に関わることから、ここからも五穀豊饒に繋がるのです。清らかな水は酒造りに繋がります。もちろん、醸造の神としても有名です。
日本最古の「大神神社」は超パワースポット。万能とも言える神様ですので病気平癒、縁結び、様々な願掛けが出来ます。それでもやはり五穀豊穣の神として力がありますので、衣食住に不自由しないように祈願することこそ、効果てきめんと言えます。
大神神社の祈願殿横から、整備された道が久すり道(くすりみち)です。ここを通り、他の神社に向かいます。その一つが大神神社の摂社としての狭井神社があり、その神は927年にまとめられた「延喜式神名張」に出てきます。ここは静かな参道を歩いていると、心が沈静化してくる感覚を味わえるかも知れません。
なぜ、久すり道と呼ばれるかですが、通りに薬木、薬草が植えられたことによります。ここを通る際は、そのような目で両側を眺めてみて下さい。
狭井神社近くにあるのが市杵島姫神社です。神社で水辺の神となればその多くが弁財天です。大神神社の境内の中で、特に朱色が目立つ美しい場所となっています。参拝のみならず、その佇まいを楽しんでみて下さい。
聖なる三輪山に登拝することが出来ます。高さは467mあり、周囲は16kmとなっています。受付を済ませ、既定の初穂料を納めて入山となります。入山は時間制限がありますのでご注意下さい。
御神体となりますので、一切の不謹慎とされる行動は禁止です。また、写真撮影も禁止されています。携帯電話の使用を含めて、聖なる場所だということを忘れず、軽はずみな行動はしないようにしましょう。
登山道のすぐ近くに「薬井戸」があります。古来より万病に効く霊験あらたかな「くすり水」として大切にされている湧水です。近くには滅菌処理をしたコップ置場もあり、安心して水を頂くことが出来ます。持ち帰ることも出来ますが、大量に汲むことなく、節度ある行動に努めましょう。
大神神社は広い敷地となっており、他にも智恵の神様を祀る久延彦神社、檜原神社、磐座神社等があります。奈良盆地を眺望できる社展望台もあり、ここからの眺めは「奈良県景観資産」に認定されていて、大神神社の大鳥居を含め、美しい景色を見下ろすことも出来ます。
超パワースポットですが祈願だけでは無く、大自然の美しさを感じながら、ゆっくりとした時間を過ごしてみて下さい。
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