懐かしさと生活感に癒される…東京都「昭和のくらし博物館」

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懐かしさと生活感に癒される…東京都「昭和のくらし博物館」

懐かしさと生活感に癒される…東京都「昭和のくらし博物館」

更新日:2016/07/08 14:41

毎川 直也のプロフィール写真 毎川 直也 風呂デューサー

東京・久が原は五反田と蒲田を結ぶ東急池上線の蒲田寄りのエリアです。そこに昭和26年に建てられた民家があります。国の登録有形文化財「昭和のくらし博物館」です。
実際に昭和の時代に人が住んでいた民家で、特別なことではなく、昭和の時代当たり前だったこと、ものが展示されています。体験学習や企画展示も充実しており、見て動いて、五感を使って懐かしい昭和を感じることができる博物館です。

普通の民家にしか見えない!ひっそりとたたずむ博物館

普通の民家にしか見えない!ひっそりとたたずむ博物館

写真:毎川 直也

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東急池上線、久が原駅から徒歩7分ほど、住宅街の中に昭和のくらし博物館はあります。入り口の門に名前が掲示されていなければ一般の御宅、とても博物館には見えません。

博物館に見えないのも無理はありません。本来ここは昭和の暮らしを紹介するために作られた博物館ではなく、昭和26年から小泉家として実際に人が住んでいた家を博物館として開放しているのです。平成11年から博物館として営業を始め、今では国の登録有形文化財に登録されています。

野草茶に使うドクダミが干されるのどかな中庭

野草茶に使うドクダミが干されるのどかな中庭

写真:毎川 直也

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門をくぐると左手には庭があり、汲み上げ式の井戸(現在は水道水が汲み上げられる)や、大きな柿の木が植えられています。そして写真中央奥の軒先にどくだみの葉が干されています。これは昭和のくらし博物館で開催されている体験学習講座「昭和くらしの学校」という活動で、どくだみで野草茶を作るために干しているのだそう。常時ではありませんが、館内ではそのどくだみを使った野草茶を無料提供してくれることも。クセのないサッパリとした味わいです。

「昭和くらしの学校」では野草茶の作成以外にも「洗濯板を使って洗濯しよう」「すり鉢をつかってピーナッツバターをつくろう」といった昭和の器具を使った体験学習プログラムが用意されています。

季節に合わせた、昭和の食卓を再現

季節に合わせた、昭和の食卓を再現

写真:毎川 直也

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玄関を開けると書斎兼応接間があり、さらに暖簾をくぐると茶の間に出ます。茶の間には昭和の食卓を彩った一般的な食事が展示されています。取材時は初夏で気温、湿度ともに高く、食事の内容を夏っぽいものに、おひつの蓋を風通しの良いものに変えるなど、季節ごとの献立を楽しめます。

茶の間に流れるラジオは、当時使っていた真空管ラジオを地元のボランティアのかたが修理を続け、現役で動いています。その奥にある台所には氷を使って冷やす冷蔵庫、米を炊く釜などの台所用品、この建物に実際に人が住んでいた時から使われていたであろう床下収納などがそのまま残されています。

昭和の歴史を学ぶ企画展

昭和の歴史を学ぶ企画展

写真:毎川 直也

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2階では年間通して企画展が開催されています。2016年7月現在は「パンと昭和展」です(2017年3月までの開催予定)。パンの移動販売「ロバのパン」のパンを再現したり、昭和のトースター、学校給食の様子が展示されています。

現在は普通にパンを食べている私たちですが、最初は持ち歩きやすく腐りにくいという点で軍隊の食事として導入され、戦後、アメリカ国内で過剰供給されていた小麦を日本に売るという戦略により、どんどんパンが一般的になっていった、というパンのルーツを知ることができます。企画の内容は1年で切り替わります。

2階にはこちらの企画展の部屋と、その隣に子供にまつわる展示をしている子供部屋があります。

地域の交流の場としての博物館

地域の交流の場としての博物館

写真:毎川 直也

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こちらは昭和のくらし博物館、母屋の隣に作られた新館にある談話室です。普段はのんびりとお茶をしながら交流してもらう休憩所として開放されています。卓上には昭和にまつわる書籍や、地域のガイドが置かれ、先ほどの野草茶をいただくこともできます。また、この場所はギャラリー、ワークショップの会場として貸し出しています。

新館2階にはこの家に住んでいた小泉家の次女である小泉知代さんのグラフィックデザインや、ろうけつ染めの作品が展示されています。

「形のない暮らし」を遺す貴重な博物館

時代を象徴する貴重な物品を展示している博物館は数多くあります。しかし、昭和の雰囲気、暮らしをそのまま残している博物館は貴重です。
展示物は寄贈されたものや、ボランティアが修理して動いているものが多々あり、いかに昭和を愛する人が多いか、そしてどれほど昭和のくらし博物館が地域から愛されているかということに尽きます。

若い世代のかたは昭和の時代を学ぶ博物館として、昭和の世代のかたは自分自身の家だと思って、帰ってきてみてはいかがでしょうか。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/06/17 訪問

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