都心に残された武蔵野の広大な自然!港区・付属自然教育園

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都心に残された武蔵野の広大な自然!港区・付属自然教育園

都心に残された武蔵野の広大な自然!港区・付属自然教育園

更新日:2016/12/02 13:18

やまと ふみよしのプロフィール写真 やまと ふみよし アクティブシニアの旅行ガイド

港区白金台にある付属自然教育園はJR目黒駅から徒歩9分にある武蔵野の自然を残す数少ない森です。一般的な植物園や庭園と違い「自然本来の姿を残す」という考えで運営されている園内には、落葉樹や常緑樹が広がり池に小川が流れ込みます。

自然を生かした園内では春にカタクリやコブシ、夏にはハンゲショウやアサザ、秋に紅葉と、四季様々な植物の姿が見られます。都心に残る広大な緑と四季を感じられる自然園を紹介します。

敷地は約20万平方メートル!付属自然教育園は上野の国立科学博物館の付属施設

敷地は約20万平方メートル!付属自然教育園は上野の国立科学博物館の付属施設

写真:やまと ふみよし

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付属自然教育園はJR目黒駅から徒歩9分、東京メトロ白金台駅からは徒歩7分の目黒通り沿いにあり、隣には東京都庭園美術館があります。入り口の教育管理棟では、ミュージアムショップや企画展、学習支援活動として、「日曜観察会」や「子供自然教室」「自然史セミナー」などが定期的に開催されています。

園内は、道端に生育している植物が見られる「路傍植物園」、池や湿地の植物が生育している「水生植物園」、武蔵野の森に育つ野草がみられる「武蔵野植物園」の3つに分かれています。「自然本来の姿を残す」との運営方針の通り、敷地の1/3は特別保存地区として自然が保護されています。

教育園の生い立ちは、室町時代は地方豪族が館を構え、江戸時代には、高松藩主松平讃岐守頼重の下屋敷となりました。その後、明治時代には海軍や陸軍の火薬庫として使用され、昭和37年に国立科学博物館付属自然教育園として開園しました。園内には、室町時代の館跡や土塁、江戸時代の松などが残っています。

武蔵野植物園に春を告げる、フクジュソウとユキワリイチゲの可憐な花!早春の付属自然教育園

武蔵野植物園に春を告げる、フクジュソウとユキワリイチゲの可憐な花!早春の付属自然教育園

写真:やまと ふみよし

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教育管理棟を出ると、早春に咲くことから「まず咲く」、「まんずさく」から名が付けられたと言われる「マンサク」が咲き始めます。その近くの「キブシ」は、淡い黄色の釣鐘型の花が一面に付き垂下っています。足元には、筍に似た「ムラサキアブミ」の新芽が芽生えます。

武蔵野植物園では春を告げる花が芽生えています。鮮やかな黄色い花の「フクジュソウ」は根に強心作用や利尿作用があります。しかし、毒性が強いため利用には注意が必要です。「ユキワリイチゲ」は淡い紫の花の早春植物、小さくて薄い色の花がかぼそくて可憐な花は注意しないと見過ごしてしまいます。

薄紫と桃色の2色の花が下向きに咲く「カタクリ」や、釣鐘型の花が同じように下向きに咲く「バイモ」も咲き始めます。これらの花は早春に花を咲かせ夏には枯れてしまいます。水生植物園はまだ春を見ることはできませんが、これから、ヤマザクラなどの木の花やヤマブキソウなどの野草が一斉に咲き競います。

春真っ盛りの付属自然教育園!コナラやケヤキ、イロハモミジに若葉が茂り、緑でいっぱい!!

春真っ盛りの付属自然教育園!コナラやケヤキ、イロハモミジに若葉が茂り、緑でいっぱい!!

写真:やまと ふみよし

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春本番となると、付属自然教育園のケヤキやコナラ、イロハモミジなどの落葉樹に若葉が茂り、クロマツや、ヒノキ、アカマツなどの常緑樹と共に、緑でいっぱいになります。園内を歩いていると、ウグイスや、メジロ、オオルリなどの鳥がさえずり何処かの里山に来ているように快い緑の匂いが感じます。

教育管理棟を出てすぐの「路傍植物園」には、苞(つぼみを包んでいる葉)が馬のあぶみに似ていることから名か付けられた「ムサシアブミ」が咲きます。その不思議な姿は、黒紫の玉を人間の手が握っているようにも見えます。

先を進むと、茶色の額に白い小さな花のコントラストの「エビネ」、鮮やかな黄色い花の「ヤマブキソウ」、白に黄色と紫の点の花「シヤガ」などが路傍植物園の散策路の左右を彩ります。水生植物園には紫のアヤメが咲き誇ります。

「武蔵野植物園」では、落葉低木の「サワギキョウ」が羽毛のような白い花を咲かせています。この花は、沢におおいかぶさるように生い茂ることから名付けられました。その隣では、「チョウジソウ」が青紫色の細い花びらを咲かせています。この植物は、準絶滅危惧種に指定されて自然教育園以外では見ることが希少な植物です。

水生植物園には、イヌヌマトラノオやチダケサシが生い茂る!初夏の付属自然教育園

水生植物園には、イヌヌマトラノオやチダケサシが生い茂る!初夏の付属自然教育園

写真:やまと ふみよし

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初夏になると、ケヤキやコナラ、ムクノキなどの落葉樹にも葉が茂り園内は緑に包まれます。初春には植物の影もなかった水生植物園も湿原植物に覆われます。白い小さな花の花穂の先端が垂下り虎の尾のように見える「イヌヌマトラノオ」、長い茎に乳茸というキノコを刺して家に持ち帰ったことから名が付いた「チダケサシ」が池に敷かれた木道の左右に茂ります。

武蔵野植物園では、「オオギバボウシ」の白い花にクマンバチが蜜を吸い、藤の花に似ていることから名が付いた「クサフジ」が青い花を咲かしています。釣鐘状の赤紫の花が美しい「ホタルブクロ」や、白い花びらに赤い斑点と黄色い筋の大きな花を咲かしているのは「ヤマユリ」、大きな花の重みで茎全体がたわんでいます。

武蔵野の自然を残す自然教育園は紅葉の穴場スポット!晩秋の付属自然教育園

武蔵野の自然を残す自然教育園は紅葉の穴場スポット!晩秋の付属自然教育園

写真:やまと ふみよし

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寒さで緑色のクロロフィルムが破壊され、元の色素のカロテノイドやフロバフェンが現れ、エノキやムクロジは黄色、ケヤキやコナラは褐色に色づく――これが紅葉です。モミジは、寒さが増すと葉の付け根に離層が出来、葉の養分が枝に流れなくなり、葉の養分から赤色の色素、アントシアニンが作られ赤くなります。

晩秋の教育園は、入り口のケヤキが黄色く色づき、路傍植物園では、センリョウとマンリョウが赤い実を結びます。水鳥の池の手前のコナラ林は褐色に紅葉し、水生植物園にある東屋から見るヒヨウタン池は、真っ赤なイロハモミジと池に映る紅葉と、浮かぶ落葉に目が釘付けになります。

この他、路傍植物園から水生植物園に向かう途中の「モミジの新緑・紅葉ビューポイント」や「森の小道」から紅葉も見逃してはいけません。武蔵野の自然を残す自然教育園は都内有数の紅葉スポットです。

自然教育園は、四季それぞれを楽しく自然に触れ合える都心のオアシス!

早春のカタクリやフクジュソウ、新緑のイロハモミジに不思議な形をしたムサシアブミなど、都心ではここでしか見ることが出来ない植物に、四季折々に出会うこが出来ます。

また、カワセミや、ヤマガラ、メジロなどの野鳥や、ミヤマカラスアゲハや、アサマイチモンジ、オオミドリシジミなどのチョウも50種以上確認されています。武蔵野の自然を残す自然教育園は、四季それぞれに様々な自然に触れ合うことが出来る都心のオアシスです。

国立科学博物館の付属施設であるため入園料は高くありません。また、年間パスポート購入で、茨城県つくば市のつくば実験植物園を含め、3ヶ所の常設展示が1年間何度でも利用できます。

掲載内容は執筆時点のものです。

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