同潤会アパートに潜入?団地マニア垂涎の「八王子・集合住宅歴史館」

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同潤会アパートに潜入?団地マニア垂涎の「八王子・集合住宅歴史館」

同潤会アパートに潜入?団地マニア垂涎の「八王子・集合住宅歴史館」

更新日:2016/07/07 12:59

篠宮 あかりのプロフィール写真 篠宮 あかり ユニーク宿ライター、カプセルホテルマニア

近代建築や団地好きな方の中で一度は話題に上がる同潤会アパート。関東大震災の復興住宅でしたが、そのレトロな雰囲気で多くの人を魅了しました。UR都市機構が公開する八王子の「集合住宅歴史館」は同潤会の代官山アパートをはじめ、近代のRC集合住宅を移築復元した貴重なスポット。見学には予約が必要ですが、無料でガイドさんの解説を聞きながら展示を見ることもできるのです。団地マニア必見のスポットをお見逃しなく!

昭和初期からの団地やアパートを移築復元

昭和初期からの団地やアパートを移築復元

写真:篠宮 あかり

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アクセスは、JR八高線北八王子駅から徒歩10分。JR中央線八王子駅または京王線京王八王子駅からバスでも行けます。賑やかな駅前とは違って、緑あふれるのどかな景色が広がっていますよ。中央高速道路のすぐ側にあるのが、UR都市機構が公開する「技術管理分室」。都心から車で行きたいところですが、見学者用の駐車場はないため電車やバスを利用しましょう。

広大な敷地を有する「技術管理分室」には16棟の施設や実験棟があり、街と住まいに関する調査研究や技術開発が行われています。その中のひとつが今回ご紹介する「集合住宅歴史館」。日本の集合住宅で先導的な役割を果たしてきたUR都市機構が、歴史的に価値の高い集合住宅を移築復元し、展示公開しています。外観をぱっと見た限りではモダンな美術館のようですね!

憧れの同潤会アパートの内部へ!

憧れの同潤会アパートの内部へ!

写真:篠宮 あかり

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1927年(昭和2年)に関東大震災の復興住宅として建てられた、日本初の本格的なRC造の同潤会アパート。都内に16棟あった中の同潤会代官山アパートの一部を移築しています。モダニズム建築を意識しており、和洋の生活に対応できるよう床はコルクの上に薄縁を敷いています。また震災の教訓から防火性能に優れた玄関扉にしたり、避難用の梯子を備え付けました。

世帯住戸は約28平米で、和室2部屋、台所、トイレといった間取り。和室の襖はボロボロでトイレのタイルも割れていますが、当時の雰囲気を伝えてくれます。独身住戸は約13平米でクラシックな内装(写真)。作り付けの寝台には、枕元に小物を置けるスペースや通風用の窓も設けられています。狭い空間ですが収納もあるのでひとりなら十分暮らせるかもしれませんね。

ダイニングキッチンが誕生した「蓮根団地」

ダイニングキッチンが誕生した「蓮根団地」

写真:篠宮 あかり

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1957年(昭和32年)東京都板橋区に建てられた代表的な中層集合住宅「蓮根団地」。これまでの集合住宅は部屋数が少なかったため、食事と就寝を同じスペースで行っていました。しかしダイニングキッチンと2つの寝室を持つ2DKの登場により「食寝分離」が実現したのです。蓮根団地は戦後住宅の原型となって、その後の住宅設計にも大きな影響を与えています。

住戸は約33平米の広さで、台所を広めにとってテーブルを備え付けることにより、ダイニングで食事をする生活を促しています。当時は洋風家具の販売が少なかったためその点も注目されました。台所は人研ぎ流し台でしたが、数年後にはステンレス製の流し台を採用。レトロな椅子やダイヤル式電話といった物も配置されており、昭和30年代の気分を味わえますね。

自然の中で住人同士が交流「多摩平団地テラスハウス」

自然の中で住人同士が交流「多摩平団地テラスハウス」

写真:篠宮 あかり

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1958年(昭和33年)東京都郊外の日野市に建てられた「多摩平団地テラスハウス」。あの恋愛バラエティ番組に出てくるオシャレ物件ではなく、専用庭がある長屋建て低層集合住宅のことを指します。玄関の路地や住棟間のプレイロット(幼児向けの遊び場)で子供が自然に生活圏を広げられる構造でした。自然あふれる中で住人同士が交流しやすい環境だったようです。

住戸は約42平米の広さで、1階は4.5畳の和室と台所、お風呂、トイレ。2階は6畳間と3畳間の3Kタイプ。古い木製階段を上る時はギシギシと音がしてちょっと緊張するかもしれません。2階の窓からは階下の専用庭の様子がよく見渡せます。住人が約30平米の広い庭で洗濯物を干したり、ガーデニングを楽しんだりと、生活を楽しむ様子が浮かびそうですね。

建築家のデザインが優れた「晴海高層アパート」

建築家のデザインが優れた「晴海高層アパート」

写真:篠宮 あかり

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テラスハウスと同時期に建てられたのが、鉄骨鉄筋コンクリート造10階建ての「晴海高層アパート」。日本を代表する建築家・前川國男氏が設計を担当しており、当時では珍しいコンクリート打ちっ放しの外観が特徴的です。3、6、9階には共用廊下を設けていてエレベーターも止まりますが、その他の階は廊下がない分、住戸の敷地が広く換気や採光も良かったそうです。

非廊下住戸は約40平米の広さで、和室2部屋、ダイニングキッチン、お風呂、トイレ、バルコニーと現代の2DKに近い構造。全体的に柱と鴨居、襖と畳の縁などの線がピシッと整っている端正なデザインです。光があふれるなかモダンな雰囲気と和の趣きのバランスが絶妙ですね。晴海という土地柄のせいか、当時は銀座近辺で働く比較的高収入の人々が暮らしたようです。

貴重な移築物件を見学できる「集合住宅歴史館」

住居展示の他にも、集合住宅のドアや表札、住宅設備の水回り空間など年代別に展示されているので集合住宅の歴史を学べますよ。昭和当時の貴重な集合住宅に触れることができ、さらにガイドさんが解説してくれて無料!というのは通常の資料館では滅多にないことです。建築学の知識がなくても大丈夫なので、レトロな建築物が好きな方はぜひ予約してみて下さいね。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/06/27 訪問

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