写真:Hiroko Oji
地図を見るチェコの南ボヘミア地方に、美しい町並みを残すチェスケー・ブディェヨヴィッツェ。ブジェミスル・オタカル2世が1265年に、当時の有力者ヴィートコヴェツ家に対抗して建設した町です。
ヴルタヴァ川とマルシェ川が合流する地の利を利用して、交通の要衝地として発展し、やがて塩の取引や醸造業に加え、近くで採れる銀の集積所としても繁栄しました。その後、戦渦に巻き込まれたり、大火の発生によりほとんどの建物が焼失したりしたのですが、19世紀に入って、ヨーロッパ初の鉄道馬車軌道が敷設されたことが契機となり、町は見事に復興しました。
町の中心地「ブジェミスル・オタカル2世広場」は、1辺が133メートルの正方形をしており、ヨーロッパ最大の広場の一つと言われています。広場を取り囲むのは、バロック様式とルネッサンス様式のアーケードを持つ、色彩豊かな美しい建物たち。中でも、ひときわ目を引くのが、3つの塔を持つ水色の建物・市庁舎。1727年から1730年にかけて建設されたバロック様式で、とっても優雅な建物です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るブジェミスル・オタカル2世広場の中央には、1721年から1726年にかけて制作された、立派な彫像が施されたサムスンの噴水が、豪快に水しぶきを上げています。チェコ最大級の噴水で、旧市街の南西を流れるブルタヴァ川から水を引いてきています。噴水の周りにはベンチが置かれ、市民や観光客の憩いの場になっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る1641年の大火で焼け落ちた建物の一つ聖ミクラーシュ教会。現在の姿はバロック様式で再建されたものです。小さな礼拝堂を後方に持ち、赤煉瓦色の美しい屋根の教会です。
教会正面の横に建つ黒い塔は、高さ72メートル。てっぺんまで行くことができますので、ぜひ登ってみて下さい。足元に広がる広場や旧市街の眺めは美しいばかりです。1549年から1577年にかけて造られた塔内には、たくさんの鐘が吊られています。そのうち最大の鐘は1723年に鋳造されたもので、重さが3400キログラムを超えるどっしりしたものです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るカラフルで童話の中のような可愛らしいパステルカラーの建物が建ち並ぶ旧市街の中に、地味なグレーにユニークな形のファサードを持つ建物があります。聖母の祈り教会の隣に建つこの建物は「塩の家」といって、16世紀から塩の貯蔵庫として、またある時は兵器庫として利用されてきたものです。かつて塩の取引・運送で栄えたことを物語っていますが、現在はモーターサイクル博物館となっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る旧市街を取り囲むように広がる緑地帯の中に、立派な姿を見せているのが南ボヘミア博物館。黄色の建物に白い装飾が美しい建物で、南ボヘミア地方の歴史や動植物、地質等に関する展示が中心で、充実しています。小川沿いに広がる緑地帯のお散歩がてらに立ち寄るのがちょうど良いでしょう
ここではご紹介できなかったのですが、チェスケー・ブディェヨヴィッツェは、ビールの故郷とも言える町です。町の名前を冠したビール「ブディェヨヴィツキー・ブドヴァル」(ブドヴァイザー・ブドヴァル)は、ピルゼン発祥の「ピルスナー」と共に、チェコ中で愛飲されるようになり、世界に広まりました。工場が旧市街の北にあり、ビール製造のほぼ全過程を見学できますので、お時間に余裕があればぜひ足を運んでみて下さいね。
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(2023/12/8更新)
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