幻の「富倉そば」が楽しみ!信州飯山“菜の花”めぐり

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幻の「富倉そば」が楽しみ!信州飯山“菜の花”めぐり

幻の「富倉そば」が楽しみ!信州飯山“菜の花”めぐり

更新日:2017/02/28 10:23

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー

長野から国道117号沿いに北へ向かうと、ゆるやかに蛇行する千曲川が水先案内となって奥信濃・飯山へといざなってくれます。歴史ある城下町であり、また島崎藤村が「雪国の小京都」と呼んだ寺の町・飯山。豊かな自然と千曲川の詩情あふれる風景は比類ない美しさで心を惹きつけてくれます。4月下旬、飯山は一番素晴らしい季節を向かえます。信州の春の訪れをもっとも実感させてくれる菜の花絨毯があなたを迎えてくれますよ。

千曲川・花の里山風景街道のフラワーロードを走る

千曲川・花の里山風景街道のフラワーロードを走る

写真:和山 光一

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上信越自動車道飯山ICで降り、千曲川の堤防上を走る国道117号・通称フラワーロード沿いは、眩しい新緑の山並みと菜の花の黄色が風景画のような春の絶景の中を走ります。

国道沿いにあるのが「道の駅 花の駅千曲川」。ここに車を停めて道路を挟んだ千曲川河川敷に出れば、千曲川に沿って続く菜の花が畑一面に咲き誇っている「小沼の菜の花畑」が一望でき、そのスケールは圧巻です。

例年GW5月3・4・5日には、菜の花畑の先、千曲川常盤舟着き場から対岸の菜の花公園下、瑞穂舟着き場の間を「菜の花渡し舟」が運行しています。咲き誇る菜の花に囲まれながら情緒豊かな渡し舟を楽しむのも風情がありますよ。

川辺に広がる唱歌『おぼろ月夜』の世界「飯山菜の花公園」

川辺に広がる唱歌『おぼろ月夜』の世界「飯山菜の花公園」

写真:和山 光一

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飯山市の千曲川沿いにあり、唱歌「朧月夜」のモチーフとなったといわれる、菜の花が黄色いじゅうたんのように咲き誇る「飯山菜の花公園」は、信州の春の訪れを最も実感させてくれるスポットです。

「湯の入荘入口」バス停近くの駐車場から歩くこと約5分、途中には鯉のぼりが空に舞う菜の花畑の迷路もあり、楽しみながら歩くと感動の風景が出現します。毎年GWに見ごろを迎え、残雪を抱く雄大な北信五岳や開田山脈を背景に、優雅に蛇行する千曲川、それに色を添えて際立たせるかのように13haもの広さに約800万もの菜の花が咲き、まさに美しいニッポンを感じさせてくれますよ。

5月3日から5日には「いいやま菜の花まつり」が催され、笹ずしをはじめ地元の名産を並べた屋台が立つのも楽しみです。

川辺に広がる唱歌『おぼろ月夜』の世界「飯山菜の花公園」

写真:和山 光一

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唱歌「朧月夜」でも歌われている風景そのままに、菜の花の黄色と千曲川に架かる赤い大関橋のコントラストがとても美しく、絶好の写真ポイントになっています。特に夕暮れ時のビュースポットとしても知られ、あえてドライブの締めくくりにこの場所訪れるのもいいですよ。

川辺に広がる唱歌『おぼろ月夜』の世界「飯山菜の花公園」

写真:和山 光一

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名前の通りゆるやかにいくつも蛇行する千曲川を見下ろしながら一本のカスミザクラが立っています。写真は残念ながら葉桜ですが、桜と菜の花のタイミングがあえば、桜の開花の遅い北信濃ならではの絶好の写真ポイントになります。

映画「阿弥陀堂だより」の里

映画「阿弥陀堂だより」の里

写真:和山 光一

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菜の花公園の駐車場からすぐ“神戸の大銀杏”入口の交差点を左に曲がると、そこは万仏山の麓、飯山市瑞穂地区福島。里山の美しい風景と温かい人々とのふれあいを描き、静かな感動を呼んだ映画「阿弥陀堂だより」の舞台です。お梅ばあさんが守っていた阿弥陀堂のセットが残されていて、まるで200年前からそこに佇んでいたかのように周囲に溶け込んで、棚田や眼下に流れる千曲川を静かに見守っています。

春、山間の阿弥陀堂の前の休耕地が菜の花の黄色で染まり、阿弥陀堂との美しい景観をつくっています。

映画「阿弥陀堂だより」の里

写真:和山 光一

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「日本の棚田百選」に認定された福島地区の棚田は、瑞穂地区周辺に3haほどの面積を持ちます。畦に石垣を用いているのが特徴で、加藤清正の名城・熊本城の石垣のように扇型の弧を描いた自然石を組んで造った独特の棚田が広がります。高低差が大きく、上からだけでなく下から眺めても迫力があり、雄大な山々や飯山盆地、ゆったりと流れる千曲川など、菜の花ごしにここから眺める風景も見事です。

映画「阿弥陀堂だより」の里

写真:和山 光一

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お梅ばあさんが登り降りしたであろう万仏山に向かう急な坂道沿いには6体の観音像が並び、それぞれが絵になる表情、姿です。嘉永元年(1848)に福島の村人が造ったもので、苔むして人々の信仰の深さがわかります。

恋愛成就のパワースポット「北竜湖」

恋愛成就のパワースポット「北竜湖」

写真:和山 光一

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菜の花公園をさらに北上した右手、野沢温泉村との境近くに佇むのが「北竜湖」。信仰の山、小菅山に抱かれた三方を山に囲まれた面積約20ha、周囲2.2Kmの緑深い湖です。龍が棲むといわれた神秘の湖が恋愛成就のスポットとして知られています。湖は見事なハート型であり、ハートの斜め上部から突き出た弁天島は、まるでキューピットが放った矢のように見えます。それに池に住む巨大な鯉が早乙女の足に恋をした伝説ともあいまって縁結びの湖が誕生しました。体調1mを超える巨大鯉を見つけたら願いが叶うといいますよ。

この湖の周囲一帯は、近くにある小菅神社の神域になっていたといい、だからこそ菜の花公園の鮮やかで開放的な雰囲気とは打って変わって墨絵に黄色を落としたような神秘的な美しさを持っているようです。季節ごとに違った景色を見せる湖で、この時期、菜の花の黄色と緑深い湖に映る新緑の木々の緑とのコントラストが最高です。

恋愛成就のパワースポット「北竜湖」

写真:和山 光一

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飯山旧市街地にあった茅葺きの大きな民家、江戸後期の旧家「牧野家」を移築復元したのが湖畔にたつ「北竜湖資料館」です。資料館の前庭は、春、菜の花に彩られた北竜湖を撮影する絶好のポイントで、著名な写真家・故前田真三氏がこよなく愛したことから、特に菜の花に彩られた北竜湖をどう撮影するかが腕前の見せどころと言われています。是非お気に入りの写真を撮ってみてください。

ご当地名物・幻のそば“富倉そば”を「はしば食堂」で味わう

ご当地名物・幻のそば“富倉そば”を「はしば食堂」で味わう

写真:和山 光一

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R292から分かれ、「はしば食堂」と書かれた看板を頼りに曲がりくねった山道を進みます。この先にはたして店があるのかと不安を覚える頃、谷あいに沿って民家が点在する滝ノ脇の集落に出、「はしば食堂」は道から少し下った昔ながらの田舎家をそのまま使うそば屋です。

その昔、上杉謙信が武田信玄と戦うために通ったとされる富蔵峠。越後と信州の境に位置する富蔵地区に伝わるご当地そばが「富蔵そば」です。麦の栽培ができない富倉では、つなぎに「オオヤマボクチ」という植物の繊維を使い、手間ひまのかかる昔ながらの製法で打つことから「幻のそば」とも呼ばれます。

また「笹ずし」は戦国時代から伝わる野趣豊かな郷土料理で、富蔵地区の人々が上杉謙信に「野戦食」として贈ったともいわれ「謙信寿司」とも呼ばれます。殺菌効果のある笹の上に酢飯を置き、ゼンマイ・シイタケ・鬼グルミ・紅ショウガ・鰹節などをのせた素朴な山里の味です。

ご当地名物・幻のそば“富倉そば”を「はしば食堂」で味わう

写真:和山 光一

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メニューは富倉そば大盛り1200円・並800円と笹ずしが5個600円のみですがそばを待つ間、最初に運ばれてくる小鉢に入った山菜(ウドやイタドリ等)や野沢菜漬け、かぼちゃの煮物など心づくしの田舎料理が味わえます。居酒屋の付出しと同様200円が料金に加算されますので驚かないでくださいね。

鰹節が効いた濃い目のそばつゆでいただくおそばは、富倉そばには珍しく色白で透明感のある麺には艶があり風味が良く、なめらかなツルツルの喉越しとしっかりと噛みしめたくなる歯ごたえのよさが特徴。噛むほどにうまさが広がるたまらない美味しさです。

笹ずしを食べる時は箸を使わず、葉の根元のほうから笹を下に曲げて、笹のさわやかな香りとくるみの食感を味わいながら食べて下さい。最後に紅生姜をいただきます。

ふるさとの原風景が広がる信州飯山

日本人が皆歌う唱歌の多くを作詞した高野辰之ゆかりの北信州・飯山は、「うさぎ追いしかの山・・・」と唱歌「ふるさと」でモデルとしたかの山が「斑尾山」といわれ、唱歌「朧月夜」で「菜の花畠に入日薄れ・・・」の場所が「菜の花公園」と知られる美しいニッポンのふるさとの原風景が広がる場所です。

北陸新幹線が開通し、長野駅の次の停車駅として「飯山駅」が誕生し、全国各地からのアクセスがますます便利になりました。長い冬が明けて暖かな春を祝うかのように菜の花が山里を彩り、北信州飯山は、旅人たちをやさしく迎えて魅了してくれます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/02 訪問

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