写真:赤木 リン
地図を見る「昭和の杜博物館」の館長である吉岡光夫氏は、建設会社の創業者にして現在は会長。自動車好きだった館長はクラシックカー購入をきっかけにコレクションを始め、友人の勧めにより2010年11月、私設博物館として「昭和の杜博物館」をオープンしました。
2475平方メートルの敷地内には、鉄道車両やクラシックカーなどを展示した「昭和の広場」、レトロなおもちゃや昭和の生活用品などを展示した「歴史展示館」の2つにわかれます。
「昭和の広場」でやっぱり目に入るのは、入り口から見て右に並ぶクラシックカー館!消防車やカブなどと一緒に、なぜか馬車まで混じっています。しかもそれは“天皇陛下が皇太子時代に、三里塚御陵牧場視察の際美智子さまと二人で乗車された馬車”とのこと。どういう経緯でこの場所に辿り着いたのか、興味の尽きない展示品の数々です。
※展示品は変更される場合があります。
写真:赤木 リン
地図を見る写真は「歴史展示館」2階から撮影したものですが、敷地内にはとにかく乗り物がたくさん!クラシックカー館の向かいにギュウギュウに乗り物が展示されています。
鉄道車両から実物の4分の1サイズのスペースシャトル、小型飛行機やクルーザーまでありとあらゆる乗り物がひしめき合い、南極の昭和基地で使われた氷上作業車という貴重なものまであったりと、かなり見ごたえのあるラインナップです。
写真:赤木 リン
地図を見る「昭和の広場」に展示される鉄道車両も要チェック。1960〜1979年まで運行した日立電鉄モハ1000形、2013年4月に引退した流鉄なのはな号、旧国鉄車掌車など貴重な車両が並びます。車両が置かれた線路には踏切が設けられ、東京都電の路面に使われていた敷石を展示するというこだわりぶり。
写真は2016年2月28日に引退した銚子電鉄デハ1001の車内ですが、『桃太郎電鉄』20周年を記念して運行した際のラッピングなど、引退時の雰囲気そのままに展示。鉄道ファンにはたまりませんね。
どの車両も車内を見学することができ、何と運転室にも入ることができます!他の鉄道博物館などでは取り合いになることも多いですが、ここでは存分に堪能することができますよ。
写真:赤木 リン
地図を見る「昭和の広場」の奥にある屋内展示施設「歴史展示館」は1階と2階に分かれ、こちらにも所狭しと展示品が並びます。中でも注目は、1階に展示されたクラッシックカ―。何と映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の撮影に提供された車を見ることができるんです!
ダイハツミゼット(1962年)やダットサンブルーバード(1961年)などが映画で使用され、なんと館長も提供した車を運転して出演されたとのこと。お顔は映っていないそうですが、映画のどこに出ているか探してみてはいかがでしょうか。
写真:赤木 リン
地図を見る展示品はとにかく多く、1点1点じっくり見ていると1日過ごせてしまいそうなほどのボリュームです。
空母の模型や軍用品、昭和のレコード、スターウォーズシリーズのオブジェ、レトロ家電、そして昭和の居間を再現した部屋まで!理容店と駄菓子屋も再現されていますが、どれもかなりのクオリティの高さです。プラモデルの箱など空想科学のイラストでおなじみの画家、小松崎茂氏の展示も充実。年表や解説が貼られているので知らない方でもご安心を。ご本人使用の筆なども展示されています。
そして一角には石原裕次郎コーナー。ポスターやレコードなどが展示されています。やはり昭和といえば裕ちゃん。これぞ昭和の男のロマンですね。その傍らにキン消しコレクションが展示されているのはご愛敬です。
とにかく展示品が多い「昭和の杜博物館」。館長のコレクションにかける情熱を感じられる、見ごたえある施設となっています。
コンセプトは“子供たちに見学してもらい、物の大切さを学んでほしい”。たくさんの物を見ることで、物の大切さを改めて考えさせてくれる博物館です。
断捨離ブームではありますが、必要最低限の物を持つことも、いろんな物に価値を見出して集めることも、“物を大切にする”という点では共通しているんでしょうね。
なお、こちらへのアクセスは最寄り駅であるJR武蔵野線東松戸駅から徒歩15〜20分。案内表示がわかりづらいので、行く前にしっかり地図で確認を。無料駐車場があるので自動車でのアクセスをおすすめしますが、駐車場は「昭和の広場」のど真ん中!クラシックカーやスペースシャトルに囲まれて駐車するという、異空間体験ができますよ。
まだまだ館長のコレクションは続いているので、これからも進化が期待できる「昭和の杜博物館」。年配の方から小さいお子様まで楽しめる穴場スポットですよ。
入館料、開館時間など詳細は、関連MEMOのサイトよりご確認ください!
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(2024/12/6更新)
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