ローカル線で島根県・江の川をゆるりと旅しよう〜JR三江線乗り撮り歩き

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ローカル線で島根県・江の川をゆるりと旅しよう〜JR三江線乗り撮り歩き

ローカル線で島根県・江の川をゆるりと旅しよう〜JR三江線乗り撮り歩き

更新日:2016/07/06 14:21

もんTのプロフィール写真 もんT チューター、フリーライター

広島県北部の三次市と島根県江津市とを結ぶJR三江(さんこう)線。中国山地の豊かな自然の中を、江の川に沿ってのんびりと走るローカル線です。全長108.1kmのこの路線、直通列車でもおよそ3時間20分かかるという超低速…。しかも、その直通列車がほとんどないという超閑散路線…。そんな超ローカルな三江線を、江の川の流れのように、ゆるりと楽しむ旅をご案内します。

出発は広島県の三次(みよし)駅から

出発は広島県の三次(みよし)駅から

写真:もんT

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三江線は、広島県北部から日本海へと注ぐ江の川(ごうのかわ)の流れにほぼ沿うように建設されました。車窓風景においては、全国屈指のローカル線です。1975年の開業以来これまで、モータリゼーションの波にもまれながらも、地域の生活路線として存続してきました。

沿線は過疎地域であるため、運行本数も少なく、レールバスのようなディーゼルカーが区間運転も含め上下合わせて17本運転されているだけ。しかも、全線を直通するのは下り2本、上り1本のみの閑散路線です。

全線を乗り通すだけならば、早朝運行の直通列車(三次5:44発、あるいは江津6:00発)が便利ですが、冬季はまだ暗い時間帯なので、せっかくのすばらしい風景が楽しめません。また途中下車して観光をするのにも早すぎます。そこでおススメなのは、三次駅9:57発の岩見川本(いわみかわもと)行き普通列車。観光も楽しみながら、日中の明るい時間帯に、三江線全線走破が可能な唯一のコースです。三次駅へは、広島駅からだとJR芸備線でおよそ2時間。三次9:57発の列車に乗るのであれば、当日の早朝に広島を発っても間に合うでしょう。

三江線を走るキハ120形ディーゼルカーは、向かい合わせのボックスシートは4つあるのみで、他の座席は通勤列車のようなロングシート。旅行客はこの時間に集中しますので、どうしても良い席に座りたいのであれば、早めにホームで待っていましょう。列車の入線時刻は9:21です。

江の川に沿ってのんびり川下り

江の川に沿ってのんびり川下り

写真:もんT

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列車は三次を出発すると、さっそく江の川の支流を鉄橋で渡ります。江の川は、三次盆地でいくつもの支流が合流し、大河となって日本海へと向かいます。三次の次、尾関山(おせきやま)を過ぎると、右手に江の川を見ながらの車窓が続きます。三次から口羽(くちば)駅付近までのおよそ1時間の区間は、三次からだと、おおむね進行方向右側の車窓がすばらしいです。

作木口(さくぎぐち)駅の手前で、列車は県境を越えて島根県に入ります。なお、その先、口羽から粕淵(かすぶち)駅あたりまでの約40分間は、進行方向左側、そしてその先は、再び右側に江の川の流れを見ることができます。

列車は、ところによっては写真のように川沿いの狭隘な区間を走ります。安全運転のため、このような区間は制限速度30km/h!それゆえに、ゆるりとしたローカル線川下りの旅が満喫できるんです♪のんびりと、秘境列車の旅を楽しみましょう!

岩見川本駅で“昼休み”〜おいしいものを求めて町に繰り出そう!

岩見川本駅で“昼休み”〜おいしいものを求めて町に繰り出そう!

写真:もんT

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ちょうどお昼時の12:09に、列車は終着の石見川本駅に到着。この先、路線の終点、江津まで行くには、13:43発の列車を待ちます。実は、今しがた乗ってきた石見川本止まりの列車がそのまま、この13:43発の列車になるのですが、この駅で、一度乗客は全員列車から下車しなければなりません。

約1時間半の待ち時間は、絶好の観光タイム。川本町は小さな町ですが、駅周辺においしいランチのお店が、コンパクトにまとまっています。駅にて、町内の観光マップをゲットして、町へ繰り出しましょう。駅にはリターン式のコインロッカーもあるので、荷物を置いて観光できるのがうれしいです♪

食事の時間を優雅に過ごしたい方は、駅から東へ徒歩5分ほど、小高い丘の中腹にある「おとぎ館」のランチがおススメ。宿泊施設に併設のレストランですが、地元の食材を使ったフレンチや和洋折衷料理に定評あり。窓からは、川本町の町並みも見渡せます。フレンチなので、食事が出てくるのに少し時間がかかりますが、列車の待ち時間には、ちょうどぴったり…。スローに優雅なひと時を楽しんで♪

なお、ここ川本町からは、世界遺産である石見銀山を経由して、山陰本線の大田市駅へ向かうバスも発着しています。お昼の時間帯には、三江線の列車の到着直後、12:15に大田バスセンター行きの路線バスが発車します。石見銀山まではバスで約30分。石見銀山から先は、約1時間に1本の割合でバスが運行されています。三江線から離れて、世界遺産観光をしてから、日本海側へ抜けるというコースも味わい深いでしょう。

終点・江津(ごうつ)を目指して〜最後までゆるりと川面に沿って

終点・江津(ごうつ)を目指して〜最後までゆるりと川面に沿って

写真:もんT

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石見川本13:43発の江津行きに乗り、三江線の終点江津を目指します。車窓に江の川が展開するのは、進行方向右側。ここから下流に向かって、江の川はさらに川幅を広げていきますが、三江線の線路は、写真のように、ところところでは堤防の内側を、川面に沿うように走り続けます。

写真からも推察できるように、悪天候時、江の川が氾濫する恐れがあるときは、列車は運休…ということに。実際に氾濫によって線路が流出、そして長期運休ということもこれまでありました。災害のリスクや、利用客の減少などを理由に、鉄道会社からは路線廃止の話も…。ぜひとも車では味わえない旅を、できるうちに体験しておきたいですね。

石見川本から約1時間、大河となった江の川の河口が見えてくると、まもなく終着駅の江津です。ここからは山陰本線に接続しますが、東に行くにも、西に行くにも、日本海を車窓に見ながらの素晴らしい旅が続きます。島根県の豊かな自然を、鉄道の旅でのんびりと満喫していきましょう!

おわりに

中国山地の豊かな自然の中を、のんびりと走る三江線。流れゆく車窓に、きっと心洗われることでしょう。

山間を走る赤字ローカル線はどこも、災害により不通…、そしてそのまま復旧できずに廃線…というリスクを抱えています。三江線も、線路があるうちに、ぜひ乗っておきたいローカル線です。

江の川に沿ってのローカル線の旅、ぜひ、ゆるりと楽しんできてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/21 訪問

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