歩けばギシギシと音がして、人がすれ違うのがやっとという細い板張りの道を、バイクが通り犬や子供が走り回っている光景は、ホントにここが水上なのか?なんて思ってしまうほどです。でも、潮の香りがして、板張りや家の隙間から水辺が見えると、紛れもなく水上を歩いているんだなと実感するでしょう。これこそがクラン・ジェッティを歩く醍醐味なのです。
どの橋も数百メートル続く家屋を抜けていくと、視界がぱっと開けてそこには海が広がります。小舟が浮かび、船のモーターを直している方がいたり、網が干してあったりと、漁をして生計を立てている方もいることが伺えます。
そんな中、おもむろに家の前にソファやテーブルがあったり、桟橋にリビングルームがあったりなんて驚きの場面も!桟橋ではそこに住むみんなが楽しそうにおしゃべりをしている光景が印象的です。
クラン・ジェッティはかつては中国マフィアの巣窟だったこともあり、2008年にペナン島が世界文化遺産登録をされなければ取り壊しになっていました。海岸にへばりつくように並ぶ水上家屋と、近代的なビルとのコントラストは、とても貴重な風景と言えるでしょう。
クラン・ジェッティの中で一番大きいのが、周さん一族が生活する周姓橋です。付き出た桟橋にぎっしりと家屋が立ち並んでいる様は、パッと見たらそこが水上であることを感じられないほど。生活している方のお宅の玄関や窓も開けっぱなしで、中が丸見えだったりしますが、気にしな〜い!と言わんばかりに穏やかな生活が垣間見られます。周姓橋には生活家屋の他に、お土産屋さんやカフェなどもあり、観光客も一緒になって楽しめるのです♪
桟橋の入り口に世界各国の言葉で「良い旅を」と書かれた看板が、今ではここが観光地として賑わいをみせていることに、喜びを感じていることをうかがわせます。
こんなところにライフラインがあるのだろうか?と思いますが、1954年に水道と電気が導入され、家の中にはエアコンやテレビ、冷蔵庫などもちゃんと揃っているのです。水上家屋で是非とも生活してみたい!と思われたら、周姓橋には民宿もありますので、束の間の水上家屋体験をされてみてはいかがでしょう?
現代に生きるペナンの歴史を目の当たりにしたような、なんとも言えぬ魅力的な場所クラン・ジェッティ。自由に見学出来ますが、実際には人々が今も尚生活を営む集落ですので、夜間に行ったり、必要以上に家の中を覗き込んだり、騒いだりしないように訪れましょう。
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