【ログイン後、ご利用いただける機能】
PCからのLINEログイン方法
ログインにはLINEアカウントが必要です。
また以下の手順でLINEアプリのログイン許可をオンにしてください。
奥日光観光の人気スポット「英国大使館別荘記念公園」。中禅寺湖の絶景を臨むこの建物は、初めはアーネスト・サトウの別荘として建てられました。A・サトウは、日本に関する著書を多数書き、また、明治維新にも多大な影響を与えた外交官。
サトウという名前を最初にきくと、サトウって佐藤?と思うかもしれません。実はサトウという名前はアーネストの父方のスラブ系の姓。日本人にとってなじみのある名前なので、アーネストは自らサトウを日本の漢字に当てはめ、「佐藤愛之助」「薩道愛之助」という日本名も使っていました。
写真:フルリーナ YOC
地図を見る山好きのA・サトウは殊に奥日光に魅せられ、彼の日記には、奥日光へ来た時の感動と興奮が記されています。また彼は日本を紹介した英文のガイドブックも多数書き、その一つ「日光案内」おいては日光の姿を外国に紹介。日光を広く海外へ知らしめました。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るさらに明治29年には、中禅寺湖畔の南岸に別荘を建築。設計にあたっては、明治以後の日本建築界の基礎を築いたジョサイア・コンドルのアドバイスもあったようです。
その後、別荘はイギリス大使館の所有となり2008年までイギリス大使館別荘として利用されていましたが、2010年栃木県に寄贈され、2016年7月に「英国大使館別荘記念公園」として復元・オープン。ここから緑の小道を湖沿いに5分ほど歩と「イタリア大使館別荘記念公園」があり、二つの大使館別荘記念公園は、奥日光観光の人気スポットとなっています。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るこの三段テラスは、A・サトウの時代に造られた物であろうと考えられています。別荘建築予定地を建築家コンドルと共に訪れたサトウは日記に、ボートハウスの位置を決め、敷地の前に三段のテラスを作ることにする、と記しています。
写真:フルリーナ YOC
地図を見る別荘の前は美しい中禅寺湖畔。中禅寺湖を最大限に楽しめるこの「石積み三段テラス」は、まるで中禅寺湖という大舞台を眺める劇場のよう。暑い東京から離れ、故郷の風景にも似た湖を前に湖の風に吹かれるひと時は、遠く故郷を離れて過ごす大使たちの心をどれだけ慰めたことでしょう。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るA・サトウが初めて中禅寺湖を訪れたのは明治5年3月。当時28歳の彼は日光市鉢石から日帰りで、積もる雪の中を徒歩で中禅寺湖まで往復しています。その時の感動を日記に「絵のように美しい湖で、鬱蒼たる樹木に囲まれた山々がこれを取り囲んでいる。」と書き、この時からサトウは何度も日光を訪れました。
日本で通訳官として活躍していたサトウは、明治17年に日本を離れ他国へ赴任。1895年にはヴィクトリア女王からSirの称号を授与され、その後“日本駐箚特命全権公使”として3度目の来日をはたしました。
この別荘はその1年後に建てられています。サトウはここにイザベラバードやベルギー公使などをはじめ、各国要人たちを招き、避暑地外交を繰り広げました。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るA・サトウはスターのように美しい容姿を持ち、ドラマティックな生涯を送った事でも知られ、大河ドラマなどでも何度か登場しています。
A・サトウは日本滞在中、明治4年ごろに日本人女性・武田兼を内縁の妻とし、長女(幼い頃病死)と2人の息子にも恵まれました。当時の時代背景と立場上、家族と公に暮らすことはありませんでしたが、終生生活費を家族に送り、日本を離れた赴任地や晩年イギリスへ単身帰った後、500通もの手紙を妻に宛てて送っていたそうです。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るA・サトウの次男・武田久吉博士は、父と同じように山と植物を愛し、後に高名な植物学者となりました。また武田博士は日本山岳会の発起人の一人でもあり、尾瀬の自然保護にも力を尽くし「尾瀬の父」とも呼ばれています。
この写真の書棚と机は、武田博士が英国留学中に父から贈られた英国製のアンティーク品。これらの品は、武田博士が留学の地・英国から帰国の際も持ち帰りました。しかし太平洋戦争で自宅は空襲に遭い火事に。武田博士は父から贈られたこれらの品々に池の水をかけて、燃えないようにと必死で守ったそうです。この武田博士が守った貴重な品々は、「英国大使館別邸記念公園」整備にあたり、武田博士の娘さん林静江氏から寄贈され、展示されています。
1階の展示を見終わったら、2階へと進みましょう。2階はサトウが活躍した、文化・芸術が花開いた英国・ビクトリア朝時代の文化についての展示。手仕事の復興と産業デザインの改良を目指す「アーツ・アンド・クランツ運動」などの美しい作品を目にすることが出来ます。そしてまた、ビクトリア朝の中ごろから貴族の間で起こった文化・アフタヌーンティーについては、実際に美味しく体験できるお楽しみも!
写真:フルリーナ YOC
地図を見る2階に併設されている「Tea Room 南4番Classic」では、本場イギリスの由緒正しいアフタヌーンティーを、駐日英国大使館から寄贈されたアンティーク家具のある優雅な空間で楽しめます。
写真:フルリーナ YOC
地図を見る「Tea Room 南4番Classic」で提供されるメニューは、イギリス大使館の指導のもと、大使館と全く同じレシピと材料で作られています。大使館のエグゼクティブ・シェフのレシピで作られた、サックサクのスコーンと駐日英国大使館指定のクロテッドクリーム・ジャム。その美味しい事と言ったら!
写真:フルリーナ YOC
地図を見るこちらも大使館レシピの「大使館のチョコレートケーキ」。味はもちろんのこと、その美しさにも目をみはります。
「Tea Room 南4番Classic」では、レシピのみならず、器もイギリス大使館の指導のものを使用。こちらの青く美しい磁器は、イギリス・バーレイ社のもの。バーレイ社は160年間もの歴史を誇る老舗で、ビクトリア朝から続く伝統技法の銅版転写により陶器を作成。イギリスの陶器業界で「クラフトマンシップの真髄」と言われています。イギリス伝統の陶磁器で頂く大使館レシピのスコーンとイングリッシュティー、なんて贅沢なこと!
さらに何と、2018年6月26日(火)には、インストラクターにが美味しいアイスティーの淹れ方をデモンストレーション!11時半から12時半の1時間「本当は美味しいアイスティー」が無料で開催されます。
また、2018年5月30日にはバラが英国の国花になるまでの薔薇戦争の歴史を知る「英国の国花 バラ、ヨーク&ランカスターについて」、平成30年6月5日(火)には、ブリテン島各地の妖精から各民族の意識下の世界を覗く「イギリスの妖精たち」が、共に11時半から12時半まで開催されます。こちらも無料で、予約もいらないので是非ご参加くださいね。
住所:栃木県日光市中宮祠2482
電話番号:0288-55-0880(日光自然博物館)
アクセス:東武バス<中禅寺温泉・湯元温泉行き>で「中禅寺温泉」下車、徒歩約35分、<歌が浜遊覧船発着所行き>運行時期(4、5、6月)は終点下車徒歩10分。<半月山行き運行期間>(7/1〜11/11)は「イタリア・英国大使館記念公園」下車徒歩5分
開館日:開館時間は関連メモよりご覧ください。
2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらLINEトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
1月19日(火)にアクセスが多かったガイド記事
- PR -