写真:乾口 達司
地図を見る平城宮跡資料館は国立文化財機構奈良文化財研究所が所管する展示施設で、平城宮跡のことをよく深く知ってもらうために設置されました。平城遷都1300年祭のとりおこなわれた2010年にリニューアルオープンし、以前よりもビジュアルを重視した、見学しやすい施設に生まれ変わっています。
写真:乾口 達司
地図を見る館内に入ると、平城京の歴史を説いたガイダンスコーナーが、来訪者を出迎えてくれます。ガイダンスコーナーでは、まず足許に目を向けてください。ご覧のように、現在の奈良の市街地を上空より撮影した大きな航空写真が、床にはめ込まれています。写真には、奈良時代の平城京の施設や大路が白線などで書き込まれており、それを見ると、碁盤の目のように敷かれた当時の大路の痕跡が、現代の市街地にも残されていることがわかります。これから訪れる名所旧跡が、平城京のどのあたりにあったのかを知るのにも、役立ちますね。
写真:乾口 達司
地図を見る写真は常設展示室の「瓦の研究室」と題されたコーナーです。その名のとおり、各地から出土した平瓦・軒丸瓦・鬼瓦が展示されています。遠目には、同じ形の瓦がずらりと並んでいるだけのように見えるでしょう。しかし、間近でよく見ると、瓦に刻まれた紋様が、それぞれ異なっていることがわかります。紋様は時代とともに変化しており、それが瓦の製造された年代を特定する手掛かりともなります。ほかにも、出土した木簡や土器、人形(ひとがた)などが、たくさん展示されています。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは、年数回、もよおされている企画展示で並べられていた人面土器の群れです。人面土器がどのような目的で使われたのか、いまだはっきりしたことはわかっていませんが、人形などと同様、厄病や罪、ケガレを払うために使われたのではないかと考えられています。いずれもユーモラスな表情をしていますね。
写真:乾口 達司
地図を見る館内には、都人の暮らしを再現したスペースも設けられています。写真は、当時の食卓を再現した箇所ですが、その隣には、書斎や居間も再現されています。もちろん、このような豪華な暮らしは天皇や一部の貴族に限られていましたが、それでも、当時の都人の華やかな暮らしぶりが伝わってきます。
平城京の歴史を学ぶのに欠かせない施設であることが、おわかりになったのではないでしょうか。ほかにも、測量機器や蛍光X線分析装置など、遺跡の発掘調査や埋蔵文化財の保存処理などで使われていた機器も展示されており、平城宮跡資料館を所管する奈良文化財研究所が、普段、どのような仕事をおこなっているかを知ることもできます。平城宮跡を訪れた際、ここで平城宮の歴史や都人の暮らしぶりを学んでから、平城宮跡を散策することをお勧めします。
入館料 : 無料
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(2024/10/10更新)
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